慶応大学名誉教授、ボブ・トビン氏の心に響く言葉より…

 

 

南アフリカの北ナタール族の人々は、毎日「私はあなたを見ています」と言ってあいさつします。

 

相手は「私はここにいます」と応じます。

 

こうした人々の間では、人は誰かが見るまで存在しません。

 

あなたが相手を見ることで、相手を存在させるのです。

 

 

まさに「あなたが私を見るから、私は存在するようになり、私はここにいる」というあいさつのとおりです。

 

この部族の人々は、出会う人全員から直接自分の存在を確認してもらいながら、日々生活しています。

 

人に見られることで自分が存在しているのです。

 

 

ある日、いつも通っているスポーツクラブでチェックアウトを済ませた私を、受付スタッフの一人が追いかけてきました。

 

私は少し驚いて、何か忘れ物でもしたのかと思いました。

 

ところが、彼は私に追いつくと、近々転職するのでお別れのあいさつをしたかったのだと言います。

 

私は驚きました。

 

彼が受付で働いていた1年間、彼とは一度も会話したことがありません。

 

 

入っていくときに笑顔で「こんにちは」とあいさつし、出ていくときに「ありがとう」と言う以外、私は何もしていません。

 

それにもかかわらず、「いつも親切に接してくださったので、お礼が言いたかったんです。あなたがクラブに来られるたびに、僕は幸せな気持ちになりました」と彼は言うのです。

 

特別なことは何もしていないのに、とそのときは思いました。

 

 

しかし、その翌週、他の会員がチェックインやチェックアウトのときにどうしているのかを注目してみると、受付スタッフがそこにいないかのように振る舞う人がほとんどであることがわかりました。

 

ボソボソとつぶやくだけの人もいれば、何も言わず、目も合わせずにメンバーカードとロッカーの鍵を放り投げる人もいます。

 

どうりで彼が私の後を追ってくるわけです。

 

 

ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく』ディスカヴァー

 

 

 

 

 

トビン氏は、「目をまっすぐ見て心を通わせる」ことが大事だという。

 

人と会うときや話をきくとき、相手の目をまっすぐ見て応えると、人間関係が必ずよくなるからだ。

 

 

人間関係の中で最悪な状態は、「存在の否定」だ。

 

相手の存在を無視したり、「出ていけ」とか「死ね」、「バカ」とかの相手を否定する言葉を言ったり、相手に暴力を振るうことだ。

 

その反対の「存在の肯定」は、相手の「目をまっすぐ見て心を通わせる」ことであり、「笑顔」や、愛ある優しい言葉、和ませる言葉、元気づける言葉をかけることだ。

 

 

人は誰でも、自分の存在を認めてもらいたくて仕方がない。

 

ほめられたり、感謝されたり、愛されたり、頼りにされたり、「かっこいい」とか「素敵だね」と言われたり。

 

そして、「人から必要とされている」とか「役に立っている」と感じることで、また頑張れる。

 

 

「目を合わせて笑顔であいさつする」ことはとても大事だ。

 

 

 

 
 
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