小笠原敬承斎氏の心に響く言葉より…

 

 

江戸時代に武士の心得について書かれた『葉隠』にも、 責任感ある子どもに育てるための教えが書かれている。

 

 

「幼いときから勇気を養う。

 

仮にもおどしたり、だましたりしてはいけない。

 

強く𠮟りつけると引っ込み思案になってしまう」

 

 

こうしてあらためて読んでみると、 作法を身に着けさせる大前提として、「気骨の精神」 を育てることや、人と積極的に接する力を持たせ、 責任感を身につけさせることに重きがおかれていたことがわかる。

 

 

この考え方は十分、現代でも活用できるものだ。

 

美しい所作を身につけている、 あるいは正しいことば遣いで話ができるとしても、 強い精神力がなければ他者を慮(おもんぱか) る人になれるはずがない。

 

相手のこころに思いを届けられる人には、自己に偏(かたよ) ることのない精神が備わっていることが必要なのだ。

 

 

躾が身についていて、自然な身のこなしができる人は、 こころが素直である。

 

なぜなら、周囲からたくさんの愛情を受けているから、 こころが曲がっていないのだ。

 

ここで誤解してはならないのは、「甘やかすこと」と「 愛情を与える」ことは異なる、という点だ。

 

 

愛情があるからこそ、助け舟を出さず、子どもに責任を持たせ、 考えさせる。

 

辛いことも経験させる。

 

昔と比べて、 親が子どもに関わることが多い現代においては難しいことだが、 状況によって、このような態度を貫く義務が親にはある。

 

 

「可愛い子には旅をさせよ」というが、躾とは愛情をもとに、 強いこころを養いながら、 他者を慮る優しさを育むことなのである。

 

 

武家の躾(しつけ) 子どもの礼儀作法 (光文社新書)

 

 

 

 

「勇気は常に勝利をもたらし  恐怖は常に敗北を招く」

 

と中村天風師は言う。

 

 

天風師は、人がなぜ、怖れを持ったり、悲観したりするのかというと、それは「勇気が足りないから」だ、という。

 

なぜなら、心を積極的に保つには、勇気が必要だから。

 

 

現代人に欠けているものは、この「勇気」。

 

勇気とは…

 

失敗するかもしれないという恐怖に立ち向かう心。

 

困難なことや辛(つら)いことから逃げない心。

 

覚悟を決めること。

 

 

つまり、肚をつくるとか、気骨を持つことができるかどうか。

 

それは、「卑怯(ひきょう)な振舞(ふるまい)をしてはいけない」、「弱い者いじめをしてはいけない」という武士道の基本となるものだ。

 

 

勇気を忘れない人でありたい。

 

 

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