土光敏夫氏の心に響く言葉より…



よく経団連の会合でいったんです。

「あなたがたは時代の列車から降りてしまっているんじゃないか。

私はたとえ16号車(新幹線ひかり号の最後尾)でも乗っていますよ。

自分で降りといて“いまどきの若い者は…”もないものだ」とね。

すると「あんたは特別お若いからネ」と冷やかされたりする。


価値観というものは、時代とともに変わっていくのがあたりまえだ。

それでなきゃ、歴史は生まれない。

仲間のご老体たちが「このごろは価値観が違って困る」とこぼしているが、そんなことは当然のことなんです。

ぼくの世代だって、個人によって価値観は違うのだし、一緒になったら、それは独裁国家ですよ。



現在は「変化の時代」だといえよう。

第一には変化の断層性がある。

変化はいつの世にもあるが、現在の変化は過去の変化から質的に飛躍してつながらないことが多い。

だから、人は過去の知識と経験の上にアグラをかいておれない。


第二には変化の波及性

一つの変化がその領域内で治まらず、横へ波及して他の異なった領域も意外と結びつきをみせる。

だから人は自分の専門に立てこもって安心していられない。


第三には変化の加速性がある。

過去が算術級数的だとすると、現在は幾何(きか)級数的な速さだといえる。

変化の波にのるタイミングや変化を先取りすることがたいせつになる。

人は仕事のモノサシとして時間を無視できなくなる。


[新装版]土光敏夫 信念の言葉』PHP研究所





行徳哲男師はこう語る。

「変化は断続する。

切断されているから至るところに崖がある。

だから、いつでも身軽に翔(と)べることが大事である。

このような時代に重い荷物を持っていては翔べはしない。

ゆえに、いろいろな持ち物を捨てたり忘れたりすることが必要である。

これからは「忘」と「捨」の時代である」(感奮語録・致知出版)


変化の断層性とはこの断続のことだ。

今までの常識や因習という重い荷物を持っていたら、深い崖は飛ぶことができない。

「忘」と「捨」が、今こそ必要な時代はない。


だからこそ、時代の列車から降りてしまってはいけない。

歳を重ねれば重ねるほど、それは必要なこと。


変化には断層性があり、それはさまざまな分野に波及し、ものすごい勢いで加速する。

変化の時代を生きるには…

たとえ最後尾であろうと、時代の列車に乗る人でありたい。




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これを期に廃刊も、とも考えましたが、もうひと踏ん張り続けることを決心しました。

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