さて、この「Bluetooth版ミニワッターツアラー」ですが、製作に取り掛かったのは2019年8月、10か月前になります。

 

 Bluetooth版ミニワッターツアラーの製作(その1)

 

ミニワッター

(アンプ基板)

 

 アンプ製作の世界では非常に著名なぺるけ氏の設計のもので、BluetoothレシーバーとUSB-DACとアンプをコンパクトに集約した意欲的な作品です。

 

 まずはアンプ部分から取り掛かり、電源回路部分の実装が終わった段階です。

 

 本来なら電源に接続し、既定の電圧が出ていることを確認して次の増幅部の実装にかかるところなのですが、製作はここでストップしていました。

 

 その理由の一つは、組み込むべくAmazonから取り寄せたBluetoothレシーバー基板が、ぺるけ氏のサイトで使用されているものとパーツの定数が一部異なるものだったため、先に進めなかったということがあります。

 

 そこで発想を変えて、ぺるけ氏のサイトで指定されているBluetoothレシーバーではない別の機器をソース(音源)として組み込めばいいのではないかと方針転換しました。

 

 その「別の機器」として取り寄せたのが「Borizsonic SU7」です。

 

Borizsonic SU7

 

 上に乗っかっているほうがその SU7です。下はアンプ(以前に製作したミニワッターツアラーVer.4)です。

 

 これ1台でなんとBluetoothオーディオ・同軸入力・光入力・USB-DACに対応します。

 

 パソコンと接続してUSB-DACとして使用するとこのような感じになります。

 

foobar2000

 

 ミュージックプレーヤーはこれも有名なfoobar2000というソフトです。

 

 手前の箱は ローパスフィルタという機器です。簡単に言うと音楽信号に乗っかっているノイズを低減するものです。

 

ろーぱs

 

 このローパスフィルタを SU7とアンプの間に挿入すると、それまで平板であった音楽に立体感が出て前後左右の定位が安定し、ボーカルなどもピシッと聞きやすくなります。

 

 ローパスフィルタを通すことを前提とすると、ツアラー(旅行・出張用の持ち運びオーディオ)に搭載するUSB-DACとしては十分な音質に思います。(もちろん、Bluetoothオーディオも想像以上です。)

 

 あとはアンプ基板の残りを仕上げて、分解したSU7の基板を同じケースに組み込めば完成です。

 

 と言いたいところですが、一つだけ問題がありました。

 

 SU7のDSD(ハイレゾ音源の1種)対応です。

 

 本来SU7はハードウェアとしてはDSDに対応しているのですが、メーカーからデバイスドライバー(ソフトウェア)が供給されていないのです。

 

 何度かメーカー(中国)とやり取りをしましたが結局埒があきませんでした。

 

 どうやらWindows10ならWindowsの標準のドライバでDSD再生ができるという情報もあったのですが、当時のPCがWindows7だったこともあり、そこから数か月「保留」状態となってしまいました。

 

 いよいよWindows7のメーカーサポートが切れてこのままではいけないということでWindowsをアップグレードしたのがしばらく前、DSD再生のテストをしたのが昨日という・・・。

 

結果は、

SU7

DSD再生ができました。(一番右側のLEDランプが点灯)

 

 foobar2000の設定に少々手間取りましたが、安定して再生しています。(12時間以上連続再生しています。)

 

 ということで、やっとアンプとペアとなる機器のテストが終わりましたので先に進めることになりました。

 

 果たしていつ完成となるでしょうか・・・。

 

2020.6.1