しばらくぶりの投稿になります。

 

 ブログなので、できるだけどなたかの参考になるような記事が書ければいいなあと普段思っています。

 

 とはいえ、そんな記事ばかり書けるわけもなく、今回はそれに程遠い感じの単なる備忘録ですがご容赦ください。

 

 

 

 ルノーマグネシウム8はおそらく身長140cmくらいからは普通に乗れるフレームだと思います。

 

 ところが下の子も125cmくらいまで成長したので、「ミニベロでフレームも小さいし、ひょっとしたら乗れるんじゃないか?」という思いが頭をよぎりました。

 

 もし乗れるなら、少なくとも今の自転車(22インチ)の3分の2くらいの重さになってサイクリングもだいぶ楽になります。

 

 ものは試しとさっそくハンドルの高さとサドルの高さを合わせて乗らせてみました。

 

 すると、体格的にはおおよそ問題ないことがわかりました。

 

 ただ、膝を高くまであげなければペダルがこげないので、かなり窮屈そうです。

 

 これではサイクリングどころではありません。

 

 ネットでいろいろと調べますと、どうやらクランクの長さに問題があるようです。

 

 

 これですね。ペダルとボトムブラケット(回転軸)をつなぐ棒がクランクです。左右で180度反対向きについています。

 

 ルノーマグネシウム8では標準装着のクランクの長さが170mmです。

 

 適切なクランクの長さは厳密には脚の長さと関係があると思いますが、一般的に近似的に身長の10分の1程度の長さが目安とされています。

 

 ということでクランク長170mmというのは、一般男性の平均的な身長に合わせたサイズとなります。

 

 これでは当然身長125cmの子供には長過ぎることになります。

 

 さて、どうするか?

 

 クランクを長くするのはペダルと地面のクリアランスが狭くなるので極端にできないかもしれませんが、クランクを短くするのはそれほど問題はなさそうに思います。

 

 ということで、パーツを通販で取り寄せました。

 なにやらクランク以外のものもありますね。

 

 これがクランクです。PROMAX社のSQ-1(クランク長135mm)を選択しました。クランクのキャップが付属していました。フロントギア(チェーンリング)と接続する5つのボルト穴を通る仮想円の直径は110mmです。BCD110mmというやつです。

 

 標準のクランクに装着していたフロントギア(チェーンリング)のBCDは130mmでしたので、新しく装着するクランクSQ-1には付きません。

 

 よってBCD110mmで最も安価な部類のフロントギアを選びました。TIOGA社製の48T(48歯)のものです。

 

 もとのクランク長170mmに対して、もとのギアは58T(58歯)なので、クランク長135mmに対しては計算上約46T(46歯)で踏み込みの重さやケイデンス(回転数)が同等となります。46Tにほぼ近いということで48Tのフロントギアを選びました。

 

 フロントギアが小さくなりましたので、チェーンの長さも短くなります。ということでチェーンも新調します。

 

 クランクのキャップです。キャップはクランクSQ-1に付属していましたので、結果的に不要な買い物でした。

 

 170mmクランク(写真上)と135mmクランク(写真下)です。これだけの長さの違いがあります。

 

 まずはチェーンを外しますので、ディレーラー(変速機)のプーリー(ガイドとなる歯車)の位置関係を確認しておきます。のちほどチェーンを付け替えたときにこの位置関係が基準になります。

 

 チェーンカッターでチェーンのピンを押し出し、リンクを切り離します。

 

 無事チェーンが切れました。

 

 フロントギアがフリーになりました。

 

 クランクの先についているペダルアダプター(MKS製)を外します。

 

 外れました。これはのちほど新しいクランクに装着します。

 

 次にクランクのキャップを外します。

 

 外れました。

 

 次はいよいよクランクを外します。この作業には自転車用の専用工具を使います。

 

 「コッタレスクランク抜き」です。クランクのキャップがはまっていたところに装着し、レンチを回して先端の押さえ金具を押し出してクランクを切り離します。

 

 こういう感じです。

 

 右回しでパキンと外れます。

 

 反対側も同様です。

 

 写真左は取り外したフロントギア(58T)とクランク(170mm)、写真左はこれから取り付けるフロントギア(48T)とクランク(135mm)。

 

 さてクランクの装着といきたいところですが、その前にもう一つ交換作業があります。

 

 その理由は・・

 こちら。クランクの根本の差込口の形が違うからです。写真左のクランク(旧)はギザギザ型、写真右のクランク(新)は正方形です。

 

 BB(ボトムブラケット)という車軸を交換する必要があります。

 

 写真左(旧)のBBはISISという規格、写真右(新)のBBはスクエアテーパーという規格です。

 

 まずはこちらの取り外しから取り掛かります。左側が先になります。

 

 BBの取り外しも専用工具となります。BBツールというソケットです。

 

 左側は正ネジなので、反時計回りで緩みます。相当のトルクで締まっていますので慎重に回します。

 

 左側はこんな感じでキャップが外れます。

 

 引き続き右側です。

 

 右側は逆ネジですので、時計回りに回すと緩みます。

 

 慎重に回します。

 

 右側はBB本体が抜けてきます。

 

 BB比較。左がもともとついていたISISタイプ、右がこれから装着するスクエアテーパータイプです。

 

 シマノ製のBB-UN55 68-122.5mmというものがサイズ的に使えそうです。

 

 内部のふるいグリスを拭い去ります。

 

 新しいBBのケース・ネジ溝などにグリスを塗ります。

 

 右側からBBを挿入します。

 

 BBツールで締め込みます。

 

 きれいに付きました。

 

 左側のキャップですが、ネジ溝が少し怪しかったので車体を寝かして垂直に注意しながらねじ込みました。

 

 車体上からBBを見下ろした写真です。飛び出ている部分にクランクが付きます。

 

 正方形と正方形です。

 

 キャップをはめて締め込みます。

 

 クランクとフロントギアを5本のネジでしっかりと留めます。

 

 クランクを装着します。

 

 OKです。

 

 次はチェーンの装着です。

 長さの調節が必要です。

 

 なんコマか短くする必要がありそうです。

 

 コマを外す場所にマジックでマークをします。

 

 プッチンです。

 

 今回はミッシングリンクというタイプのチェーンを使用しました。

 

 プレートの表裏から互いにリンクのコマをはめ込みます。

 

 タイヤを地面につけたままクランクを回す方向に力を入れるとチェーンにテンションがかかってパチリとミッシングリンクが連結されます。

 

 ディレーラーのプーリーの位置もOKです。

 

 ペダルのアダプタを付けます。

 

 ペダルを装着します。

 

 全体の外観です。

 

 取り外したパーツ類です。クランクを交換したかっただけなのに他のパーツもたくさん交換になりました。

 

 

 

 

 ミニベロはチェーンが短いので、フロントギアとリアのギアを結ぶチェーンラインの角度が進行方向に対して急になりがちです。

 

 そのため、ペダルを逆回しにするとチェーンに横方向のテンションがかかって外れてしまうことがあります。

 

 対策として、以前大きなフロントギアを取り付けた際に取り付けできなくなったため外していた「チェーンガイド」を、再び装着します。

 

 樹脂製のちっちゃい部品です。

 

 内側へのチェーン落ちを防止します。

 

 上下のクリアランスもこれくらいに取りました。

 

 チェーンガイドを取り付けたことによりチェーン落ちの心配はなくなりました。

 

 

 

 近所に試運転に行きました。写真右が私が乗っているルノーでもとの長いクランクと大きなフロントギアです。写真左が短いクランクと小さいフロントギアです。

 

 フレームの大きさも体格にピッタリですし、ペダリングも無理な脚の動きとならず前よりはるかにスムーズです。

 

 今回はお兄ちゃんのルノーを改造しました。これからしばらくは妹が借りて運転する機会が増えそうです。

 

2018.4.15