*市民講座レポート4本中1本目の投稿です
 
市民講座の内容を患者仲間のOさんがご自分でまとめ「参考にしてくださいね」と送ってくださいました。
ブログを書いたりしていない方ですが託してくださったそのお気持ち、ありがたく(o^―^o)
Oさんのまとめと私のメモ書きを組み合わせてレポート書いていきますね。
 
当日の内容14:00~16:00
①非結核性抗酸菌症とは
②肺MAC症の治療
③非結核性抗酸菌症の外科治療
④喀血と血痰への対策
⑤トークタイムと質疑応答
 
①非結核性抗酸菌症とは
「非」とつくのは、結核菌とらい菌を除く抗酸菌の総称。結核やらい菌と異なり、人から人へ感染しない。
菌は180種以上あるが、そのうち「アビウム」「イントラセルラーレ」「カンサシー」「アブセッサス」をはじめとする約50種がヒトに病気をおこす。
 
日本ではアビウムとイントラセルラーレをまとめてMAC(マイコバクテリウム アビウム コンプレクスの略)といい、非結核性抗酸菌症患者の90%を占める。
肺MAC症、肺カンサシー症、肺アブセッサス症というように呼び分ける。
 
2014年に行われた全国調査によると、患者数は7年前と比較して2.7倍に増加。
感染源は水や土壌で、常在菌のため常に誰でも感染源に接しているが、どういう人が発症するのか?園芸をする人でもかかる人とかからない人がいる、その違いははっきりわかっていない。
 
・中高年やせ型女性(喫煙歴なし)
・肺に既往歴がある
・ステロイド免疫抑制剤を使う人
に発症が多いと言われている。
 
☆診断方法→X線・CTの画像
  喀痰で陽性2回以上(環境常在菌のため紛れることがある為)
  喀痰検査が行えない場合は気管支鏡…この場合は直接的なので1回で確定
*これらを総合的に判断して非結核性抗酸菌症であるかどうかの診断がくだされる。
 
☆症状・・・痰         50%
      から咳         10%
      血痰・喀血         ~15%
       体重減少
       その他
       無症状      30%
 
☆タイプ
・空洞型・・・菌が多く進行しやすいため、早めの治療が必要
・結節気管支拡張型・・・比較的ゆっくり進行する その人に会った治療を行う
両タイプ混在型もあり
 
「非結核性抗酸菌症」と診断された=治療を開始する、イコールではないことに注意
喀痰検査の結果やX線・CT,血液検査や肺機能検査などチェックして総合的に必要だと判断されたら投薬を開始していくことになる。
薬物投与は長期間になる上、副作用もあるので、高齢者の場合は投薬せずに経過をみることもある。
 
☆病気の経過
・無治療でも安定しているケース
・治療を行うことにより進行を止められるケース
・治療しても少しずつ進行してしまうケース   

いずれにしても菌を完全に排除することは難しい!!
パーフェクトな薬はまだ開発されていない。
 
下矢印
 
日常生活注意点
・病気について正しく知る
・毎日の生活を整える(規則正しく・バランスの取れた食生活)
・非結核性抗酸菌症の治療は長期になるので「病気・治療とつきあっていく」という意識を持つ