<MOVIXさいたま>にて 2021.6.9
埼玉では唯一ここだけの公開
監督:清水ハン栄治
衝撃的な作品でした。実写で録るとあまりに過酷なシーンの連続になってしまうということでアニメ作品したとのこと。日本ではなくてインドネシアのアニメーターの協力を得て作り上げた作品です。構想から約10年、たくさんの取材のもと素晴らしい作品が公開されました。
登場する人物が話す言語を英語にしたことが作品に普遍性を持たせる意味があります。悲惨な収容所の実態を世界に訴え、かつあの国だけの問題ではないと。
6/17 zoomで監督の話を聞くイベントがありました。70人ちょっとの参加で参加者からの質問に監督が答えるQ&A方式。
お話のなかで印象に残ったのはキリギリスのシーンのこと。大事な人が亡くなって、主人公の青年は残された自分の人生で何をすべきか悩んで行動を変えるところ。
過酷な状況のなか、生きる意味を失ってしまいそうなところまで追い込まれたときにどうするのか?この作品を観た全ての人に自分の問題として突きつけられます。
自己の実存の問題と家族愛のテーマ、普遍性を持つ生き方を考えさせられる作品でした。ラストシーンもとても良かったです。