キャラが際立つ晩餐会  | 国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

これは、私の過去の記録(日記)です。
イギリス人の夫と国際結婚 
中東で海外生活を経て
やっと日本に戻ってきた。。
海外でも日本でも何故かいつも微妙に波乱万丈をしている
2児の母です。

さて・・

地元住民であろう3人が

どこからともなくやってきて

私たちの車が

砂に埋まってるのを助けてくれた。。

 

人懐っこいと言うか

親切というか・・

そういう感じの3人だった。。。

 

一緒にご飯食べようね〜

なんて言う

社交辞令を言われたので

「多分来ないだろうな〜」と

思っていたのに。。。

 

やってきた。。

 

実は今までいたサウジやバーレーンでも、

結構こういう約束をして来る人は多く・・・

でも、実際は社交辞令なことも多くて

約束を守らないことが多いのだ。

 

だからあまり期待してなかったのだが

どうも、オマーンの場合は

かなりの確率で約束を果たす傾向にあるよう。

最近伊勢海老を持ってきた生徒くんも

同じ感じだったし。。。

 

社交辞令だと思っていた約束を守って

更に午前中に仕留めたと言う

大きな伊勢海老を持ってやって来るという。。

 

しかも、まだサプライズは続く。。

伊勢海老を振りかざしていたその窓とは

反対側の窓からは

魚がぶら下がっていた。。汗

 

大きなタイ。

50cm以上はあると思われる。

 

 

「お父さん〜!」と

何故か義父を実の父のように呼ぶこの3人。

 

義父はアラブを嫌うが

アラブは何故かいつも義父に気を遣う。

 

どこに行っても結構同じように

特別待遇。

なのに、義父がアラブに偏見を持つ意味が

私にはいまだにわからないのだが。。

 

実は・・・

アラブは目上の人

というより

年老いた人を大切に敬う傾向にある。

しかし、敬い方は日本と違い

人懐っこい少年のような絡み方をする。

 

以前、バーレーンで

警官隊と衝突していた

地元のギャングたちでさえ

マージー(当時94才?)に対しては

レスペクトをしていた。

 

何だか意外だが

アラブはこういう感じなのだ。

 

さて、義父と絡んだ後

車から色々なものを運び出し始める。

 

大きな鍋

その中にラムと思われる足一本。

スパイス各種

野菜各種

大きな魚に

ロブスター。。

 

こりゃ〜パーティーだ。。

という量。。

 

一旦帰ったのは

この材料を揃えるため。

 

私は驚いた。。

私こんなの作れないし。。

羊の足って。。

これ鍋に収まってないんだけど。。

どうすんの??

 

と頭の中が混乱。。

 

すると3人はささっとポジションにつく。

 

3人のうちホスト役(話し相手)に徹するのは

3人の中でお兄ちゃん役のサーレム。

義父母と夫と話し始める。。

 

あとの二人は料理班のよう。。

この二人がやってきて

「キッチン使っていい?」と聞くので

「ああ、いいけど。。

私に何かできることある?」と

いうと。。。

「シスター(姉さん)は座って

お酒でも飲んで。。」と私を座らせる

気遣いが細かいけどひょうきんなアリ。

 

さしずめ2番目のお兄ちゃんという感じ。

 

3番目の人はアブドラ。

この時はまだわからなかったが

本当はこの人が一番面白い。

 

最初は黙々と面倒な作業を一気に引き受けて

やり始める。。

まずは火を起こす。。

 

砂浜に少し穴を掘り

土手を作って

そこに炭を置き

火を起こしている。。

 

次に・・・

手の込んだ料理を始める。

私が一番ビビっていたラムの足を

捌き始める。。

 

スパイスの感じから

この時に作っていたのは

マチブースという料理。

ビリヤニと似た感じの料理で

炊き込みご飯。

 

つまり今夜は

ラム肉の炊き込みご飯を作ってるよう。

 

しかし、普通、店で出て来るのは

骨ごとがっつり切った

肉の塊なのだが。。。

 

そう思ってアブドラに

「全部肉を取るの?」

と聞いてみた。。

 

すると・・

「そのほうが、お父さんたち

食べやすいでしょ?」とな。。

 

何とまあ、アブドラ。。

あなたいい子ね。。感動したわよ。

外国人の義父母が

骨ままのご飯が食べずらいだろうからと

手間を惜しまないなんて。。



真ん中の兄ちゃんアリーは

ロブスターを半分にし

バターとガーリックとチーズを乗せ始める。

アブドラが起こした火を使って

ロブスターを焼き始める。

 

するとアブドラ

これは自分が使おうと思っていたのに。。

アリーを睨む。。

 

アリーはケラケラ笑いながら

アブドラに

また炭を起こさせる。。

 

アブドラ文句言わずに

炭火起こし。。笑

 

料理している間

長男役のサーレムはホスト役として

話を盛り上げる。

 

彼は落ち着いている。。

 

話を聞けば

彼は銀行マン。

 

しかし、今はやめて

作曲をしているのだとか。。

 

作曲・・・

歌詞付きで。。

 

歌をカタールの王族のために作ったり

何とかという(名前忘れた)歌手のために

曲を書いたりしてるという・・・。

 

最初はこの島で銀行マンの仕事をしながら

趣味で作曲をやっていたけれど

職業として成り立つようになったので

今は辞めて曲作りに専念してるのだとか。

 

するとアリーが横から口を出して

「9人養わなきゃいけないからね。」と

ゲラゲラ笑いながらいう。。

 

「9人????」と

私たちはびっくりして言う。。

 

「9人の子供がいる」と言うサーレム。

 

私は奥さんが何人もいるんだな。。

 

そう思って話を聞いてると

義父が突っ込んだ。

「何人奥さんがいるの?」と

当然、何人もいるものだろうと

思っていた義父。

多分、攻撃するつもりだったのだろう。

 

すると「1人」と言う。。

 

「ええええええ????」と

さらに驚く私たち。。

 

1人に9人も産ませたのか?

 

ビックダディーも真っ青。

 

さらに。。

「最近離婚したけど」とな。。

 

9人も産ませたからなのかも・・・。

離婚の理由はあえて聞かなかったけど

なんか想像はできてしまう。。

きっと大変だっただろう。。

 

しかも、旦那の趣味が作曲。。

子供9人いてできる作業ではないので

きっと奥さんが面倒見っぱなしだったのかも。。

 

しかし・・

サーレムのようにドンと座って何もしない男性だけではないのがアラブ。

実際目の前に2人も甲斐甲斐しく料理をしている男性がいる。

スーパーでたくさんの男性が買い物したりしてるところ見ると

こう言う男性もまたアラブの一面なのだろう。

 

私はこの2人に

「いつも料理するの?」と言うと

「うん。するよ!」と言うこの2人。

どちらも奥さんがいるよう。

 

「アリーは仕事何してるの?」

私はちょうどテーブルにやってきたアリーに

質問した。。

 

すると

「不動産業の会社でCEO(社長)してる」とな。。

 

私は飲んでる紅茶を

吹き出しそうになった。

 

こんなに落ち着かない感じなのに

CEO...爆

 

でみ、よく周り見えてるし

仕事だと、もうちょっと真面目なんだろうから

ありえるっちゃ〜あり得る。。

 

 

へえ〜。

「マスカットでやってるんだ。

今度遊びに来てよ!」と

ニコニコしながら言う。。

 

よく聞けば

仕事場は我が家の近く。。

会う可能性あるかもね!笑

 

サーレムとアリーはこの日

普通の洋服を着ていた。

乗ってる車といい、

この二人はお金持ってるんだろうな。。

と言う感じではあった。

 

一人は銀行勤

脱サラ作曲家。。。

服装には気を使ってるようで

写真も芸能人っぽく写ってるものが多い。

新聞のインタビューもなんども受けたらしい・・。

 

アリーはCEOだし

彼の車は新車で高級車。

金もってんだな。。って言うのが見え見え。。

 

 

問題はアブドラ。。

 

茶色のオバQ服が若干汚れてるのが印象的で。。

多分、この2人とは違って

地元でのどかに暮らしてる系の人なんだろうな。。

漁業かな?

 

と勝手に思っていた私。

それが哀れだとは思わなかったが

きっとこの2人に比べたら

生活はそこそこ大変なのかもな。。。

 

 

そんなことを思いながら私は

遠くで黙々と仕事をしているアブドラを

見てると、義母が「アブドラは仕事、何してるの?」と

聞く。。

 

ああ、聞いちゃったのね。。



まあ、そう言う私も

一番興味のあったアブドラの職業。。

 

するとこのサーリムとアリーは

声を合わせて

「あいつが一番金持ちだよ。」

と仰け反って言う。。。

 

ええええええ???

 

金持ちなの?

小汚い感じで(←失礼)

全然金持ちって感じには

見えないんだけど??

 

どうも、私と義母の思っていたことは同じようで

義母もいつもにもなくびっくりしている。。

 

「アブドラ!」

そういってこの二人は彼を呼びつけた。

 

満面の笑顔で

ニコニコしながらやってきたアブドラ。

 

 

そしてこの後

お金持ちアブドラの

思いがけない職業が

彼の口から明らかになるのである。。