地獄のクイズ | 国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

これは、私の過去の記録(日記)です。
イギリス人の夫と国際結婚 
中東で海外生活を経て
やっと日本に戻ってきた。。
海外でも日本でも何故かいつも微妙に波乱万丈をしている
2児の母です。

夫が仕事のために帰国した。
この後義父母の家にいくのに
迎えを待っていた私達。
しかし、約束の時間になっても来ない。

約束の時間2時間を過ぎ
チェックアウトの時間に近づき始める。

どうしよう・・・

チェックアウトしないといけない・・・。
焦る気持ちが大きくなっていく。

荷物が少なければ
直前にチェックアウトするのだが・・
スーツケース3つと手荷物・・・。
これだけの物を持ってのチェックアウトは・・・
時間に余裕が欲しい。

意を決して
チェックアウト10分前に
ロビーに向かう。
1人でスーツケース3つと手荷物4つ・・・。
フロントは今忙しいようで
助けは呼べない。

だから、子供達を部屋に置いて
私だけ3往復して
荷物をロビーにおいていく。

もちろん、フロントの人に見ててもらうように頼んで。
ようやく3往復終え
子供達とともにフロントへ行きチェックアウト。
時間ギリギリ・・・。

そして外を見ると・・・
まだあの布団をかぶった女性達がいる。
今度は人数が増えていた。汗
男性のフードを深くかぶった人が3人。
何やら怪しい動きをしていて
どうも何かを売り買いしている様子。

おいおいおい、マジかよ。
こういうのに慣れていない私は
かなり嫌な気分・・・。

マージーの家から近くて
一番新しいホテルだったから選んだが・・
どうも治安は最悪のよう。

さて、ホテルのドア一つはさんで
何やら売り買いしている布団をかぶった女性達を眺めながら
義父母を待つ私達。
子供達には、もちろん彼女達を見せないように
絵本を読む・・・。

ドアの外の彼女達に
半分ドキドキ
まだやってこない義父母に
半分イライラ・・・

そして。。チェックアウト10分後
やっと現れた義父母。
笑顔で車を降りてくる義父。
最初はこっちを見ていたが
さすがにホテルの前の異様な雰囲気に気付き
ビックリしている。

そりゃそうだろう。
義父母の田舎には
こんなに露骨なジャンキーはいない。
ロンドン周辺や都会で見る系統の若者。

かなり彼女達を凝視しながら
私達の元にやって来た義父。

「ごめんね。
○○(義母)が計画を勝手に変更してね・・・
待ったでしょ?」という義父。

ええ。待ちました。💢
と答えたかった私だが
そこは、優しさで
いえいえ、待ってませんでしたよ。
と言ってあげた。

まあ、これから1週間以上お世話になるんだから
それくらいの気遣いはしようという・・・。

急いで荷物を詰め込み
やっとジャンキーな彼女達から解放された私は
ものすごく安心した。

車に乗り込むと
義母が
「○○(夫)から電話あった?
計画の変更を伝えるように言っておいたんだけど」と


つまり、計画を変更したのは義母。
私と義父が話し合っていたのは

夫を空港に連れて行く

帰りに私達を迎えにいく

一緒にマージー宅へ

義父母の荷造り

義父母の家へGO


しかし義母は朝になって
この計画に猛反発したよう。

全てを終わらせて迎えにいく
そう言いはった義母。

つまり

夫を空港に連れて行く

先に家に帰って荷造りをする

私達を迎えにいく

一緒に義父母家にGO

この赤の部分が反対になった。
だから遅れたのだ。
義母にとってこっちの方が都合が良いからであろう。
しかし、自分で連絡も取れないような状況で
夫も飛行機に乗る最中で
それどころではないし、
電話が使えないのは
私も夫も同じ条件なのに
何で、そんな危険な賭けをしてまで
計画変更をするのか・・・汗
全く持って理解不可能。

電話持ってないのに
「わかった。伝えておく。」と言った
夫はもっと理解できないが・・・。💢

この話しを言い訳のようにしている義母に
苦笑いで内心ムカッとしながら
きいていた私。

「計画の変更は知りませんでした。」と
ちょっとカチンと来た私は
反撃してみた。
すると「あら、あそこでずっと待ってたの?」と
言う義母に
そんなわけないだろ!ジャンキーがたむろってるのに!
と思いつつ
「いやいや、あそこは変な人達が多かったので
部屋に非難してました。」という私。

「よかった!」と言う義母を横目に
良くなかったよ。全然。
計画の話しを聞いていたのに
何で、その時その場で言ってくれなかったのか
と若干むっとした私だが
まあ、仕方ない。
終わった事だ。
今から義父母の家にお世話になるのに
こんなことで揉めたくない。
忘れよう。

こうして私は心を無にして
この件は考えないようにした。

さて、この日、何故か義母は
子供達と一緒に座りたかったようで
後部座席にいた。
その代わり、私は助手席。
義父の隣。

私はこの義父の隣の座席というのが
かなり苦手なのだ。
理由は・・・


地獄のクイズ大会が


始まるから・・・。

イギリスの風景は3通りある。

・家並み

・町並み

この二つは
あまり長続きしない。

高速に乗るととくにそうだ。

ほぼ9割は

3つ目の田畑が広がる風景。

これがかなり厄介なのだ。

ええ、普通の人だと厄介じゃないのですよ。
でも、この人(義父)の場合、
かなり厄介になる・・・。

何故なら
彼は植物マニアだからである。

義父のマニアックさは
半端ではない。
ご存知の通り、ちょっと異常なくらい中に入り込む。
だから、義父の得意分野の話しになると
気分が悪くなるほど話しが複雑になるのだ。

それだけでも
耐えられないのに
車に乗っているときは
そのネタがあちこちにある。
つまり、畑の横を車で
何時間も通るので
正にネタの宝庫。
そのネタ欲しさに
クイズが始まるのだ。

「ヒロ、あの畑見て。
あの畑では何が作られていると思う?」という
質問。
これをベースに繰り広げられる
植物ワールド。

私は植物トークが苦手だ。
何故なら
全く興味がないから・・

そんな私の気持ちなど察する事無く
KYな義父の質問は3時間
延々に続くのである。

そして、今回も例外無く
その地獄のクイズ大会は始まった。

「ほら、あの畑見て!
何が作られてると思う??」と
楽しそうに話す義父。

「・・・さあ・・何でしょうね・・・」と私。

この時は冬。
この時期、畑の中はほぼ何も生えていない。
小さな芽が出ている程度。
その小さな芽を
動く車から見て
当てろというのだ。
植物の知識以前に
動体視力も問われるこの質問に



そんなの・・・



知るかっ💢

と切れそうになるが
まあ、義父。
仕方ない・・・。


私の分からないと言う答えを待っていたかのように
「あれはね、ブロッコリーの芽だよ」と言う。

そんなの知らん・・・

と思いつつも
「へえ~!そうなんですか!」と返事をする。
これがいけないのだが
この返事で義父は私がこの話しに興味があると思うのだろう。

この後、もっと詳しい話しが始まる。
「このブロッコリーは○月頃に・・
土は○○がよくて
○○に収穫するんだよ・・・
肥料に○を使うとよく育ってね・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
長いので以下省略。」

そしてその話しが終わらないうちに
「ああ、あそこ見て!!」と
何か面白い物があったかのように言う義父。

その先には・・・
なんと・・・










土が・・・
・・・・。
ええ。土ですよ。あれは。
そんなに「あれ見て!!」って、
興奮する物でもないんですがね。

と思いつつも
「ああ!本当だ!」と反応してみた嫁の私。

すると
「あの土、何で色が黒いか知ってるかい?」と
話しだした。

いえいえ、
知りませんし
全然興味も
無いんですけどね



そう思いつつ
「何でなんですか?」とこの口が言う。
良い人ぶる嫁の私。

この返しが更に悲劇を呼ぶ・・・

「あの土はね、昔・・・・

長くて覚えてないので以下省略。」

思いのほか長い回答に
次は絶対に聞くまいと思う嫁の私。

しかし、そんな私の気持ちをよそに
地獄のクイズ大会は続く。

「あのトラクター見て。」と
今度はネタが無くなったからなのか
トラクターの質問までしてしまう義父。

私の知らない事を教えようと
一生懸命な義父に
仕方ないと思う反面
3時間もこれが続く事に
ものすごく不安な私。

そして考えた。
きっと私が正解を答えれば
説明の部分は短くなるはず!

そう思って答えてみようと思う私。

そして次の質問の機会を待った。

そして次の質問は
「あれ見て!!」と指差した先は・・・



「木??」と私。
すると
「ちがうちがう、木に停まってるあの鳥を見て!」
と、義父。

そしてよく見たかったが・・
車は前に進むので
鳥の姿を捉える間もなく
通り過ぎた。
本当に動体視力が必要なこのクイズに
少々疲れが出る
ヘタレな自称日本代表の嫁。

実際に見えなかったが
適当に答える事にした。
どうせ、いつも捕まえている鳩かなんかだろう。
そう思い
「鳩!」と
言ってみた。

すると・・・・



 キラキラきらきら正解きらきらキラキラ

初めての正解に
喜ぶどころか
安堵感があふれた私。

もう、これで、地獄のような説明は無い・・・。

しかし・・・
この正解の回答は
更に悲劇を呼ぶ。

「おお、ヒロ鳩の事知ってるね?
あの鳩はね、普通の鳩じゃないんだよ。
実はね・・・


長いので以下省略。」


しまった・・・
正解したら説明が短くなると思いきや
知ってると逆に説明が長くなってる・・・。

これじゃあ・・・






逆効果



そんな事を思い
気が遠くなった私。

結局、家に帰り着くまで
ほぼ3時間、
義父のマニアックなレクチャーは
続いたのでありました。


もう、、、
勘弁してください