夫の条件 | 国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

これは、私の過去の記録(日記)です。
イギリス人の夫と国際結婚 
中東で海外生活を経て
やっと日本に戻ってきた。。
海外でも日本でも何故かいつも微妙に波乱万丈をしている
2児の母です。

派手に喧嘩をし・・・
夫は自分の誤りにようやく気づき
ど根性作戦で
ようやく仲直りの糸口を見つけた・・・

この大喧嘩の最中、
諸悪の根源のマージーはというと・・・




寝ていた・・
しかも大口を開けて

起きていても
都合の悪いことは聞こえない
非常に便利な耳を持ているマージーは
超他人事。

まあ、いいんだけどね。
なんとなく、そうかな・・・
と思ってたけどね・・・。

この喧嘩で
夫が少しだけ理解してくれたことで
私の気持ちは徐々に収まっていく。
そのことに気づいたのか
夫はあることを言い出す。

「僕が悪かったけど、
一つだけ不満がある。
それは君が病院に行きたがらないこと。」という・・・

「今も吐いていることがわかった以上
僕は君を病院に連れて行く義務がある。
君が嫌がっても、今回は連れて行くよ。
こんなに何も食べてないで、吐き続けているのなら
きっと脱水症状になっているはず!
だから、病院に行こう!」と・・・

娘が感染する前、
私は病院に行くのを拒んでいた。
理由は・・・
車に乗って長い間耐える自信がなかった。
つまり、吐きそうになるのがわかっていた。
もし、我慢できないで車中で嘔吐した場合・・・
たとえ、ゲロ袋に吐いたとしても
狭い空間では感染してしまうと恐れていた。
夫にも娘にも
この病気はうつしたくない。

その思いと
自分が車に乗って気分が悪くなりたくないのとで
病院行きを拒否していた。

しかし、娘が感染してしまった今
後は夫のみ。
夫が感染すれば
マージーは必然的に強制送還・・・。
なので、いいかもしれない・・
と考え始めた私。

私が苦しむだけなら・・・と・・・

そして夫に病院に行くことを承諾する。
もう、失うものは何もない。

しかし、これが・・・
想像以上に大変だった。

喧嘩をした翌日・・・
朝から病院へ行く準備をする。
マージーも子供も一緒にいく。
みんな感染しているからだ。

子供の準備、マージーの準備と
夫に任せる。
私は、この日5日目の絶食。
この日はさすがに体に異変を感じた。
もう、立ってもいられないのだ。
前日、沢山泣いたせいで
更に水分を失っていた私は
頭が痛くて気分が悪く・・・
どうしようもない痛みが
頭とお腹両方を支配していた。

車に乗り込むのに・・・
私の助けがいるマージー。
夫と私両方の支えがないと
玄関の階段を下りれない。

フラフラの私は人を支えるなんて無理。。。
そう思いながらも必死で大きなマージーを支える。
相変わらず文句ばかり言っているマージーだが
私は自分がきつすぎてそれどころではなかった。

道中、車の中で出発数分で吐き気全開。
気分が悪くて前を向けない。
目が回っていて・・・
まるで船酔い状態。
二日酔いで船に乗ったような
そんなダブルな感じ?(笑)

マージーはというと・・・
相変わらず文句を言う。
寒いだの暑いだの・・・
クーラーを切ると私は気分が悪くて
吐きそうになるのに
クーラーを消し、閉め切った状態にしようと
文句を言うマージー。
しかし、クーラーを切ると・・・
マージーの臭いが充満して
気持ちが悪くなるのだ。
子供たちまで気分が悪そう。

夫に吐きそうな自分の家族を優先するように言う。
夫、やっぱり何が優先かわかってない。
だからいちいち言わないといけない。
自分に余裕がないのでイライラする私。

やっとの思いで病院の駐車場までたどり着いた。
が・・・
駐車場がいっぱいで・・・
かなり入り口から遠いところに駐車した。
歩けるのか?
自分で自分が不安になった私。

案の定・・・
歩き出して数分後
目の前がクラクラし始めて息があがる。
前に進めず地面に座り込みそうになる。
それでも必死に自力で歩いていたが・・・
目の前が真っ暗になり
倒れ込んだよう・・・。


意識がもうろうとする中
夫は私の脇を抱え
助けを呼んでいた。
遠のく意識の中
「ここは病院だ。なんとかなるよ。」と
思ったのを覚えている。


気づいたら病院のベットの中。
私は点滴を打っていた。
子供たちが心配して覗き込んでいる。
夫は医師と何やら話している。
やたら聞こえた言葉は・・・
「脱水症状」・・・
どうも水分が足りてなかったよう。

点滴に鎮痛剤も入っていたようで
酷い頭の痛みは取れていた。
もう少し・・・・
そう思ってまた眠りにつく。

次にふと目が覚めたのは、マージーの声。
私の周りには誰もいなかった。
このとき夫は子供たちの受診につきあっていた。

実はマージーも診察してもらっていたそうな。
後から聞いた話によると・・
マージーは異常なし。
私の予想通り。
ただ、ビタミンD不足だと言われたそうな。
つまり、日光に当たってなさすぎる
(病的に)色白すぎると言われたそうな。

まあ、全然問題ないのだ。
そんな彼女の声が病室に響く。
「誰か、お腹がすいたの
サンドイッチかなにか持ってきて!」
と叫んでいるマージー・・・

あの・・・ここ病院なんですけど・・・
ホテルじゃないし・・・と
心の中で突っ込みながら
いつものマージーのわがまま炸裂に
笑えた私。

ああ、ちょっと戻ってきたな~と
自分で自覚できた。
点滴のおかげ・・・。

病院の看護婦さんが入れ替わり立ち替わり
マージーの世話をしてくれているものの
要求が細かいので
みんな嫌がって近寄ってない様子。
私はカーテン越しに
右往左往するみんなの音を聞いただけなので
予想でしかないが・・。

マージーの3度目のお腹がすいたコールは・・・
少し演技が入った。
死にそうな息絶え絶えの声。
その声に反応した可哀想な看護婦さんは
食事をオーダーしてくれた。

ここは救急病院。
みんな忙しい。
それなのに、マージーのためにわざわざ
食事を頼んで持ってきてくれた優しい看護婦さんに・・・
遅いだの何だの文句を言うマージー。
しかも、おいしくないと
聞こえるような大きな声で言う。

何度この国の公用語は英語だと説明しても
英語が話せないと勝手に思って言いたい放題。
正直、申し訳ないし恥ずかしい。

そして・・・
ああ、私良くなったら
またこれにつき合うのか・・・と思うと
気が遠くなったのを覚えている・・・。