インディ・ジョーンズの橋で発見したダイヤの原石たち | 国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

国際結婚 こんなところまで来てしまった・・・

これは、私の過去の記録(日記)です。
イギリス人の夫と国際結婚 
中東で海外生活を経て
やっと日本に戻ってきた。。
海外でも日本でも何故かいつも微妙に波乱万丈をしている
2児の母です。

大満足のボートツアーを終え
幸せな気分で帰ってきた私達。
これもみんなガイドさんが一生懸命に
子供の面倒を見ながら引率してくれたおかげ・・・
沢山お礼を言った。
すると照れくさそうに笑って手を振るガイドさんたち・・
本当にいい人たちだった。

実はこの日がWatamu最後の日。
次の朝、名残惜しい気持ちでこのホテルを去る私達。
道中少し気が重い。
なぜなら、これから行くホテルはお世辞にも綺麗とはいえないホテル。
(「パラダイスを求めて」を参考)
飲み物の賞味期限が切れているし、バスルームは汚いし・・・
お金をもう払っているのでしょうがないのだが・・・
そんなことを思いながら車を走らせる。

するとWatamuを出てすぐに、ある標識を見かけた。
マングローブの公園。観光スポットのようだ・・・
興味をそそられ、ちょっといってみる事にした。
そこは、干潟にマングローブの森があるところだった。
綺麗なところだったので、ここを見学する事にした私達。
紹介されたガイドさんは中学生くらいの少年。
ここは、地元のケニア人の青年達が、
マングローブの森を守り、観光客にガイドをしながら
収入を得ているところらしい。
素晴らしい取り組み・・・
このWatamuはそういう形のビジネスが多く、本当に好感が持てる!
青年は丁寧に英語で一つ一つ説明する。


ここに住んでいる変わったカニ・・・

マングローブの森の中を歩きながら
いろんな生物の説明を聞いていた。
すると、このガイドの少年は
「今からインディ・ジョーンズの橋を通ります」と言う。
「?インディー・ジョーンズ?」と思いながらこの青年についていく。
橋らしき物が見え、階段を上って
彼の言っている意味がやっとわかった。
インディー・ジョーンズ・・・こんな橋渡ってそう・・・
という感じの橋
つまり、危険な感じのする釣り橋。
こんな感じの橋

これには私もさすがにびっくり!
この橋、手作り感がありすぎて
かなり不安な感じ・・・
たまに木が腐っていたが抜けているところもあるし・・・
なにより、つり橋を支えているロープが所々切れてる・・
「これ・・大丈夫?」と失礼を承知で聞く私。
「大丈夫ですよ!」とこの青年は息子をヒョイと抱えて橋を渡る。


私は恐る恐るついて行く
しかし、私よりもビビッていたのは夫。
娘を抱えてこの橋でバランスを取るのは難しかったよう・・・
そしてこの橋はついてない事に非常に長い・・・(多分1・2キロくらい)
歩くたびに激しく揺れる橋
歩くたびにミシミシと音を立てる橋
まさにインディ・ジョーンズの気持ち・・・・


マングローブの説明を聞くより、
足元と自分の体のバランスを取るので精一杯の私。
何を聞いたか全く覚えていない・・・
ただわかったのはここには
幾つもの種類のマングローブがあって
そのうちの赤マングローブが染料になる・・・
って事をいっていたような気がする・・・
(すまん!青年よ!!忘れてしまった・・・)

この橋がやっと終わり、
今度は船で近くの島に野鳥を見に連れて行ってくれるのだとか
干潟を歩き船に移動する。


船に乗り込み
島へ・・・

途中フラミンゴに遭遇した!
野鳥が沢山いるのが船から見てわかった。
しかし、船が島に着いたとたん、娘がぐずりだす。
この日は暑かった。
だから、長時間外にいたので気分が悪くなったのだろう。
島についてすぐにとんぼ返り・・・
小さい子供がいると何でも計画通りにはいかないもの・・・
しかたない。


(船頭さんの真似をする息子)
船を降り、長い干潟を抜け、駐車場へ向かう私達。

干潟を歩きながら、彼にある質問をしてみた。
「なんでここで働いているの?」と私。
失礼だとは思ったが、どうしても気になった。
なぜなら、彼は幼く、まだ、学校で勉強している年のはず・・・
するとこの青年は、笑顔で
「ここは先輩の紹介で仕事をしています。
将来、高校にいけるように
ここで働いてお金を貯めているんです。
僕の家族は兄妹が多いから、親はお金を出せないんです。
それに、ここで働くと英語の勉強になるので」という青年。
私はハッとした。

そして知らなかった。
この国は学校に行くのにお金がかかるんだということを・・・
だから彼よりも年下の子供達もここで働いている・・・
将来学校に行くために・・・
そう思うと、胸が苦しくなった私。
将来まともな仕事に就くには学校に行かなければならいと
ちゃんとわかっている青年達。
なのに、お金がないから学校に行けない。
そして、こんなに努力して英語も喋れるこの青年を
応援したくなり、多めにお金を渡した私達・・・
物乞いをせず、人をだますような事もせず、環境にかかわるガイドの仕事で
一生懸命に自分の将来を考えている。
そんな彼らに心を打たれ、そしてこんな彼らの環境に悲しくなった。

私達外国人が彼らに渡す金など微々たるもの。
根本的な問題の解決などには全くなっていない。
それに観光客のチップやボランティアや寄付で救えるのは
ほんの一握りの子供達・・・
それさえも毎日ではなく、その場しのぎの金や施しに過ぎない。
彼らを一生支えるものにはならないのだ。
だから、この問題の根本的な解決方法は
チップや寄付やボランティアなんかじゃない。
いつもらえるかわからない金や施しをひたすら待ち続けるような、
そんな環境を打開する力をつける事。
そして、この国の人々が自分自身の足で立ちあがれる力をつける事。
それはもちろん教育。
そんなことを、この小さな子供達は自然にわかっているのだ。
なのになぜ、この国、いやアフリカの国々は皆教育に力を入れないのだ?
なぜ、政府は観光客から巻き上げた税金や国立公園の高額な入場料を
彼らの子供達のための教育に使わないのだ?
なぜ、国の将来をもっと真剣に考えないのだ?
この国の将来はこの子供達にかかっていると言うのに・・・


(売るための貝を拾っている少女達。
途中から娘を抱っこして車まで連れてきてくれた。やさしく、明るい子供達!)

そして、子供達はこんなに学びたいと思っているのに・・・・
そう思うと胸が張り裂けそうな気分になり、
深く考えさせられた私であった。

この日、私たちがマングローブの森で発見したのは、
おもしろい自然動物や綺麗な野鳥などではなく
ケニアで頑張るダイヤモンドの原石(子供)たちだった。


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