大満足の部屋でのんびり、双眼鏡を片手に動物を見る私たち。
風が気持ちいい。深呼吸するたびにいい気分になる。
本当に幸せな気分。
そうこうしているうちに日が暮れた。
私たちの窓は東を向いたいたので夕日は見れなかった。
しかし、朝日は見れる。
ぜひ、ケニアの日の出を見たいので早起きすることを心に誓う。
夕食の準備が整う時間。
部屋を後にし、レストランへ向かう。
右側からの撮影。ここが私たちの指定席・・・
オープンになっていて、夜風が気持ちいい。
ちょっと寒いくらい。
席から見える景色は最高だった。サファリから帰ってくる多くのバスを見て
私たちのサファリに思いをはせる。
ふと気がつくと、私たちの席から本当に3メートル先が国立公園の境界線。
(席からの景色。)
写真の左側の細い木(真ん中の植木は違います)の右側に棒がある。
その棒は国立公園の境界線の柱。
この柱が無数にあり、柱と柱の間に微弱電流が流れる電線が引いてある。
この電線により、動物の行動を制限しているようだ。
つまり、脅し程度の微弱電気ショックをあたえ、
この境界線以上は動物は出入りできないようにしているのだ。(小動物を除く。)
昔、国立公園内の動物の行き来きを
どうやって制限しているのか不思議だったが、
やっと疑問が解けた。
ここの境界線の柱のあたり(上の写真のところ)にゾウがよく登ってくるらしい。
(こんな感じに・・・)
ここで私たちの部屋の世話をしている男性に、
「ここで、ゾウ見れますかね?」と聞いてみた。
すると「約束できませんが、見れる確率は高いです。
昨日の朝やってきましたからね!」と男性
「おお~!!」夫と私は同時に言った。期待が高まる。
一時して料理が運ばれてきた。
夫の同僚の紹介でここに泊まっている私たち。
夫の同僚のおかげで、宿泊料金も破格の値段だった。(特別割引)
日本でもあんな値段では3食付では泊まれない・・・
ここケニアはとにかくホテルは高い。
特に国立公園近くのロッジやホテルは一人4万や5万は当たり前。
一番安くて変なホテルでも一人2万円くらい・・・
私たちの宿泊費はこれに比べたら本当に安かった。
ずいぶん無理をしてくれたと思う。
だから、あまり多くを望んでいなかったが、
料理はとても美味しかった。
いくつもあるメインコースが選べ、
何日泊まっても飽きが来ないように工夫している様子。
私たちのすぐ隣で、マネージャーの男性(同僚の友達)が食事を始めた。
私たちが食べているものと全く同じもの。
ただ食事をしているだけかと思っていたが、実は食事のチェックをしていた。
食後に料理長を呼びつけ、細かく打ち合わせをしている。
日本では考えられないが、逆に私は好感を持った。
自分たちでも何をお客に出しているのか、手っ取り早く把握できる。
それに、いつもマレージャーに食べさせることが前提だと、コックも緊張感が保てる。
なんとなく、このマネージャーの男性がボスとして
頭が切れることは想像できた。
このロッジがアットホームな感じであるのに、
従業員のマナーといい、サービスといい、好感が持てたのはこの男性のおかげだろう。
食事のあと、このマネージャーの男性が近寄ってきて、
「なにか、不自由なことはございませんか?」と聞いてきた。
夫も私も「全く問題ありません。とても快適です」と返事をする。
「明日はどうなされるんですか?」と男性が聞いたので、
「明日は何も予定がなくて、どうしようか考えていたところです。」と夫
「サファリには行かないんですか?」と男性
「明後日行く予定です。」と夫
「では、バスがこちらに迎えに来るのですか?」と男性
「いいえ。自分たちの車で公園に入ります。」と夫
「でも、たしかケニアは初めてでしたよね。」と男性
「ええ、初めてです。」と夫
その後、このマネージャーの男性はしばらく考えて、
「明日ソルトリックに行ってみてはいかがですか?」
と言われた。
このとき、なぜこのマネージャーの男性がこのようなことを
私たちに言ったのか、深くは考えなかった。
この時はただ、観光地だから行ってみては?という提案だったと思っていた。
しかし、この男性は本当に賢く、
私たちがこれから体験するであろう困難を予測して、
アドバイスをしてくれたのであった。
そしてこのアドバイスのおかげで、私たちは後に救われるのである。
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