「好きなようにやっていいよ」

 

とか

 

 

「まずは自分の思ったようにやってみて」とか

 

 

 

そういう言葉って本当にありがたいし

 

気分が楽になるので

 

 

自分の力を発揮できると思います。

 

 

 

 

僕の転機となった山中湖国際音楽祭。

 

 

 

この時に依頼された編成は

 

・尺八と二十絃の二重奏

 

・尺八、13箏、打楽器の三重奏

 

・尺八、20絃、Vn、Vla、Vcの五重奏

 

 

 

邦楽器との出会いは初めて。

 

 

演奏者や出演者との顔合わせの時に

 

 

この編成で曲を書くように言われた時は、

 

 

「まじか~」って思いました。

 

 

やったことないし・・・

 

 

 

でも、僕にとっては大きなチャンスだと思っていたから

 

 

 

もちろん「やります」って答えてね~。

 

 

 

帰り道

 

 

邦楽器の演奏者お二人に、素直に伝えました。

 

 

 

「僕は今まで一度も邦楽器を書いた事がありません」って。

 

 

そしたら

 

 

 

「まずは好きなように書いていいよ」って。

 

 

『そこから「これは無理」とか「こっちのほうがいいんじゃない」って

 

作っていけばいいから。って』

 

 

 

僕はこれを聞いてすごく安心したのを覚えています。

 

 

 

で、僕は自分のメロディーラインに絶対の自信があったから

 

 

題材を選んで、イメージして書き上げました。

 

 

まだ当時は手書きだったので、

 

 

まず手書きで書き上げて、邦楽器の演奏者に渡しました。

 

 

と、同時に、

 

 

いよいよ手書きからPC入力にかえないといけない時がきた、と思って

 

 

finale導入して、必死に頑張った記憶があります(笑)

 

 

まだ手書き譜残ってますよ。

 

 

 

 

 

この時に書いた「舞文様」という曲で

 

1、千年水

2、風花舞

3、盆踊り

4、鬼火祭

 

の4楽章からなる作品。

 

 

 

 

作曲家としてデビュー!

 

 

 

まずは手書きでお渡しした時に、

 

 

いい感じのお返事をいただいて、とっても安心しました。

 

 

でも、もちろん、実際は本番前までに

 

 

何度か個別にお会いして

 

 

カットしたり、書き直したりしました。

 

 

 

そりゃ初めてだから、完璧にできるわけないですもんね。

 

 

 

基本的なことや

 

あとは曲の構造についても

 

 

たくさんたくさんアドバイスいただいて

 

 

とっても勉強になりました。

 

 

 

 

そんな僕ですよ。

 

 

全然未熟なボクですよ。

 

 

 

今から聞き返したら

 

 

全然いまいちな曲もたくさんありますよ。

 

 

 

それでもまた作曲の依頼をいただけたのです!

 

 

 

僕が一番大事にしていることといえば

 

 

メロディー!

 

 

自分が素敵だと思うラインは

 

 

必ずいれたいと思っています。

 

 

 

音楽上の技術も、理論も、楽譜の書き方も、楽器についても

 

 

全然知らないド素人ですが

 

 

僕が絶対的に自信を持っていた部分といえば

 

 

音楽のメロディーとイメージ!

 

 

 

そこだけは伝わったのかなと思っています。

 

 

 

 

自分では「まだまだ半人前」とか

 

 

「まだまだ勉強中です」とか思うでしょう。

 

 

 

そのままでいいんだ、ということです。

 

 

そんな自分のまま

 

 

今、できることをすればいい。

 

 

 

「申し訳ない」って思うかもしれないけど

 

 

 

失敗して当たり前だからね~!

 

 

完璧にできなくて当たり前だからね~!

 

 

 

 

そんな未熟な自分にも

 

 

「ぜひ次も書いて下さい」

 

 

「これをやって下さい」

 

 

って声かけてくれるんだから。

 

 

 

それに対して「こんな自分ですみません」とか

 

 

「ちゃんとできなくて申し訳」とか

 

 

 

って、先に言う必要ある?

 

 

 

 

そう言っておけば、例え失敗しても許されるとか?

 

 

 

もっと許そう、自分を。

 

 

 

自分でハードルあげてるんだな。

 

 

「ありがとうございます!頑張ります!」って言われたほうが

 

依頼したほうはすごく嬉しいと思うな(今ならわかる)

 

 

 

間違えたらやり直したらいい。

 

 

失敗したら作り直せばいい。

 

 

文句言われたら、やり直したらいい。

 

 

間に合わなかったら謝るしかない。

 

 

 

 

僕は締切は守るほうです。

 

 

だって、守れなかったら次の仕事がこない、って思って怖くなるから。

 

 

でも、向こうの指定の締切より、厳しいなと思った時は

 

「やっぱりいつまでにして下さい」って伝えます。

 

 

 

そして、僕の尊敬する作家さん

 

 

わりと締切に遅れるようで

 

 

打ち上げで演奏者からブーイング受けてて。

 

 

でも、全然平気そう。

 

 

「いや~なかなか書けなくて」って。

 

 

それでも継続して依頼があるのは

 

 

その方の作品がいいから、ですよね。

 

 

 

僕はまだそうは出来ないけど。

 

 

 

 

僕が日本音楽集団に合格する前、団の作曲家の方に相談しました。

 

 

「僕の書いたものが、日本音楽集団の作品として見られるから責任あるし怖い」って

 

 

相談したら

 

 

「大丈夫だよ、相澤の作品って見られるだけだから」って言われて

 

 

 

そうだよな。

 

 

いい作品って僕の音楽が言われるか

 

 

あまり好きじゃないって言われるか

 

 

 

まあただそれだけだなって思ったよ。

 

 

 

へんに責任感じる必要なし。

 

 

全部自分への評価になるだけだし

 

 

そしてまあ自分の作品の事を

 

 

「好きです」

 

「よかったです」って

 

 

言われる声だけ、聞いておけばいいと思うよ。

 

 

 

 

とにかく、今の力で好きにやろう!

 

 

大丈夫、

 

 

 

切られる時は切られるから!

 

 

 

そのくらい割り切っていこう!