2025年2月に読んだ本 | 「晴走雨読」 廣丸豪の読書日記

「晴走雨読」 廣丸豪の読書日記

廣丸豪(ひろまる・ごう)と言います。日々の読書生活や、気に入った本の感想などを気ままに綴ります。

2月は11冊と低調、しかもラノベが6冊、内容も薄い。


◆アルプス席の母(早見 和真)
早見さんってホントに多彩な作家さんですよね。デビュー作の「ひゃくはち」が高校野球ものだったので、得意分野なのかな。野球に限らず高校で全国に出るような選手って、インタビュー等で親に対する謝辞を言う人が多いけど、本当に親がかりで大変なんですね。

一人息子を応援する親の気持ち、親同士や監督との関係、場外乱闘みたいで面白かったです。本屋大賞でもいいとこ行くんじゃないでしょうか。

◆バーニング・ダンサー(阿津川 辰海)
阿津川さんっていうと本格の人って印象があるのだけど、言霊使いは特殊設定下のミステリだし、終盤の執拗などんでん返しはいかにも本格っぽいけど、全体的にはエンタメ色が強めなのかな。なかなか楽しく読めました。
 

◆永劫館超連続殺人事件 魔女はXと死ぬことにした (南海 遊)
「死ぬと最後に目を合わせた人を道連れに24時間時間を遡って生き返る死に戻りの魔女」を軸にした特殊設定本格ミステリー。本格って、奇想天外なトリックとかに凝りまくって殺人の動機がおろそかになりがちなんだけど、この作品はそれが納得いく程度にしっかりしていた。でも、タイムループのルールがやはりややこしいよなー。寝落ちしながら読むとなんかよくわからなくなってくる。

◆日本扇の謎 (有栖川 有栖)
いつもの火村シリーズとはちょっと違う感じ。本格っぽさはかなり薄目、社会派というか、家族のかたちとか、動機とか、ミステリというよりも小説として面白く読みました。ただ、エンジンがかかるまでの前半が長かったかなー。
 

◆21世紀未来圏 日本再生の構想──全体知と時代認識(寺島 実郎)
寺島実郎さん、私の前の会社の先輩なんですよね。新人研修の時に彼が出てきて「うちの会社にはすごい頭のいい人がいるもんだ」と思ったものだ。さすがに彼の歴史認識、時代分析は的確で納得のいくものばかり。でも、1,2年前のトランプが大統領になる前の、ロシアのウクライナ侵攻が始まったばかりのころの記述が多いので、世界の実態は、この時よりかなり悪い方に行っているなと思う。

ラノベですが、まず青ブタのラスト3作。
まずは、「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」を読んでここまでのおさらい。そしていよいよこの2冊。

◆青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない (鴨志田 一)
◆青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない (鴨志田 一)

とうとう青ブタも大団円か。盛り上がった高校生編に比べるとやや尻すぼみの感がしないでもないが、でもきちんと描き切ってくれた著者に感謝。

大学生編もアニメ化決定だそうで、アニメを視聴するとまた印象が変わるかも。アニメ、楽しみにしています。

涼宮ハルヒ、昨年11月に出た最新作「涼宮ハルヒの劇場」があまり面白くなくて、途中で中断して初期の作品を読み返しています。
◆涼宮ハルヒの憂鬱
◆涼宮ハルヒの退屈 
久々の再読ですが、やはりハルヒは色褪せず面白い。有希ちゃん、いいなー。

◆りゅうおうのおしごと! 盤外編3 (白鳥士郎)
こちらもフィナーレを前に番外編の3冊目。懐かしのSS集や短編集、ただただ面白く読みました。