ここ数年の傾向として、ラノベやアニメで、やたらタイトルの長い、タイトルがそのままアニメの内容の異世界転生ものが目立ちます。
4月から放映されているアニメだけでも以下の7作品。
「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」
「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」
「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?」
「転生したらスライムだった件 第3期」
「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」
「無職転生 II ~異世界行ったら本気だす~」
「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」
「魔王学院の不適合者 II ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う」
タイトルは短いですが、
「ReMonster」
も同じ転生もの。
日本のアニメというと、クオリティが高くて世界からも注目されていると思われがちですが、この作品群に関しては決してそんなことはない。
現実世界でダメダメだった人が能力を持って異世界に生まれ変わって、そこで居場所を見つけて、活躍して、いい思いをするというパターンがこの作品群のステレオタイプ。一部にしっかりした世界観のある作品もあるものの、個人的な感想とっしては十把一絡げの没個性の駄作が多い。
上記8作品の第一話を視聴しましたが、2作品を除いて即削除、録画予約も取り消しました。
原作はラノベが多く、投稿サイト上がりの作品も少なくない。
要はわかりやすい、安心して現実逃避できる作品が一般受けするわけで、実際「カクヨム」のような素人投稿サイトは、心理描写も情景描写もあったものではない、一昔前の感覚からすると「これでも小説?」と思えるようなこの手の作品のオンパレード。
少し前に読んだ新書「映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形 」によれば、現代の若者は映像作品を鑑賞するのではなく、コンテンツとして消費しているそうで、考えさせられる、とか、ハラハラドキドキ、とか、そういったものは一切無用、ハッピーエンドな結末が見えていて安心でき、気軽にタイパよく消費できるものが求められているのだとか。
その点、少年ジャンプに代表される少年漫画原作のアニメは安定して面白い、素人ではない、プロの作品って感じがします。
私は元来ラノベ好きで、「灼眼のシャナ」「涼宮ハルヒの憂鬱」「物語シリーズ」「狼と香辛料」とアニメ、原作とも制覇した作品もあり、今も「幼女戦記」「りゅうおうのおしごと!」「青春ブタ野郎」は追いかけさせていただいてますが、、、
たとえラノベといえども、鑑賞に堪えうる作品だけを観たいと思ってしまう今日この頃です。