直江津高校の女子生徒が、相次いで失踪する事件が発生した。ミイラ化した状態で発見された少女達の首筋には、特徴的な傷痕があって―?
大学一年生になった阿良々木暦は、犯人を突き止めるべく走り出す!“物語”シリーズモンスターシーズン、開幕!
(「BOOK」データベースより)
前シリーズののオフシーズンの完結編、「結物語」では、暦くんとそのハーレムの女性の5年後、暦くんも大学を卒業し、警察官となっていたわけだが、新シリーズのモンスターシリーズは時代が巻き戻って暦くんは大学1年。
ストーリー自体はミステリー仕立て。吸血鬼本人と女子生徒がミイラ化して相次いで発見される事件を、暦くんが、なんでもしっているおねえさん、臥煙伊豆湖さんのアシスタントとして解決に奔走するわけだが、特にすごくよくできた話かというと、そうでもない。
デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターなる新キャラが登場、しかも元キスショットの忍野忍と同じ金髪幼女の吸血鬼。どうやら彼女もこのシリーズの新レギュラーになるようだ。
それよりびっくりなのは、「宵物語」「余物語」「扇物語」「死物語(上)(下)」、暦くん大学生シリーズであと5冊も書くつもりらしい。
タイトルからして、ヒロインは、八九寺真宵、斧乃木余接、忍野扇、そして新登場のデストピア。羽川派の自分としては残念なことに、海外へ行ってしまった羽川翼と、絶交してしまった千石撫子は出ない展開なのだろう。
巻を重ねるごとに中身が薄くなるというか、マンネリというか、引き延ばしというか、そんな気もしなくもないが、むしろそのものという気がするが、それでも買って読んでしまうであろうところが、ファンの性である。
うれしいような、そうでもないような、物語シリーズの新シリーズ開幕である。