宮部みゆきさんの「希望荘」を読んで、これで、17年の「このミステリーがすごい」「文春ミステリー」「ミステリーが読みたい!」「本格ミステリ」、4つのミステリー本のランキングでベスト10に入った本をすべて読んだことになります。
といっても、重複している作品が多いので、対象本は以下の22冊。
◆涙香迷宮(竹本健治)…「このミス」1位、「文春」3位、「読みたい!」2位
◆静かな炎天(若竹七海)…「このミス」2位
◆真実の10メートル手前(米澤穂信)…「このミス」3位、「文春」2位、「読みたい!」1位、
◆半席(青山文平)
◆許されようとは思いません(芦沢央)
◆リボルバー・リリー(長浦京)…「読みたい!」3位
◆罪の声(塩田武士)…「文春」1位
◆おやすみ人面瘡(白井智之)
◆希望荘(宮部みゆき)
◆ジェリーフィッシュは凍らない(市川憂人)…「本格」3位
◆暗幕のゲルニカ(原田マハ)
◆屋上の道化たち(深水黎一郎)
◆望み(雫井脩介)
◆聖女の毒杯(井上真偽)…「本格」1位
◆図書館の殺人(青崎有吾)…「本格」2位
◆彼女がエスパーだったころ(宮内悠介)
◆鍵が掛かった男(有栖川有栖)
◆挑戦者たち(法月綸太郎)
◆アメリカ最後の実験(宮内悠介)
◆誰も僕を裁けない(早坂吝)
◆松谷警部と向島の血(平岩貴司)
◆倒叙の季節(深水黎一郎)
お遊びで、マイ・ベスト10を考えてみました。
1位:「罪の声」(塩田武士)
2位:「ジェリーフィッシュは凍らない」(市川憂人)
3位:「希望荘」(宮部みゆき)
4位:「暗幕のゲルニカ」(原田マハ)
5位:「涙香迷宮(」竹本健治)
6位:「静かな炎天」(若竹七海)
7位:「誰も僕を裁けない」(早坂吝)
8位:「許されようとは思いません」(芦沢央)
9位:「彼女がエスパーだったころ」(宮内悠介)
10位:「鍵が掛かった男」(有栖川有栖)
自分は本格ミステリーファンではないので、どうしても、トリックの鮮やかさ、犯人の意外さのみならず、小説として読んで面白いものを選んでしまいます。
グリコ・森永事件を描いた「罪の声」は、これが事件の真相ではないのかと思えるほどにリアリティがあった。
「希望荘」「静かな炎天」はともにシリーズものですが、探偵役の杉村三郎、葉村晶がキャラ立ちしています。お人好しで不幸体質なキャラが良い。
「ジェリーフィッシュは凍らない」は、現代版「そして誰もいなくなった」、新人さんらしからぬ本格ミステリーです。
「暗幕のゲルニカ」は、「楽園のカンヴァス」に続く原田さんお得意の美術ミステリー、直木賞候補にもなりました。
「誰も僕を裁けない」は早川吝さんのエロミス、援交探偵上木らいちシリーズ第3弾、個人的に好みです。
「許されようとは思いません」は、ホラーとまではいかないけど、背中がゾワッとする感じが良い。