毎年年末に発表されるミステリーのランキング本、「このミステリーがすごい」(宝島社)、「文春ミステリー」(文芸春秋社)、「ミステリが読みたい」(早川書房)、昨年末のこの3つのランキングの10位までの作品を読了した。
ダブっている作品が多いので、「王とサーカス」「戦場のコックたち」「孤狼の血」「さよならの手口」「流」「ミステリー・アリーナ」「片桐大三郎とXYZの悲劇」「鍵の掛かった男」「血の弔旗」「オルゴーリエンヌ」「新しい十五匹のネズミのフライ」「鳩の撃退法」「キャプテンサンダーボルト」「その可能性はすでに考えた」「死と砂時計」の15作品。
「事件・犯罪の合理的な解決に向けての経過を、手掛かりを読者に与えながらその経過を描写する」ことに注力した本格ミステリーや、謎解きそのものよりもエンタメ性を重視した「孤狼の血」「キャプテンサンダーボルト」みたいなものや、文芸作品っぽい「王とサーカス」「戦場のコックたち」「流」、ミステリーといってもいろいろな切り口、色々な作品があるものである。
ちなみに第一位はすべて「王とサーカス」、こうしてみると、この3つ、あまり特徴がないよね。
もう一つ、「本格ミステリ」という探偵小説研究会編著のランキング本があるのだが、こちらはそのタイトルの通り本格、正統派ミステリ志向。
本当はこれも10位まで読んで、4つ全部制覇としたかったのだが、8位の「東京結合人間」が気持ち悪くて最後まで読めなかった。残念。
さて今年はどんな作品が選ばれるのか。
既読では米澤穂信さんの「真実の10メートル手前」、原田マハさんの「暗幕のゲルニカ」あたりが入ってくるのだろう。でも、まだ、これから出てくる作品に期待、かな。