前回のブログ『(再投稿)球磨(久米)の古代久米人が継承した治山治水』より続きます。
https://ameblo.jp/hirom0211/entry-12621016123.html
私が球磨から発信するこのブログを御覧頂き ありがとうございます。
お読み下さった皆様方には心から感謝いたしております。
度重なる自然災害、さらに新型コロナウィルスの感染により、
お亡くなりになられたすべての方々のご冥福を心からお祈り申し上げます
感染した方々の早期回復を心からお祈り申し上げます
さらに とても残念な事ですが
台風10号によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げます
行方不明の方々が一刻も早く、愛するご家族の元にお戻りになられるようお祈り申し上げます
9月6日~9月7日 台風10号九州の西の海上を通過・・・
私がお手伝いをさせて頂いている幼なじみのビニールハウス
許可を頂いて 台風通過の翌日9月8日に撮影しました。
幼なじみは、この場所に6棟のビニールハウスを建てています。
その内の2棟が台風の影響により壊れていました。
幸いな事に、9月に入り収穫が盛んになった「キュウリ」用のビニールハウス3棟は、入り口が少し壊れただけで、全体は無事でした。
しかし、中のキュウリは葉が枯れた物も多く、かろうじて無事だったキュウリも大半は風によって表面に傷が付いてしまいました。
JAの対応で表面に傷が付いたキュウリはお漬物用に収穫が可能となり、9月8日は早朝から、幼なじみ夫妻と私、3人で収穫に追われました。
幼なじみ夫妻が、猛暑の中、精魂込めて愛情たっぷりに育てたキュウリ。
表面が傷ついたキュウリを収穫しながら、私は、「早く元気になってね」と一枝一枝に話しかけながら作業を行いました。
本日(9月10日)も朝6時半から収穫をお手伝いしました。
植物の生命力は凄いです!枯れた葉の間から、新しい黄色い花が咲き、さらに小指大のキュウリの赤ちゃんも元気に育っていました(^'^)
本日 9月10日撮影 幼なじみのキュウリ栽培用ビニールハウス
全長80m。この形のビニールハウスが3棟あります。
入り口近くの葉は枯れています。 多くの葉はまだまだ元気がありません。
未曾有の大災害の後、2か月後に九州西海上を進んだ台風10号
私は、今後も自らが「無意味な過信」を持たないように、さらに球磨川の治水対策の参考となれば『上流域における、降雨について記録を残しておきたい!』
と考え、今回のブログを書かせて頂きます。
あらためまして
9月6日~9月7日 台風10号九州の西の海上を通過・・・
①事前の対策と台風接近時の様子
9月4日には、家の周囲を片付けて
9月5日には、家の雨戸の無い窓には、「テープ」を貼り、備えました。
前回のブログでも書かせて頂きましたが
7月の豪雨災害を受けて、過信を失くした私は・・・本当は とても怖かったのです。
ブログ『私の過信と・・古の山々は雑木が自然のダムだった・・91歳のおじの言葉 』
https://ameblo.jp/hirom0211/entry-12613436858.html
だからこそ、万全の対策を行って、命を守る行動に徹したい! と思い準備を致しました。
ハザードマップを見ると私の家は、前を流れる井口川の浸水想定区域からは外れていて
7月の豪雨で被害を受けた林道のある山からは離れているので、家にいて、2階の部屋で台風の通過を待つ事にしました。
父の自動車はシャッター付きの車庫に入れて、主人と私の車2台は、少し離れた幼なじみの家の農業用倉庫に停めさせてもらいました。
幸いな事に、私の家の前には、ハチク等の竹林があり防風林の代わりになっています。
うちのお隣(と言っても田舎なので1軒1軒の家は離れていますが)のご夫婦は、
お家の前に防風林となる木々が無く、白髪岳の方向から風をもろに受けるので、球磨郡湯前町の温泉宿泊施設に予約を取って避難をされました。
※お隣の方は避難をされていて本当に良かった!と痛感した事がありました。(後ほど)
台風に備えて
非常食は数日分を用意。
停電に備え、懐中電灯にもなるランタンを用意。
断水対策には2ℓのペットボトル飲料水を6本。23ℓ用のポリタンク2個に水を用意。
お風呂にしっかりと水を溜めました。
9月6日の午前中には、すでにかなり激しい雨が降ったり止んだりを繰り替えしていました。
あさぎり町が開設した4か所の避難所には多くの方々が避難。
定員をオーバーした為、さらに4か所の避難所が追加開設されました。
報道番組の隅に表示される雨雲レーダーでは、山間部、九州中央山地側、球磨郡のお隣の宮崎県椎葉村、西米良村辺りに雨雲が絶え間なく流れ込んでいる様子が赤色やオレンジ色で映し出されていました。
同じく九州中央山地の一部である、球磨郡内の白髪岳、黒原山等の上空にもその雨雲がかかっているのが映像で解りました。
黒原山
前回のブログ『(再投稿)球磨(久米)の古代久米人が継承した治山治水』でも
書きましたように、
江戸幕府所有の地図には黒原山の山頂付近に「あま引嶽」と記されていました。
あま引嶽の「あま」は「天」であり「雨」でもあります。
黒原山頂上近くに御鎮座の神社様
雨引山王(雨引神社) ※あまびき神社様
麻郡神社私考では
雨引山王 宮原中峯山王山 とあり
社家傳云 垂跡神三所
雨引明神 山王権現 八大龍王
傳云雨引明神ハ罔象女命ミツハメノミコト
と記されています。
後ほどご紹介致しますが、球磨郡誌によれば
この地域は古来からの多量降雨地帯であった事を知りました。
しかし・・・黒原山、黒原山の麓地域「球磨郡あさぎり町岡原地区」には、
気象庁の観測データとなる観測地点は設けられていません。
ここで降った雨は球磨川に注ぎ込む・・・
球磨川の治水を考えるに、何らかの記録を取っておけば、後々参考として頂く事があるかもしれない・・・
私はそう考えました。
台風最接近は翌朝7日未明との報道でしたが、暴風域に入る前の9月6日の15:00前から、
私の住む熊本県球磨郡あさぎり町岡原の宮麓地区では暴風雨でした。
17:00のテレビニュースで人吉からの中継を見ていたのですが、
「雨は小降りでパラパラと・・・」と言った記者の方の言葉に驚きました。
人吉から25㎞程離れた、九州中央山地の麓である私の住む地では、その時間、外に出るのも危険を感じる雨が降っていたからです。
球磨川上流域では豪雨ではありましたが、人吉市内では、雨が小降りでパラパラ・・と言う中継を見て、ホッとしました。
ただ・・ここに降った雨は球磨川に注ぎ込む・・・
雨音の激しさに、外に出るのは控え、雨戸をしていない、テープを貼った窓から、
球磨郡あさぎり町岡原地区の、雨の様子を撮影しました。
私の家の2階の窓から車庫の屋根付近を撮影 時間 9月6日16:50頃
動画をご覧頂くとお解り頂けると思いますが
暴風雨で、しばらくの間、豪雨が強風により霧状になって、辺りが真っ白になっていました。
まだ、この時間帯は強風域にあり、暴風域には入ってはいませんでした。
父も主人も、外の様子を窓から見て、かなり危険な雨だ・・と
球磨川の水位の上昇を心配していました。
私も7月の豪雨を経験して、それ以前の数回に渡る豪雨を経験して、この地に降る今の雨は、
とても危険な状態である・・・経験によりそう感じていました。
9月6日18:00
私の住む地域が暴風域に入った と防災ラジオから放送が聞こえてきました。
その後、暴風と豪雨は勢いを増し、家にいてもリビングのテレビの音が雨戸に激しく打ち付ける風と雨で良く聞こえない程で、2階に上がると家が暴風雨により揺れているのが解りました。
危険な雨・・・ やはりでした・・・
2020年9月6日 20:46
土砂災害警戒情報が私の住む 球磨郡あさぎり町に発表されました。
どうか球磨川の水位が上昇して危険な状態になりませんように
と祈りました。
土砂災害警戒情報が発令された20時台には、すでに何度も何度も停電が発生していました。
用意していたランタンの明かりは、想像以上に明るくて、とても役に立ちました。
雨戸に激しく打ち付ける風と雨。
翌朝9月7日の明け方まで続き、殆ど眠れない夜を過ごしました。
②台風通過後 9月7日の朝
吹き返しの風はまだ続いていましたが、少し弱まった所で外の様子が気になり玄関のドアを開けると家の前の道路には、飛んできた木の枝や葉が一面を覆っていました。
家の周囲を確認すると幸いな事に被害はありませんでした。
道路をご近所の方が車で通れるように、主人と落ちている枝や葉を片付けました。
大きな枝が折れて道路側のお茶の垣根で止まっていましたが
家に直撃せずに良かった~と主人と話しました。
片付け途中の道路 一部撮影
どうにか、車が通れるように片づけました。
車が通れるように片づけた後、幼なじみの家に車を取りに歩いて行ったのですが
その際、お隣のお家の惨状を目にすることになりました・・・・
避難先の宿泊施設から帰ってこられたお隣のご夫婦に、撮影の許可を頂き、写真を撮らせて頂きました。
お隣の家に造られていた「倉庫」は完全に破壊されていました・・・
お隣のご夫婦は
『避難していて本当に良かった!
もし家に居たら、怖くて大変だった・・・』
と言われていました。
防風林が家の前に「ある」、「ない」でこうも被害が違うのか・・と
風の勢いが如何なるものだったのか!・・私も言葉を失いました・・
③濁流に流れ込む清らかな水
風も落ち着き、雨が小康状態になってしばらくして、水位が下がってきた家の前を流れる
井口川の様子を撮影しました。
私の家から少し離れた橋近くから撮影した井口川 かなり水位が下がってきていました
まだまだ濁った水が流れていました。
しかし・・・
同じ時間帯に 同じく豪雨が降った 湧水「湯川(ゆがわ・ゆご)」では
全く別の光景が見れたのです!
湯川には枝が散乱していて、片付けをしていた最中、私は違和感に気が付きました!
井口川は土交じりの泥水が流れているのに・・・
湯川にはいつもより多い、美しい清らかな水が滾々と湧き出していました!
私は感動して 思わず、動画を撮影しました。
暴風雨で周囲の木々の枝が散乱していますが、
どんな豪雨でも濁る事ない 清らかな流れです。
湯川・・・美しい小川の水が泥水となった井口川に注ぎ込んでいるのです・・・
台風10号通過直後に撮影した湯川の湧き水です! ご覧下さい😊
保水能力のある土壌では、豪雨であっても、土が水を濾過して、
美しい清らかな水に変えるんだ・・・・
私は、今までこの事に全く気が付いていませんでした・・・
とても感動しました・・・
今までは単純に「水がきれい」という表面的な事しか見えていなかった・・・
自然の本質を理解していた訳ではなかった・・と言う事にようやく気が付きました。
最初に書きましたように
未曾有の大災害の後、2か月後に九州西海上を進んだ台風10号
私は、今後も自らに「無意味な過信」を持たないように、さらに球磨川の治水対策の参考となれば『中流域における、降雨について記録を残しておきたい!』
と考え、今回のブログを書かせて頂きました。
ブログを書いてあらためて感じた事があります。
球磨川の治水に直接関わるのは、川の周辺域、川の中下流域だけでは無いという事です。
球磨川上流域は、中下流域に比べて、明らかに年間降水量が多い地域です。
台風10号における降水量は球磨川上流域にあたる球磨郡湯前町横谷が熊本県下でもっとも降水量が多かったとの発表がありました。
私の住む地域(球磨川上流域)では、治山はとても重要な課題であると考えます。
先に書きましたが 球磨郡誌によれば
この地域は古来からの多量降雨地帯であった事を知りました。
※球磨郡誌 皇紀2600年記念事業として昭和16年編纂、発行
以下の内容は次回以降ご紹介させて頂きますが、球磨郡誌にとても心に残る一文が
ありました。
球磨郡誌 国立国会図書館デジタルコレクション でもご覧いただけます。
球磨郡誌70ページより (コマ番号 88 )
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1042262/88
天をとがむべきではない
地球に生かされている、私達は、最近の地球規模の気候変動、
異常気象に対して 天をとがむべきではない
と言う事だと感じました。
今を生きる上で最も必要な事は
「備え」であり「過信を捨てる事」なのでは・・・・
今回の台風10号の脅威を経験して、私はあらためてそう考えました。
最後までご覧頂き ありがとうございました。
台風後のキュウリの収穫はようやく落ち着き、明日9月11日はお休みを頂きました(^'^)
所用も重なり、最近はパソコンを開く事さえ中々出来なかったのですが、明日は
貯まった用事を済ませ、皆様方のブログをじっくりと拝見させて頂く時間を楽しみに致しております。
最近の私は、空を見上げながら、子供の頃によく聞いた曲
Earth, Wind & Fire の 宇宙のファンタジーを聞いています。
宇宙や地球を感じる事が出来る この曲
今でも 宇宙のファンタジーは 大好きです(^'^)
皆様、季節の変わり目ですが、お身体十分にお気を付けてお過ごし下さい。
愛する球磨の地より ひろっぷ でした😊
次回『湯川(ゆご)周辺は倭人伝の原風景・・・揃ってしまうのは何故だろう・・』に続きます。
https://ameblo.jp/hirom0211/entry-12624774207.html