もしもあなたが、深夜、自宅から遠く離れた身寄りのない街に、ひとり放り出されたらどうしますか?
しかも、財布もクレジットカードも免許証も携帯電話も手持ちは何もないままで・・・。
私は、その経験が5年前にあります。
それは長期出張中のF県F市でのこと。
F市は、家庭ゴミの収集が深夜12時にあります。
当時、私はF市でマンスリーマンションを借りていました。
マンションのドアの開け閉めは、カードキーによるオートロック方式でした。
ある寒さ厳しい2月の深夜12時前。部屋からゴミを外に出すために、ジャンパーを羽織り、カードキーをジャンパーのポケットに入れ、ゴミ袋を持って外に出ました。
ゴミ袋を出し終えた後、部屋に入ろうと思って、玄関ドア前でドアを開けようとジャンパーのポケットからカードキーを取り出したところ・・・目が点になりました。
なんとポケットから出てきたのは、カードキーではなく、スーパーのポイントカードだったんです。(カードの色が同じたったんです。)
当たり前ですが、スーパーのポイントカードで、玄関ドアを開けることはできません。
部屋に戻ることができないために、しかたなくそのまま街に出てみることに・・・。
しかし、財布もクレジットカードも身分証明書も持っていないので、ホテルを宿泊することはできません。
まず、向かおうと思ったのは出張で通っていた地元の会社ですが、時間はもう深夜。会社は閉まっています。
そこで向かったのは地元の交番です。しかし、交番のおまわりさん曰く、「電話を貸すことことはできるが、現金を貸すことはできません」とのこと。
当時私は、広島からF市に来たばかりで、F市内に電話をかけれるような人は誰もいませんでした。で、交番は諦めました。
その後は、一晩街を歩きまわって時間つぶしして世を明かそうかとも考えましたが、そのときは寒い2月。体力消耗して凍えてしまいそうです。
そこで思いついたのが、通勤途中にあったF市の警察署です。交番はだめでも大きな警察署だったらなんとかしてもらえるかも知れません。
警察署の中に入り、受付にいた婦警さんに事情を説明すると、
「通常、一般の人に署内を貸すことはできないのですが・・・」と
優しく断られましたが、なんとか交渉して署の待合室のロビーのソファーで仮眠することを許可していただきました。
署の中は、一晩中、事件などの通報で警察無線の音声が鳴り響いていましたが、どうにか朝まで凍えることなく、過ごすことができました。
翌朝、警察署のみなさんに丁重にお礼をした後、マンションの管理会社に行って合鍵を借り、無事、マンションの部屋を開けることができました。
警察署のみなさん、その折は本当にありがとうございました。
このときの教訓
・オートロックの部屋を出るときは、カードキーを別のカードと間違えていないか確認する。
・どうにもならないときは、地元の警察署に駆け込む。(???)
みなさんは、このようなことがないようにしてくださいw。