☆加戸守行・前愛媛県知事の発言全文★ | 激愛の徒然日記

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青山議員vs前川参考人

青山議員の産業獣医師不足、また前川喜平の答弁についての質問に対して―

加戸守行・前愛媛県知事:

お答えいたします。
まず参考人でお呼び頂いたことに心から感謝いたします。
もう10年前に愛媛県知事として今治に獣医学部の誘致を、当時は構造改革特区の名のもとに〇〇(聞き取れず)したことを思い返しまして、鼻もひっかけて頂けなかったこの問題が、こんなに多くの関心を10年後にもって頂いていることに不思議な感じがいたしておます。

当時愛媛県知事として、沢山の仕事を預かりながら、県民の生命、身体、財産、畜産業の新興、食品衛生、その他で一番苦労しましたのが鳥インフルエンザ、あるいは口蹄疫の四国への上陸の阻止。
あるいはBSEの問題の日本への波及の阻止。ゆうなれば四国という小さな島ではありますけども、こういった感染症対策として一番防御が可能な地域という意識もございましたし、そしてアメリカが狂牛病の体験を受けて国策で最先端のライフサイエンスと感染症対策をベースとした獣医学の教育の充実。大幅な獣医学者の増加、そして3つの獣医科大学の新設という、賢明に取り組んでいる姿を横で見ながら、なんと日本は関心を持っていただかない国なんだ。
私は少なくとも20年前に愛媛県民の、そして今治地域の夢と希望と関心を託してチャレンジいたしました。

厚い岩盤規制で跳ね返され跳ね返され、やっと国際戦略特区という枠の中で実現できるようになった今、本当にそれを喜んでもいます。

先ほどの話がございました、行政がゆがめられたという発言は、私に言わせますと、少なくとも獣医学部の問題で、強烈な岩盤規制のために10年間我慢させてきた、岩盤にドリルで、国家戦略特区が穴をあけて頂いたことで、ゆがめられた行政が正された、というのが正しい発言ではないのかなと私は思います。

 

青山議員の、獣医学部の定員が930名であるにも関わらず、既存の大学が1200名までの水増し入学が行われていることについての質問に対して―

 

加戸守行・前愛媛県知事:

特区の申請をしてから何回も門前払いをくらいました。
いろいろな方策で模索しましたが、一番強い反対は日本獣医師会でありました。
当時は直接の接触はございませんでしたけど、ホームページでは専務理事が、今治の獣医学部新設に関してけちょんけちょんの論陣を張ってられまして、要するに、要請はちゃんとするから、余分なことはするなというのが基本であります。
で、当時から私が非常に疑問に思いましたのが、まず獣医師の養成が、私はこういう言葉を使いましたけども、箱根の関所から東を関東と言ってました。箱根の関所から東で八割の入学定員があり、箱根の関所から西は二割の入学定員しかなくて、しかも私学は水増し入学はしますから、実質的には養成される獣医師の数は箱根の関所から東は80数パーセント、場合によっては90パーセント近くがそちらで。
空白区は四国であります。
獣医師が確保できない、県知事としていろんな対応をしても、とにかく例えば、地方公務員は競争試験が原則ですけども、獣医師は無試験でもいいからどうぞどうぞと言っても来て頂けない。
で、獣医師会の反対は何かといったら、処遇しないからだ。で、四国は、愛媛県だけは獣医師の給与体系を国家公務員よりも上回る給与体系を作るこができるのか、で、獣医師が充足されたときは給料を下げるのか、愛媛は給料が安いから行かないんだよ、とか。奨学金を出さないから行かないんだよ。全部東京で養成したら帰すからと。そういうことでいいのかなということがひとつ。

それから新しい学部ができないで、その場反対されながら見てました。
で、自分たちはどうであったのかと、大変恐縮ですけども、大学教授の定員は10年前と今日と変わらないままで、アメリカは必死にやっているのに据え置いたままで、新しいのは作るな作るなと。
で、今回のケースにしましても、遥かに多い獣医学の教官をつくって、感染症対策なり、あるいはライフサイエンスなり、あるいは動物実験による創薬の研究なりと、幅ひろい学問をやるスタッフを揃えようと思っても、それをブレーキをかけるというのは、私には理解できない。

それならば、なぜ自分たちでこの10年の間に、アメリカに遅れないようにスタッフを揃えないんですか。
今のままで置いておいて、今治には作るな作るなという、これはあまりにも酷いのではないかというのが私の思いでありました。

少し時間を頂戴してよろしければ。
私の知事の任期の終わりのほうに民主党政権が誕生して、自民党じゃできないが私たちはやるといって頑張ってくれました。
対応不可の門前払いから検討とレベルアップしました。
あー良かったねと言って、私は次の知事にバトンタッチしました。
ところが自民党政権に返り咲いても何も動いていない。
なにもしないでただ今治だけにブレーキをかける。
それが既得権益の擁護団体なのかと。
悔しい思いをかかえながらまいってまいりました。
そして国家戦略特区で取り上げられ、私も昔とった杵柄で、今は今治商工会議所の特別顧問という形で、応援団の一員として参加しております。
それを眺めながら、大切なことは欧米にごした先端サイエンスと感染症対策と封じ込めと、私たち日本人の生命がかかる問題を、欧米に遅れないようには獣医師を養成しないで、手を加えないでおいて、今治はダメ今治はダメ、加計ありき、というのはなんでかなあと思います。

私は加計ありきではありません。
加計学園がたまたま愛媛県会議員の今治選出の議員と、加計学園の事務局長がお友達であったからこの話がつながってきて飛びつきました。
これもダメなんでしょうか。
たまたまでも全てダメなのか、そんな思いで、きょうやっと思いの一端をこの場をかりて申し上げさせて頂きました。

 

青山議員の、獣医師の需要と供給の文科省の挙証責任について―

 

加戸守行・前愛媛県知事:

私の古巣でありますけども、文科省の進展、国際的潮流を考え、これでいいのかということは常に自問自答しなければならないと思っております。
私自身が今回タッチして、それが跳ね返され、年月が経過するたびに、当時同時並行で例えば薬学部、これは医薬分業がありまして、いっぺんに入学希望者が6000人近くに増えました。
大学の数も2倍近く増えました。
でもそのことに関して重要がどうだ、供給がどうだ、挙証責任がどうだと、誰も問題にされていなかったと思います。
で、今なにが起きてるかというと、今後何万人という薬剤師の過剰供与、それをどうするかというのは深刻な問題となっています。
片や獣医学部はびた一文だめです、そして挙証責任がありますといって、私は関係しておりませんでしたけど、論議を聞きながら思いますのは、少なくとも私が知る限り、提案した時点から東京の私学の獣医学部は40人とか50人とかの教授人員のままで、世代の進展に対応しないまま今日にきております。
その中で今治で計画している獣医学部は72人の教授陣容で、ライフサイエンスもやります、感染症対策もやります、さまざまな形での、もちろんそれは既得の医学部の分野でやられてるかもしれませんけども、そういう意欲をもって取り組もうとしてるのに、そのなんですか、いびり婆さんじゃありませんが、薬学部はどんどん作っていいけれども、獣医学部はびた一文だめだって、こんなことはこの国際化の時代に、欧米に遅れてはいけない時代に、なにがあるんだろうという思いで私はきました。
屁理屈はいいんです。
ただもうひとつ観想させていただくと、私は霞が関で30数年生活いたしました。
省庁間折衝というのはあります。
自分の思いを省を代表して激しい言葉も使い、時には虎の威を借る狐のような発言もあり、でも事柄が決着したあとは酒を酌み交わして、そしてお互いの「あーあんたもきつい言葉を使ったね」と言いいながら、決まったことには政策転換と、これが霞が関の文化でした。
今回は霞が関の文化が感じられません。
時代が変わったんでしょうか。
少なくとも日本国民にとって、時代の潮流の中で、常になにを求めているのか、すぐに対応するにはどうすればいいのかを考えるのであって。
私はは充実した議論がされないままで、獣医学部がおもちゃになって、はなはだ残念に思います。

 

最後に加戸守行・前愛媛県知事の意見―

 

加戸守行・前愛媛県知事:

ありがとうございます。若干感情が昂って思いのたけを申し上げしました。ただひとつだけ触れていなかったことがございます。

様々なことを眺めながら、6月13日の国家戦略会議、諮問会議の民間有識者の方々が記者会見されて、私はひとに知らされてインターネットのYouTubeで一時間半拝見させていただいて感激しました。
特に今回の規制緩和に関して、心の一点の曇りもなくやったということで、これが今回の大きな事件の結論だったんだろうなと、これが国民に知ってもらう重要なことだったと私は思いました。
たくさん今まで私のところに取材がありましたけれども、都合のいいことはカットされて、私が申し上げたいことを取り上げて頂いたメディアは極めて少なかったことを残念に思いますけど、あのYouTubeが全てを語りつくしているんではないかなと思います。