初夏の伊勢志摩旅行 その1 | 帰ってきた神保町日記      ~Return to the Kingdom of Books~

初夏の伊勢志摩旅行 その1

 先週の金曜日に夏休みを取り、日曜まで2泊3日で伊勢志摩へ旅行に行ってきました。
 昨年の11月に伊勢を訪れ、今年は4月につづいての訪問。僕の中で伊勢はちょっとしたブームです。
 初日は伊勢神宮の内宮へ参拝に行きました。内宮を参拝するのは10年ぶりで2回目。
 宇治橋を渡り、境内へと入ります。
 
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 境内は砂利道なので、車椅子だと小さな前輪が砂利に取られ進みづらいのが難点。そこで前輪を持ち上げたウィリー状態で進んでいきます。
 五十鈴川でお清めをしました。ここは川べりまでは階段になっていますが、比較的段差が小さいので、介助者がいれば安全に下りていけます。
 僕も嫁さんに手伝ってもらい、川べりまで下りました。

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 巨木の立ち並ぶ参道を抜けて天照大神を祀る正殿に到着。
 前回は事故に遭う前だったので、自力で階段を登れましたが、今回は車椅子だったのでそういうわけにはいきません。
 階段ひとつひとつの奥行きが車椅子の長さくらいあったので、「これなら私でも持ち上げられる」と一緒に行った嫁さんが言います。
 僕が前輪を持ち上げて前の段に乗せ、嫁さんが後ろから車椅子を持ち上げて、全体を段に乗せます。
 これを一段一段繰り返して登っていく作戦です。

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 早速開始すると、「手伝いますよ!」とひとりの若者が手を貸してくれました。
 さらに登っていくと、最後の数段は奥行きが狭く、この方式では登れません。
 すると外国人観光客の男性二人が「お手伝いしましょう!」と流暢な日本語で声を掛けてくれました。
 こうして嫁さんを含めて4人がかりで車椅子ごと僕を持ち上げて、無事に最上段まで登ることができ、参拝することができました。
 国境を越えた見事な協力に感謝感激でした。
 写真撮影が禁止のエリアだったので、残念ながらその様子は画像がありません。
 バリアフリー的に見れば、車椅子参拝客用に石段の脇にリフトを付けるか、つづら折りのスロープを設置すれば良いのかもしれません。
 しかし、あの厳かな空間にそういう設備を作るのは無粋な感じがします。
 今回、僕が体験したような対応を周りの人がさりげなくしてくれるのが、あの場の雰囲気にもっともふさわしいバリアフリーだと思いました。

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