人事部長の話は続く。
「産休に入られる方(わたしのお友達)の空きポジションへの異動はどうですか?」
というのがその内容なのだが、
ウソか真実かは定かではないのだが、
「条件に当てはまる色々な方を、アサインしてまいりましたが、ことごとく、A部長(=人探しをしている部長)の条件に合わず却下されまして・・・」
ちなみに、条件とはいろいろあったが、一言でまとめると、
機転が利き、折衝が出来る人。
残業が出来る人。
まあ、人事部長的には、普通な人を、お求め、とのこと。
噂ではそのA部長はかなりキビシメなお方と聞く。普通のレベルが高いんであろう。たぶん。
「わたし(=人事部長)のほうでダメモトで(なんじゃそりゃ?)あなたの名前をだしたところ、話を進めてくれ。ということになりまして・・・」
オイオイ・・・わたしは9月に今の課に来て、しかも途中一カ月休んで、現在仕事をまた思い出している状態なんだよ。
「数か月前に今のところに異動されて、またの異動。プラス体調の問題。ということもあり、事前に意思を確認させていただきました。」
「いきなり、こんな話を持ち出されて、さぞかし驚きだと思います。仕事内容も把握されてからのご判断でかまいませんので、明日、あなた(=わたし)、A部長、自分(=人事部長)で、ちょっと話し合い持ちたいと思うので。よろしくお願いします。」
それまで無言だった、今の部長(=B部長)が口を開く。
「決めるのは、あなた次第。本音としてはもちろん、行ってほしくないんですよね。でも、またとない機会だとは思うので。」
そうなのだ。これはある意味、またとない機会、であることは事実である。
実は一年以内には、今の部署は消滅(正確に言うと、外部に委託される)することが決定している。
この消滅の事実を認めたうえで、わたしは9月に今の部署に来た。
消滅、といっても、外部の委託先への転籍、などで雇用は確保されるし、今の会社に管理者として残る道も残されている。(人数は厳選なんでしょうが)
転籍、をする気は無く、管理者として今の会社に残りたい。というのが、わたしのスタンス。
いま、どうですか?と言われている部署に移れば、この転籍問題からは解放される。
しかし、安易に受けてしまってもよいのだろうか?