この間から、人間が荒くなったんではないかということから、んじゃ、フォークソングの時代は丁寧だったのかという観点からフォークソング特集をしておりますが、言われてみれば、当時は、細かいことを馬鹿が付くくらい丁寧だったかも知れません。ま、私は、そういう環境に置かれた中高生の乙女でしたから。

 

ということで、今日の「歌謡曲だよ、成澤弘子」は、フォーク・クルセダーズが歌います「悲しみは言葉にならない」。

 

作詞:きたやまおさむ、作曲:加藤和彦

 

北山修は、九州大学を定年退職なさって、今は白鷗大学の学長様だそうで。国立大学って、教授の定年は70じゃないんですね。元祖・スラッシャーでございます。大学を休学して、音楽界で出来るだけやっておいて、復学して医学の道へ。でも、加藤和彦の自死は、精神科医としてショックでしたでしょうねぇ。

 

芸能界で言葉をたくさん発していたから、同じ医学でも、外科じゃないのよね~~~。精神科は言葉の医療ですもの。

 

つまり、これは精神科医の卵が書いた精神論でございます。「悲しみは言葉にならない、深すぎて」、確かにそうでございますが、言葉を生業としている詩人から言わせていただくと、言葉にならない言葉というものがございます。そういう状態を体験したり、人がそうしているのを見たり、聞いたりする、それもコミュニケーションでございます。

 

「生木を引き裂く熱い痛みは殺して」、おお、痛そう。思わず、のたうち回りたくなりますが、ほら、痛みって、ピークまで達すると、その状況を続かせながらも、痛さを感じなくなるものですから。人間の身体って、本当に、良く出来ているのでございます。

 

「慎む深く、涼やかに、凛として」、なかなか出来ることではございません!

 

う~ん、私、無理~~~。もっと人に八つ当たりして、わがままを言って、ごねくりまくって死にたい。でも、それらを全部、相手してくれる奇特な人はおりません。人に対しては、それくらいのことを察してあげられる人間になりたいとは思いますが。だから、しょがない、言葉にならない感情を押しとめて、心にしまっておくのです。

 

いつか爆発させてやる!