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長い歴史からみたら、最近のものになりますが、やっぱり、面白いですわよね。

 

唐十郎がお亡くなりになったそうで。演じる唐十では、ドラマ「北の国から」で、トドを獲る豪快なお父さんの役。本当に、いるだけで恐いお父さんでした。トド鍋を食べるんですが、トドってどんな味なのかしらと思いました。

 

味と言えば、唐十郎だから書けたのでしょうが、女性に食欲をそそられる「佐川君からの手紙」。当時、世間を震撼させたニュースでございましたが、そういう一見、恐ろしいほどの猟奇的な話も、病気とするか、人間の性格、あるいは趣味の問題とするかで、とらえ方が大きく変わります。

 

実に、器用な方でございました。多才でございます。今でなら、テントに固執したのは、お金もなかったし、引き受けてくれる劇場もなかった裏事情が分かりますが、ダメならダメで何が何でも何とかやるという姿勢は、ものを表現したり、人を前に進ませるには大切なことでございます。だったら、もっと人と仲良しごっごをする姿を見せても良かったのにね。多分、正直で、いちいちめんどくさい人だったのでしょう。

 

お若い時には、ゴールデン街の喧嘩とか、週刊誌を賑わせましたけれど、そんなにいつも血がのぼっていたら、そりゃ、脳梗塞系の病にだってなりますわ。突然の死は、急性硬膜下血腫だったそうですが、パッと、舞台からはけたような、そんな終わり方のように思えます。暗転。

 

謹んで、心よりお悔やみ申します。