昨日のNHKの特番で、昭和天皇の御進講メモが見つかったということで、松田道一がいろいろご質問にお答えしていたのですが、戦後の処理として、和平に向けての段取りをバチカンがやりますよって言ってくれたって、ご存知でした~? 結局、昭和天皇にまで情報が届かず、運悪く、外務省も空襲で焼かれちゃって、詳細が分からないまま、日本は仲裁役をソ連に頼むことにした~~~。

 

人間、一歩、道を間違えると、どこまでも下手を打つように出来ているものですわ。

 

ということで、今日の「人」は、教皇ピウス12世と教皇ヨハネ23世。おふたりともイタリア人ですが、お育ちがまったく違います。ピウス12世は代々イタリア貴族のご出身で、バチカンの出納係って言ってもいいくらい、いろんなことでバチカンを支援して来たお家柄。ヨハネ23世は、田舎の小作の子で、司祭になってからも、第一次世界大戦で従軍司祭、衛生兵として戦地に行ってらして、トルコ・ギリシャというアウェーの地に赴任して、第二次世界大戦末期は、パリにおられました。

 

ピウス12世の評価は真っ二つに分かれます。「ヒトラーの教皇」と言われる一方、イタリアが降伏した時、ユダヤ人をバチカンに入れて守ったということで、現に、多分ですが、映画「サウウンド・オブ・ミュージック」にあるように、教会や修道院がユダヤ人をかくまったことも確かだと存じます。85万人もの命が助かったんですってよ。ピウス12世は、戦後、イスラエルから「諸国民の中の正義の人」という賞をもらっております。

 

やっぱり貴族のご出身だからでしょうかしらね、天皇の存続を気になさってたんじゃないかしら。これ、もし、バチカンが仲介に入っていたら、ずいぶん、東京裁判も変わっていたかも知れませんわね、分かりませんが。私も知りませんでしたわ、そんな仲裁役。姉に電話して、知ってた?って聞いても、聞いたことないって。

 

そして、戦後、東京オリンピックの前くらいですかね、あ、ローマオリンピックか、教皇の権限で、「聖母の被昇天」を毎年8月15日に決めた方でございます。だいたいが、人間はアダムの罪、原罪を背負って生きております。もう、第二次世界世界大戦でこりごり。奇しくも、日本の敗戦の日にその日が当てられたことで、日本はマリア様の国だと、熱心なイタリア人から褒められることもございます。

 

私達、カトリックでは、聖金曜日に、本当に数年前までは、キリストを十字架に張り付けて殺したユダヤ人のために祈りましょうという時間をごミサの中に入れておりました。今は、ないです。そういうしきたりや感受性の中で、ユダヤ人をひとりでも助けたら、そりゃ、助けたことになるでしょう。その一方で、教会のビッグバン説も唱えておりまして、創世記はビッグバンによって出来たと。う~ん、やっぱ、この人、貴族ですわ~~~。

 

う~ん、そういう人に助けるって言われても、どうだか、う~ん、ま、相手がバチカンだということに期待したい。だって、終戦間際には、日本に宣戦布告した国が、中南米にいっぱいいたんだも~ん。あそこまで世界に嫌われていたなんて、今さらですが、ショックです。日本人もファシストが分からないって、自分がファシストだったからよって、世界は見ていたのよ。

 

ピウス12世がお亡くなりになって、コンクラーベで教皇に選ばれたのが、ヨハネ23世でございます。第二バチカン公会議を開いて、正教会もイギリス国教会も、み~んなで平和を目指そうとなさった方。キューバ危機の時も、ご尽力なさったそうで。数年にわたる会議ですので、終了間際にお亡くなりになってしまいましたが、今のパパ様、教皇フランチェスコによって、列聖式が行われ、聖人におなりになりました。

 

今、一生懸命、パパ様はロシア正教に考え直すように呼びかけ、ウクライナのためにお祈りして下さっております。もともとヨーロッパでは、教会の力は強かったことでしょうが、世界平和のために動くバチカン、今後も、目が離せません!