↑ ↑ ↑

なんか、こういうアップの仕方しか出来ないの~~~。

 

 

 

関東甲信越地方梅雨入り。梅雨って、雨が降ろうが降るまいが、どんよりした空ですわよね。この頃は、しとしと降り続ける梅雨らしい梅雨に出会ったことがなく、どこかで降り過ぎる豪雨か、それに関係した土砂崩れなどの事故が多くて、季節感よりも自然の恐怖を感じますわね。

 

ということで、今日の「歌謡曲だよ、成澤弘子」は、あいざき進也が歌います「雨は降る降る」。

 

作詞:山口洋子、作曲:加瀬邦彦、編曲:馬飼野康二

 

なんか、加瀬邦彦の右に左に足踏みするリズムが見て取れますわね。この曲、絶対に、馬飼野康二の編曲ミスですわ。私、めったに馬飼野康二を悪く言ったことがないのですが、これだけは譲れない。このイントロの重たさ。が、ゆえに、まったく、艶歌を歌うアイドルになっちゃった。まさに、山口洋子のひとり勝ちの曲ですわ。

 

この曲、サビが命ですので、イントロなんかどうにでもなったんですのよ、シャンソン風でもボサノバ風でも。

 

で、山口洋子の歌詞は、「顔を見たくもない」と言われた女の面影を追う不器用な男のお話ですが、遊びのようなふりをしなくちゃ口説けないと申しますか、こういう気の強い女がお好きなのか。雨を「銀の糸」となぞらえて、思い出を運ぶものだと言ってますわね。「赤い糸」と同じで、見えたんかい?と、言いたいですが。

 

「♪雨は降る降る」、他のことなんかどうでもいいくらい耳から離れませんが、とにかく、雨は降るという情景だけを語っております。

 

私も、この歌謡曲の書庫を長くやっておりますんで、雨の歌はおおむね出しておりますが、この頃は、めったに「♪雨、雨、降れ、降れ、もっと降れ、わたしのいい人、連れて来い」なんて申せませんのよ。その雨の被害で、連れて逝かれた方もおられるんで。

 

しかし、昔から、雨は、どこで降っても、利休鼠の空の色でございますのね。そうですわねぇ、皆様が思っていらっしゃるより、意外と明るいグレーでございますのよ。日本の伝統色の灰色に属する中では、一番、白を多く含んでいるかと存じます。つまり、空も、海も、岸も、周りの空気が利休鼠に感じられるのは、昼間、それも、もうじき雨が上がるかもというような時のことでございましょう。決して、どす黒い気持ちの空模様ではございません。