「陰陽師0」 雅な映像美と激しいアクション。しかし決してそれだけではない、奥深い物語。 | 『Pickup Cinema』

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(C)2024映画「陰陽師0」製作委員会

2024年製作/G/日本 監督・脚本:佐藤嗣麻子 出演:山崎賢人、染谷将太、奈緒、安藤政信、村上虹郎、板垣李光人、國村隼、北村一輝、小林薫ほか。原作:夢枕獏

配給:ワーナー・ブラザース映画 劇場公開日 2024年4月19日※3/22関西マスコミ試写会で鑑賞

平安時代、政治を司っていたのは天皇であった。しかし、実際は天皇から絶大な信頼を得ていた陰陽師が平安京を仕切っていたと言っても過言ではなかった。

主人公の安倍晴明(山崎賢人)は、陰陽師を育成する陰陽寮で学ぶ若者。狐の子では?と噂されるほど身のこなしが軽く、呪術の才能にも恵まれていた。

しかし、向上心もなく、友人もいない変わり者で、競争の激しい陰陽寮では浮いた存在だった。

晴明は不思議な夢にうなされていた。それは彼の両親を殺害した者の顔が見えるようで見えない夢だった。

ある日、晴明は貴族の源博雅(染谷将太)から、いとこの徽子女王(よしこ=奈緒)を取り巻く怪奇現象を解明してほしいと依頼される。

音楽の才に恵まれ人の良い源博雅と晴明は、時に衝突しながらも、協力して真相を究明していこうとする。しかし、奇怪な事件が次々と起こり、やがて邪悪な陰謀に巻き込まれていくのだった。

夢の世界のような雅な映像美と迫力あるアクション。しかし、それだけではない。

そもそも陰陽師とは何者なのか。呪術とは何なのか。それは、どう人に働きかけるものなのか。そして最も恐ろしいものとは何なのか…など、心理学的にも深い考察を伴う奥深い作品なのだ。