「リトル・マーメイド」なんてキュートな人魚姫! 美しい映像と音楽にのって、さぁ一緒に夢の世界へ | 『Pickup Cinema』

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2023年製作/アメリカ/135分 監督:ロブ・マーシャル 音楽:アラン・メンケン, リン=マニュエル・ミランダ 出演:ハリー・ベイリー, ジョナ・ハウアー=キング, メリッサ・マッカーシー, ハビエル・バルデムほか 原題:The Little Mermaid 配給:ウォルト・ディズニー ・ジャパン 劇場公開日 2023年6月9日

創立100周年を迎えたディズニーがミュージカル「リトル・マーメイド」を実写化。美しい海の中の映像と心に響く歌声で私たちを魅了してくれる。何といってもアリエル役のハリー・ベイリーが可愛い!長い尾ひれを揺らめかせながら、海を泳ぐ姿は圧巻。

物語は…。七つの海の王国を統治するトリトン王(ハビエル・バルデム)の末娘アリエル(ハリー・ベイリー)は、美しい歌声をもつ人魚姫。父からは「絶対に海を出てはいけない」と命じられていた。

ある晩、アリエルは父の命にそむき航海中の船に近づく。船には王子エリックが乗っていた。

嵐で船が難破し、溺れかかったエリックを救い出したアリエルは、恋に落ちる。エリックもまた、自分を救ってくれた美しい声の持ち主を忘れられずにいた。

陸の暮らしとエリックに恋焦がれるアリエルは父の逆鱗に触れる。失意のアリエルに近づいてきたのは海の魔女アースラだった。アースラは3日間だけアリエルを人間の姿にしてやる代わりに、声を差し出すように提案する。取引に応じたアリエルは、海を出て陸の世界へと歩み始める。

奇跡的にエリックに再会できたものの声を失っているアリエルは、自分の気持ちを伝えることができない。アースラとの約束の期限が迫る中、思いもよらぬ人物が現れて…。

陸と海。分断された二つの世界の人々は互いを理解し合うことができず、誤解による恐れや憎しみを抱きながら対立している。しかし小さな人魚の勇気ある大きな決断が新しい世界を拓いていくー。

それはまるで、現在の世界情勢を表しているようだった。分断と対立から協調と連帯がつくる平和な世界へ・・・。現実もそうであってほしい。

アンデルセンも小川未明も人魚を題材にした物語は美しくも哀しい結末を迎える。

しかし、ディズニーの魔法にかかると、より深いメッセージを放ちながら、勇気や希望を与えてくれる物語へとこうもアレンジされるものなのか、と感心させられた。