「MEMORY メモリー」孤高の殺し屋が、薄れゆく記憶の中で守りたかったものは… | 『Pickup Cinema』

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2022年製作/114分/アメリカ 監督:マーティン・キャンベル 出演:リーアム・ニーソン、ガイ・ピアース、モニカ・ベルッチほか 原題:Memory 配給:ショウゲート

劇場公開日 2023年5月12日

アレックス(リーアム・ニーソン)は、どんな仕事でも遂行するベテラン殺し屋として裏社会で絶大な信頼を得ている。

しかしアルツハイマー病を患い、任務の詳細を忘れがちになったため、引退を決意していた。そんな彼が最後に引き受けた仕事のターゲットはメキシコ難民の少女だった。

「高額な報酬を受けても子どもは殺さない」と決めていたアレックスは組織に抵抗し、調査を進めていくうちに、財閥や大富豪を顧客とする、巨大な人身売買組織の存在を突き止める。

真の悪人は誰なのか?メキシコからの移民なのか、富豪の息子なのか、FBIなのか、警察なのか…。

70歳を迎えたリーアム・ニーソンが、病に侵され哀愁漂う孤高の殺し屋を演じる。

マーティン・キャンベル監督の作品らしく冒頭から目が離せない展開。

それなりに面白いアクション作品なのだが、メキシコ難民の処女と売春組織という社会派の部分がやや希薄で残念。メキシコの麻薬カルテルを描いた「ボーダーライン」と同様の深い闇が存在すると思われ、そこをもう少し深掘りしてほしかった。