テーマを「夢」に分類したのは、これがほとんど白昼夢に近いようなものに感じたからです。



化粧している間に、なんだかふと、いつの間にか、頭に浮かんで、このことについて頭の中で見つめていました。

何かの前兆かもしれないので、ちょっと書いておきます。


私は、父親が学生の時に大学のビッグバンドでトランペットを吹いていて、そのトランペットを譲り受けて自分も高校で吹奏楽部に入りました。

父がそのトランペットを入手しに新宿に行ったときに、私の母に、新宿の雑踏の中でばったり出くわし(この時既にお互い大学で顔見知りではあり、気になっていた人だった)、お互いめちゃめちゃびっくりして運命感じちゃったらしいww。ちなみに大学は岩手だった。普段は岩手なのに、たまたま休みに出てきていた新宿の、しかもあの人混みで、偶然ばったり出会ったというのは奇跡だったらしい。

父がトランペットやジャズが好きだったのは、グレン・ミラーの影響らしい。

私と弟も、小さい頃から耳に馴染んでいたグレン・ミラー楽団の演奏は大好きだった。

グレン・ミラーは、第一次二次大戦の頃活躍したアメリカのトロンボーン奏者であり指揮者であり、彼の率いたグレン・ミラー楽団は、戦争中の規律と堅さと重苦しい雰囲気の中でも、いかに少しでも楽しいことを見つけて生きようか、そんな姿勢で音楽に取り組み続けた人だった。

『グレン・ミラー物語』という映画にもなっており、主人公のグレンを演じたジェームズ・スチュワートは、その風貌の似せた加減が素晴らしく評価された。(ジェームズ・スチュワートは、ヒッチコック監督が好んで起用した俳優であり、モディリアーニの絵のモデルさながらのヒョロリとした容姿と品のある目の色が「とても上品だ」というのが前監督の評するところであった。)

この、映画『グレン・ミラー物語』

我が高校の吹奏楽部にも、顧問を始め部員にもたくさんのファンが居り、この顧問の先生が担当する音楽の授業でも毎年教材として上映され、吹奏楽部員に限らず、わが高校の芸術の授業で「音楽」を選択した生徒の中にもたくさんのファンが居た。

この映画の中で、私が一番好きで、いまだに印象に残っている(でもつい先ほどまでは完全に忘れていて思い出しもしなかった)シーンがある。

グレン・ミラーが、仲間達と共に、自分達のバンド「グレン・ミラー楽団」を作ろうと計画、話し合いと検討を重ねての最終段階、皆で夕食を兼ねてグレンの家に集まっていたときのこと。

計画を詰めて、さあ方針は整った、でも…

と皆で頭を抱えたところへ

夕食の支度を整えたグレンの妻が来て「なあに?どうしたの皆浮かない顔して」

「あれはいい、これもこれでいける、でもあとは…金か…。」

「あら!なら解決よ。」

そう言ってポン!とグレンの背中を叩くと、

通帳を出してきて皆の前のテーブルに置いた。

通帳の表紙には『グレン・ミラー楽団基金』と書かれていた。

仲間達は黙って、思いっきり嬉しそうに、出された肉料理にフォークを、元気に勢いよくブッ刺して食事を始める。

このシーンが、妻の粋なかっこよさと、楽団仲間がフォークを元気に刺して食べ始める様子が、めちゃめちゃ好きで、

この、ここのシーンが、なぜか今朝、お化粧してるときにふと、いつの間にか頭に浮かんでいて、反芻していたのですよね。


グレンの妻は結婚当初から、好きなこと(音楽)心地良く過ごすことに関してはお金のことを考えない夫に反して「私は夫の財布からくすねて貯金するタイプよ」なんてふざけて言っているのですが、まさかほんとに、冗談ではなかったんだ、と

これを内助の功と言うのか、と。


なぜ浮かんだのかも、

これが何を意味するのかも、

どこに繋がるのかも、

全くわかりません。


ただ記憶の引き出しが、

「あれ?誰開けたの?開けたら閉めといてね!」

くらいなかんじに、謎に開いていた

それだけなのですが。

この記憶の引き出しは、天使が開けたのか

夢と同じような、単なる記憶の整理が行われたのか

後でわかれば面白いなと

まあわからなくてもいいけど

一応、書き留めてみた次第です。


(この下、『グレン・ミラー物語』の結末、ネタバレ嫌な方はサヨナラしてください)





このグレン・ミラー本人は、


人気絶頂の最中、

クリスマスの海の上をロンドンの演奏会場へ向けて小型の飛行機で航行中

霧の中で行方不明になりました。

ただ消息を断ち、
機体の残骸も見つからなかったそうです。


どうしたのだろう
どうしているのだろう
クリスマスの霧の海に墜ちてしまったのか

今昨今の私の周辺の文化流に言えば

宇宙人に召喚されたか

必要な人材として高次の存在に協力要請を請けて召されて行ったか

そんなこともあるのかもしれません。

なにしろグレンは

「いかなる状況下、いかなる状態からも、いかに楽しく変えるか。いかに楽しいように良いように朗らかに、作り変えられるか。それを考え、実行した、陽気で楽しい、でも繊細な感性と確かな技術を持った、音楽職人」だったのだから。

そしてその妻、粋な計らいをする、ヘレン。

美しい夫婦愛、いや名パートナーだ。