いい考えでしょ、っと言ったとたんに良子に電話をかけようとする正子をあわてて止めて正夫は言った。
「止めろよ、正子! おまえって女も大したもんだよ! 思いついたらすぐ行動しょうとする、後先考えない行動力には恐れ入るよ!」
「そりゃそうよ! いい考えっていうものは新鮮さが命よ!」
と自信たっぷりに言う正子を見てあきれて正夫は言った。
「バカだね~ 新鮮さが命って なんだそれ? 野菜じゃないぞ!それに おれは褒めてない。 よく考えろって言ってるんだ」
と言ってっる時に玄関のチャイムが鳴って二人はビックリして顔を見合せ正子が言った。
「えっ 今何時? 早過ぎない?」
と言いながらあわてて玄関に出て行き戸を開けると正美が立っていた。
「なんだ あんただったの? 今日はバイト休みなの?」
と正子ががっかりするように言ったので正美は怒るように言った。
「なに? 誰を待ってる訳? わたしだったらいけないの? エプロン忘れたから取りに帰っただけよすぐ出かけるわ。 それより下の自転車置き場に山村さんがいたわよ、大きなケーキの箱もってたけど、うちに来たんじゃないよね? でももしうちに持って来たのなら、私の分はチャンと置いといてよ!行ってきま~す」
と言って玄関を出て行く正美に正子は分かった分かったと言って送り出した後、振り返って正夫の顔を見て言った。
「ねえ~あなた。 どういう事? 下にいるってどういう事かしら? あなた行って見て来てよ」
「え~っ 放っておけよ。 子供じゃあるまいし、何で迎えにいかないといけない。 来る気があるなら上がってくるよ」
と言った後正夫は食卓のテーブルに座って黙ってビールを注いで夕食を食べ始めたので、仕方なく正子も一緒に食べ出した。 二人はしばらく無言のままご飯を食べていたが正子が辛抱しきれずに言った。
「気になるわ~ なんで来ないのかしら? 心配だわ~ 私が見て来ようか? あの人見た目よりもズット神経質でデリケートなんじゃないかしら?きっと断られたのよ!」
と腰を浮かしながら落ち着かない様子の正子に正夫は静かに言った。
「豆はうまいが、毎日豆ばっかりだと飽きるよ、正子」
「えっ なんの話? あなたの友達でしょ。気にならないの?」
つづく