息子の小中の同級生に、とても美しく賢く、男子の憧れのまとの子がいた。

あまりに近寄り難く、お嬢様的かと思いきや、中学入学と同時に柔道部
な入り、周りは驚いたものだ。

彼女のご両親は医師であり、ご主人にいたっては、ガン専門医だった。


大きな家に住み、ご両親の多忙をカバーするためか、息子も通っていたプールや塾の送迎をする家政婦さんが参観日やいろいろな説明会も、いつも付き添っておられた。


中学2年の文化祭の日、車椅子を押し楽しそうに嬉しそうに会話する彼女の姿をみた。

いすに座っていたのは、初めて見る
彼女の母親だった。

美しく凛とした母親は、笑顔で彼女と談笑していたが、私は何故か違和感を感じてた。


(足を痛めたとしたら、スカートから伸びた足には、普通の靴?)

感じた違和感は、1年後訃報と共に理解出来た。


沢山の憶測や噂が流れるなか、病名はわからなかったが、徐々に身体が動けなくなり死に至る病だったらしい。


四人兄弟の末っ子の彼女。


享年は55歳。

お通夜には、息子の柔道部の友達も出席した。

そして、そこで新たな事実を知ることになる。