9月をもって東京大学院総合文化研究科広域科学専攻の修士課程を終え、修士の学位を得ました。

この2年間、学業に仕事に育児に大変濃密でした。

 

2年前、転勤先の沖縄から東京に戻ったタイミングで大学院に入ることを決めました。

社会人になり気象予報士として活動する中、気象という枠から気候というグローバルな視点に興味が広がり、気候変動問題について役に立てる人になりたいと思いました。大学院で学位を得ることは長年の目標でもありましたが、仕事や育児で思うように時間を取れずにいました。

 

2年前に大学院に入ることを決められたのは、複数のタイミングが重なったことにあります。

尊敬する先生の研究室が開かれることを知ったこと、大学が家や職場に近かったこと、オンラインで授業を受けることができたこと。これらにより、学業と仕事、育児を何とか両立することができました。

何より背中を押したのは、兼ねてから仕事では度々ご一緒していた気候科学者の江守正多先生が大学で初めて研究室を持つということで、これは今しかない、と大きな一歩を踏み出すことができました。

 

受験をするような頭脳は遠いどこかに置いてきてしまったようで、試験はそれなりに大変でしたが、何とか入学することができました。当時は娘が1歳と3歳。同時に10時~19時までのNHKラジオ勤務が重なり、合間に授業を受け、勤務が終わると保育園の迎えに行くというなかなかハードなスケジュールでした。特に論文を提出するまでの数か月間は、いつでもどこでもパソコンを開き、子供たちを寝かしつけてはパソコンを開き、娘たちとも向き合えていなかったと思います。この2年間協力をしてくれた家族や理解をしてくれた周りの人たちには心から感謝でいっぱいです。

 

研究テーマは「気候変動問題について日本のテレビ放送はどう伝えてきたのか」。

学位に恥じないよう、今後も気候変動や気象に関するコミュニケーションを極め、発信していきたいと思います。