「地球温暖化なのか」「毎年これが続くのか」

連日35℃以上の堪える暑さが続く中、「地球の異変」を話題にする人が多い今年の夏。

極端な高温や大雨が自分の住む地域に観測されると、途端に「気候変動」が身近なものとなる。自分には関係ないとか、関係があっても個人の力は微力過ぎてどうにもならないと諦めていることが、住む環境や身体に多大な影響があると感じた時から、本気になり、行動を始める。

 

猛暑の中、子供と緑道を散歩をする際、署名を求められた。

長年、住民に親しまれていた緑道の多くの木が都市開発により伐採されてしまうということだ。恥ずかしながらその計画を知らなかったが、近所の多くの人もその情報を知らずに、ここ1週間ほどで急に話題になり始めた。連日の猛暑も相まって、これだけの木陰を提供してくれる木をほとんど伐採してしまうことに対して多くの住民は憤慨し、私も慌てて署名した。

改めて緑道を歩くと、一つ一つの木の幹に「私たちを切らないで」と書かれた紙が括られている。署名や意見の締め切りは7月いっぱいとなっており、ほとんど情報を知らずにいた住民も多かったのではないかと想像できる。なぜ締め切り直前まで情報が届かなかったのだろうかと疑問を感じた。

 

 

必要な都市開発かもしれないが、ほとんどの木を切る必要があるのか。

猛暑の中で、木々がもたらす日陰効果は絶大であるし、生態系への影響についても考えてしまう。

全国各地で問題になる都市開発と自然保護の兼ね合い。途端に我が身事となった瞬間であった。

 

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの言葉を思い出した。

「家が燃えているときに、火を消し始めるのに数年待つことはしない。」

まさにそうである。近所の緑道の木がほとんど切られてしまうと聞いて居ても立っても居られない気持ちになった。

何とか声を届けたいし、やれることはやりたいと思った。個人の力は微力であっても同じ思いを持った人の力が集まれば、覆すことができるのではないかと感じた。

 

「我が身事」として行動する事例をいくつも積み重ねていくこと。声を挙げて行動すること。

グローバルな影響を見て自分は微力だと思うのではなく、足元にある身近な問題に本気で向き合うことで変えられる未来はある。

気候変動問題に立ち上がることもこれらの延長戦だと思うと、そんなに手の届かない大きな問題ではないのではないか。

そもそもは人が積み上げてきた結果なのだから。