企業組織のデザインについて本を書こうと思って構想を描いているのですが、企業組織を「社会システム」とみるなら、その本質とは次の4つではないかと思いました。


一つ目は、組織の構成要素は相互に関係しあい、あるいは依存しあい、それによって構成要素間の因果関係に循環的な波及があるということです。たとえば、組織を人の集まりと考えるなら、誰でもいいから一人、こうだと決められる人がいないと、いつまでたっても人はお互いに頼るばかりで何も決められず、何も進まないということがよくあります。


二つ目は、組織のそれぞれの機能が全体としてのシステム、つまり、企業体に貢献しているということです。裏を返せば、それぞれの機能がもれなく、全体に貢献するような状況をもたらすことが組織のシステム全体としての機能を最も効果的にするということです。たとえば、一人一人が自分の役割について責任を持ち、リーダーシップを取るなら、最も効果的な組織になるはずです。

 

 三つ目は、システムとしての組織は環境に対して適応し、組織内の恒常性を維持するためのしくみを持っているということです。たとえば、組織の一人一人が自らの所属する企業に愛着をもち、その企業の一員であることに誇りを持つことによって企業としてのアイデンティティが強固になります。企業組織というシステムへの所属意識そのものが組織を維持・発展するためのしくみを構築・発展させることにつながります。


 四つ目は、自己組織化ということです。本来持っている可能性を引き出し、内からのエネルギーで絶えず変革を遂げることこそ生きる力への意思であり、自己実現へと通じるものだとするならば、そのような人の集まりである組織は、本来、創造的なゆらぎを受け入れ、自己変革するだけの能力をもっているはずだということです。もちろんそれが可能となるためには、高付加価値の創造に向けた支援のしくみが必要となると思います。



今日は、しばらく会っていなかったのですが、古い友人でプロのトレーナーとして10年近く活躍しているK氏に会いました。彼は米国の一流大学でMBAを取った後、一流の投資銀行に就職したのですが、その仕事に自分が合わないということであっさりと退職、研修会社に転職しました。


そこで彼は開眼したのか、研修こそ自分の天職だということで、トレーナーの仕事にのめりこみ、10年ほど前に独立、今日まで立派にやってきているのです。彼のすごいのは、本を書いたり、HPやブログで情報発信したりすることなく、ほとんどクライアントの紹介やリピートだけで仕事を続けてきているということ。本物の実力派なのです。この厳しいご時世で、そのことには本当に驚きました。専門はプレゼンテーション。


で、そのコツを聞かせてもらったのですが、それは、一言で言うなら、参加者全員を巻き込んで、彼らに感動的な体験をさせること、つまり、トレーナーとは、エンターテイナーなんだ、と自信をもって語ってくれました。そして、かれこれもう5年間も中国語を勉強しているとのことでした。近い将来は中国でもプレゼンテーションのトレーナーをやることになるのでしょう。楽しい再会でした。

今日はウェールズ大学MBAプログラムでコアの経営戦略の講義でした。昼休みに学生(といっても皆さん立派な社会人ですが)さんたちと話す機会があったのですが、話をしていて驚くことがありました。 学生さんによっては、MBAを取得してすぐに転職活動を始めてしまったり、もっと驚くことには、せっかくMBAを取ろうとしているのにMBAを修得する前に転職してしまったりしているというのです。大金を、そして2年間もの時間という投資をしていながらその回収についてあまり考えていない様子なのです。


私が懇意にさせていただいているサーチ・コンサルタントによれば、外資系企業におけるMBAの相場は取得した段階で最低900万円(もちろん、MBAだけではなく、それ以外にも条件はありますが)。 MBAを取得したら、サーチから声がかかるようにエクスポージャーを高めればよいのに、自分から転職活動をしてしまえば自分を安売りしているようなもの。MBAプログラムに入学する前に、MBAの価値について十分に調べていないのでしょうか。


特に、ウェールズ大学の場合は、修士論文という難関もあってMBAを修得するのはそんなに容易ではないはず。それだけ苦労しながら安易に転職してしまうのはもったいないと思うのですが、どうでしょうか。そして、微力ではありますが、私もそれなりの授業をやっているつもりです。MBAを獲得する自分にもっと自信とプライドを持って良いのではないかと私は思います。

 通常、問題解決に当たっては、人は原因を追求するアプローチを取っています。問題を特定し、原因を明確にし、解決策を立案するという考え方です。このところ、企業研修の打ち合わせをする機会が多いのですが、ほとんどの人はこのやり方しかないと思っているようです。しかし、このやり方は問題についての会話がベースとなっているため、なぜ物事がうまくいかないかというストーリーと、それを理解するためのことばで埋め尽くされてしまいがちで、職場の雰囲気がなんとなく暗くなってしまうのです。


 また、この手法が常態化すると、何が機能していないのか、なぜうまくいかないのか、等と原因を追求されるので、社員が後ろ向きになってしまいます。その結果はどうなるかといえば、もし失敗したらと社員が消極的になりやすい、モチベーションが高まりにくい、新しいアイデアはなかなか出てこない等、職場の活力が下がってしまうのです。


では、どうしたらよいのでしょうか。原因を追究しないで、問題が解決し、成功した状態を追求するという考え方があります。これは最近トレンドになっている、ソリューション・フォーカス(SF)という考え方です。解決志向アプローチとも言います。原因を追究しないで問題を解決するというのは、初めて聞く人にとっては、信じられないかもしれません。問題を解決するためには、原因がわからなければならないというのが一般的なビリーフだからです。


しかし、それは思い込みに過ぎないのです。原因はわからなくても問題を解決できることがあるのです。たとえば、たばこをやめたいと思ったとき、たばこを吸ってしまう理由がわからなければ、たばこはやめられないものでしょうか。そんなことはありません。そもそもタバコを買わなければタバコは吸わないでしょうし、タバコが肺がんの原因になるということを学んで、肺がんで苦しんでいる状況を目のあたりにすれば止められる人もいます。要は、いろいろ工夫の余地があるわけで、それらの工夫は、タバコを吸ってしまう理由とは何の関係もないのです。問題の解決がたばこを吸うことをやめることにあるとすれば、其の結果が得られれば良いのであって、無理にたばこを吸ってしまう理由を追求する必要はないのです。SFはビジネスでも活用できること、もちろんです。


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この厳しい経済環境の中で、めずらしく急成長しているのがIT業界のクラウドサービスのセグメントです。政府関係の予測によれば、確かこの12年は30%超の勢いで成長しています。クラウドというのは、IT企業がPC内のハードディスクに保存されているOSやアプリとデータを外部のデーターセンターに預かってしまうというサービスです。PCの寿命が短くなってきたり、さまざまな理由でデータを破損してしまったりするリスクに比べると、安心だということです。そうはいってもネットを介してデータをあずかってもらうわけで、多少の不安は残りますが。


ただ、最近はインターネットの環境も従来に比べて抜群に向上したし、金融業界をみていてもIT関連の安全性は非常に高くなっていますから、クラウドサービスを活用することのメリットも大きいのではないかと思います。特に、ノートパソコンを持ち歩いて仕事をしている場合、あるいは、仕事でいつでもどこでも重要なデータや情報にアクセスしたい場合、クラウドだとオンディマンドでデータを観ることができます。たとえば、会議で月次の業績を検討しているときなど、データを分析して次のうち手をシュミレーションしたりすることができるのです。


そういうことで、今回、東洋ソフトウェアエンジニアリングさんと共同でセミナーを開催することになりました。経営幹部に求められる能力の見極め方と、ITツールであるクラウドをいかに活用するか、というテーマで今月23日に都内で開催します。無料ですから、よろしければ聞きにきてください。15:30より2時間ほどです。詳しくは、


http://www.sbbit.jp/eventinfo/11628?ref=estweb

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