母と同居するにあたって まずは実家の片付けです。

物置化していた2階は 3人兄弟の置き土産で足の踏み場もありません。弟は何回か帰省をし 兄も時間がある時はいつも片付けてくれました。
 

大人になると兄弟3人揃う事は滅多にないので 久しぶりに飲んで色んな懐かしい話をし 楽しい時を過ごせました。

そして台所。かなりのキレイ好きだった母ですが やはり年を取り 足腰が痛くては 目も届かなくなります。

長年の汚れ。それにとにかく物が多く まな板さえまともに置けるスペースもない。
シンク上下の収納やいくつもある引き出しの中を全部整理。 

その中には何年か分の母の家計簿やら住所録 手紙 領収書など膨大な紙関係。 
この種類分け作業もひと苦労。冷蔵庫の裏のカビ取り 壁拭き。 

これからは私達が料理をするからと食器棚やシンクの上のものを全部捨て 
冷蔵庫と電子レンジも私の方が新しいので 取り替えました。




という訳で 隅から隅まで 朝から晩まで1週間ぐらいかかり 見違えるようにキレイで使いやすくなりました。
しかし母は使い慣れたものをみんな捨てられ 嫌だったけど 遠慮してその時は言えなかったらしい。

私はただ 圧迫骨折もしているし 恩返しのつもりで 1人で頑張って来た母に楽をさせてあげたいという思いだけでした。

洗濯 掃除 食事 薬と水を用意する 着替えのサポート TVやエアコンをつける等 何から何まで手を出してしまった。

いつしか母にはそれが当たり前になり 私を頼るようになり 何をするにも私を呼びつけるようになりました。

プロ級だった趣味の刺繍のステッチも忘れてしまい TVにも興味を示さず いつしか1人では何もせず ボーっとする事が多くなり 
誰かに何かをしてもらわないとつまらないと言い出し始めました。

人ばかり当てにしないで 1人で過ごす方法を考えないと と何度も言いましたが あんたは冷たいと言うばかり。
 
仕方なく 散歩に連れ出したり 脳トレゲームも一緒にしたり・・・ 
私達が越してくるまで 1人で暮らしてたのに こんなに依存するようになるなんて…と後悔する日々。

私達が越して来なかったら まだ母はしっかりしていたかもしれない。 
一方で あの時越して来なかったら いずれ母は施設に行ってたかもしれない。

喧嘩しながらも好きなものを食べて笑って 家で過ごせる事が1番だと思ったし これはベストな選択だったんだと自分に言い聞かせてました。

結果的に母の日常生活動作を変えてしまった訳で 同居する前にもっと調べておけばよかったと思います。本当に無知でした。 
 
1年たってみて あの時の私にアドバイスしてあげたい。

●年老いた人と暮らす場合 環境をあまり変えない事。
●してあげるは その人の為にならない。やり過ぎ注意報。
●動作が遅くてつい手を出したくなるけど我慢。待つ。見守る事。

これがわかってたら 今とまた状況が変わってたかも知れないと思うと残念だけど
経験して初めて知った事実。知らなかったから後悔してもしょうがない。

せめて これから同居されるであろう方にお伝えできたらいいな と思っています。