ニシダヒロコの脱皮ライフ -25ページ目

ニシダヒロコの脱皮ライフ

幼少の頃から冒険が大好きで、いつの間にか世界に旅立ち、波乱万丈な人生を送ってきた。はみ出ても失敗しても大丈夫。すべては自分を脱皮させる貴重な体験です。ここは皆様とご一緒に 個性と自由と世の中との調和を考える場。

たくさんエピソードが豊富な
寅さんのお話の一つを
したいと思います。




ニューヨークの 
凍てつく寒さの 
ある雪の降る夜、


イーストビレッジの
アベニューBとCの間に
住んでいた頃の話です。



ニャーニャー, ニャーニャー

窓を閉め切っているのに

聞こえる叫び声。
非常階段を上へ下へと
さまようロシアブルーの猫。



動物に親切なアメリカ人。
こんな雪が降ってるのに 
珍しく誰も迎え入れない。



私は寅さんと二人ぐらし。
「どうしょうか??」


寅さんは
入れてほしくないって。



毛皮があっても
これではさすがに寒いわよ。


思わず 迎え入れたのが
事の始め。




寅さんのごはんを
いきなり食べます。

すごいすいてたんやろな。


寅さんは 
彼女の目つきの迫力に、
冷蔵庫の上に避難。
怖がって 絶対降りてきません。


それからというもの、
大きな大きな寅さんの
3倍、4倍 えさを食べました。



私はデザイナーとして働き始めてまだ薄給。
給料のほとんどは家賃です。



う~んこまったな、
すごい出費。


家の猫は怖がって、
ずっと冷蔵庫の上やし。



彼女は家が気に入ったよう。

ある日お腹が大きいのに
気づいた。


赤ちゃんが~ いたんや。。。。



元夫のトミオや
友人たちが遊びにきて、


この猫の産む子供は
悪魔の子供に違いないって


ぞくってするような、
そういう怪しげな猫。。。



ある春の木漏れ日の中
生まれました。 

かわいい、かわいい 子猫5匹。


よ~く見ると、
なんと子も指が6本ある。
どの子も、どの足も。。。


扇子みたいに広がって、
歩くのに安定はよさそうです。


奇形もまったく 
気になれへんくらい可愛い。




母親は母性がないのか
子供の面倒みません。


それで私がみることに。



そしたら、
寅さんが 焼きもち、大福。

私の目をひっかいたんです。



お仕置きに、
非常階段の方に出したら、
彼もあせって、


3階から落ちたんです。


死んだかも、と思って 
私も半狂乱。


さすが猫。ちょっと太ってたんで 
後ろ足を折りました。


トミオに電話して
獣医さんに連れて行ってもらって

かわいそうな寅さんは 
松葉杖なしの 
後ろ足石膏固め。


その日に
寅さんは激変しました。


どうしたと思います?


子猫のお父さんになったんです。


大事に大事に 
子猫5匹を暖めてあげて
なめて、遊んであげて。


彼は落ちたときに 
何を思ったんやろな、
って今でも思います。


彼は進化したんです。



動物が進化する尊い姿を 
この眼で見せてもろた 
感動の一瞬でした。