
昔の 京都芸大は 東山にあって
ボロボロで 自由で真剣な雰囲気が 大好きやった。
魅力的な生徒もたくさんいた。
あの ボロボロさが 渋く、
制作への情熱を 表してると思った。
だから 良い芸術家が たくさん ここで生まれるんやと 信じてた。
素晴らしい教授も 多くおられた。
この学校しか 絶対に行けへん、と 受験勉強に 励んだ。
京都芸大は 学科の試験もある。
勉強500点と 色彩構成、立体構成、とデッサン 200点ずつx3で 合計600点。
だから受験もダブルで頑張る。
中之島美術学院に 3年通った。
はじめは どへたで、恥ずかしく、皆の前で描くのに 超 肩がこった。

さあ、一年目の 芸大の 試験。
デッサンの課題が ひよこ やった。
生きてる かわいい ひよこちゃん。
こういう課題は 皆の予想外。
生き物が課題で出されるとは誰も思わなかった。
周りを見たら、なんと みんなは 巨大な ひよこ を描いてる。。。
ゲゲッ・・・・すごい迫力。 紙いっぱいの ひよこが。。
こんなに 大きくって良いの?
私のが おかしいのかしらん。。?
おまわず つられて 大きめのひよこを 描いてしまった。
私の部屋にいる人は 全員 落第に違いなかった。。。
浪人するしかない。。。
それから 毎日 勉学に 課題に 励んだ。
一日 18時間 猛勉強。。。
さあ、京都芸大のぼろぼろの門を くぐり抜けて、
さっそうと 二年目の 受験へ。
その年の デッサンは 死にかけの 鯉。
かわいいそうやけど、 意気揚々と 描き上げる。
今度は 人が何をしてても 全然つられない。
落ち着いて よ~く 描けた。
次は 色彩構成。
立体構成は苦手やから、色彩構成で 点とりをはかる。
課題は 簡単な ストライプ。
楽勝や!
+ ただし、10ミリ 以下の 縞模様を 作る事。
出来た。
でも どうしても美的理由で 11ミリの 縞 が 混じった。
これは どうしても ゆずられない。。。。
わたしの 京都芸大の教授は 絶対 私の意図を わかってくれるに違いない。。。。
ほんとうに 信じられないくらいの アホ
今考えても 自分ながらに あきれるほどの どアホ。
そして 結果は 10点足らずの 不合格。
不合格は 不合格でしかない。。。。。

3日 大声で 泣いたよう。
なんでやのん!
家族は 迷惑に 違いなかったやろね。
気を取り直して 原因を確かめたら
色彩構成は 200点中 10点。 課題違反、とある。
芸大は私の意図を無視したのか、不注意ととったのか?
ただ 機械的に点数をつけたのか???
私は1ミリはみ出て 受験にすべった。
こんなわかってくれへん 学校なんか 行くもんか!
三次試験の応募があった 嵯峨美短大に いそいで 入学した。
間もなく京都芸大が 郊外に移転して 綺麗な校舎になって がっかりした。
私は ボロボロの 東山にある 風情のある あの芸大に 行きたかった。
海外で、もし同じ課題で 同じ事をして 不合格にされても
自分の意図を 説明し 談判すれば、どの学校も 絶対に 入れてくれたと 思う。
そういう ところは 欧米の学校は 融通がきく。
日本のような 受験戦争は ないし。
課題違反して不合格は 当然やねんけど、 心が納得でけへんかった。
後の 日本脱出に つながったのは間違いない。
今考えると、すごい 幼かった。
でも不合格のお陰で、学歴に頼らない自分になろうと思うようになった。