国際バカロレア生徒(IBDP卒業生)が日本の大学に入学したら
連載「努力してきた人にこそ、良いことが待っている」


IBDPを卒業したみなさんは、本当に大変な日々を乗り越えてきました。膨大な課題、Extended Essay、TOK、CAS、そして国際的な視点で物事を考える授業。睡眠時間を削りながら、それでも一歩ずつ前に進んできたはずです。その努力は、大学入学という形で必ず報われます。しかも、大学に入ってからも、IBDPで培った力はみなさんの味方になります。

しかし、日本の大学に入学するほとんどの人たちは一般入試や推薦を利用した日本の普通のカリキュラムの高校からの入学です。

これから数回に分けて、IBDP卒業生が日本の大学に入学したあと、どんなことに注意し、どう適応していけばよいかを、できるだけ前向きな視点でお伝えします。

 

最初は戸惑うことがあっても大丈夫です。あなたがIBDPで身につけた力は、日本の大学でも必ず活きます。むしろ、周りが気づいていないような強みを、あなたはすでに持っているのです。

 

まず最初にお伝えしておきます。大学の授業・課題ではIBDPで行ったことを普通に行うだけです。高校から大学へ変わっただけです。なにも心配はいりません。それでも心配な気持ちはほぐれないと思いますが、IBDPのカリキュラムを信じて、あまり考えすぎないように次のチャレンジに向かっていきましょう。

第1回 大学入学直後「IBDPはちゃんとみんなに知られている」


大学に入学すると気が付きますが、IBDP(国際バカロレア)の名前は思っている以上に知られています。

 

自分だけがIBDPを持っている変わった人だと思われる。そんなことはありません。特に国際系の学部や、帰国生・国際生が多い環境ではIBDPからの学生も数人出会うことでしょう。

 

もちろんですが、医学科や理系の学部でも、さらに偏差値が高い大学学部になればなるほど同級生にも上級生にもIBDPを知っている人が多くいます。入学詳細を調べれば何人が国際バカロレア入試を経て入学したのかは知ることができますが、それ以上に、他のみんなが分かっていることに驚くでしょう。「あの大変なIBDPを卒業したんですか」と驚かれることも少なくありません。「大変なプログラムを卒業してきた人なんだなあ」と、きちんと認識してもらえます。

 

これは、あなたが努力してきたことに対する、最初のご褒美のようなものです。IBDPの厳しさを知っている教授や職員も多く、あなたの背景はしっかり評価されます。面接を経てあなたを合格させた教授たちは、あなたを支えてくださる重要な人たちになります。

また、IBDP卒業生は「英語が上手だろう」と思われることが多いです。実際、英語で論文を書き、討論し、プレゼンテーションを行ってきた経験は、大きな強みです。

 

IBDPの中では英語があまり上手なほうではなかったとしても、大学に入学すれば問題ありません。あなたの語学力は大きなメリットです。大学の一般教養の英語の授業や、留学生との交流、英語でのレポート作成などで、その力は1年目にすぐに発揮できます。IBDPのころには英語が不得意で苦労してきたと感じている人も、大学に入学すれば英語は得意なほうなんだと自覚して差し支えありませんし、これからの大学生活でたくさんのチャンスを生み出します。

ただし、ここで注意したいのは、IBDPと日本の一般カリキュラムでは、試験や学習の進め方がかなり違うということです。大学の最初の基礎科目で戸惑うことがあります。

 

次回へ続きます。