(2)暗闇が怖い子ども・それは治るの?

暗闇が怖い子ども。それは治るの? 親が知っておきたい「怖れ」の成長
 

「ママ、暗いのが怖い」その言葉に、どう答えていますか

現実と空想の区別がつきにくい

3歳から7歳頃の子どもは、「アニメのキャラクターが本当にいるかもしれない」「絵本の怪物が夜になったら出てくるかもしれない」 と、本気で思っています。これは、知能が低いからではありません。認知発達の段階として、現実と空想の境界がまだあいまいなのです。

だから、「そんなのいないよ」と言っても、子どもには響きません。子どもにとって、それは「いるかもしれない」ではなく「いる」 のです。

怖れは、どのように変化していくのか


では、こうした怖れは、どのように変わっていくのでしょうか。年齢ごとの変化を見てみましょう。

0〜2歳:主に「分離」と「大きな音」への怖れ
この時期の子どもは、暗闇そのものよりも、「親と離れること」 や「大きな音」 を怖がります。暗い部屋に一人で置かれると泣くのは、暗さそのものよりも、「一人ぼっちにされた」という不安が強いからです。

3〜6歳:想像力が生み出す「怪物」の怖れ
この時期に、暗闇への怖れが最も強くなります。想像力が豊かになり、「暗闇の中に何かがいるかもしれない」 という空想が生まれます。怪物、幽霊、お化け、泥棒、子どもによって、怖れる対象はさまざまです。この時期の怖れは、現実と空想の区別がつきにくいことから来ています。

7〜10歳:現実的な危険への怖れに変わる
小学校に入る頃から、子どもは少しずつ現実と空想の区別がつくようになります。「怪物はいない」と論理的には理解できるようになるのです。ただし、この時期は「暗闇に誰かがいるかもしれない」「不審者がいるかもしれない」 という、より現実的な怖れに変わります。また、テレビやニュースで見た事件や災害が、暗闇への怖れを強めることもあります。


10歳以降:怖れが小さくなり、別の形に変わっていく
10歳を過ぎる頃から、暗闇への怖れは徐々に小さくなっていきます。前頭前皮質が発達し、「怖いと感じても、それが現実の脅威ではない」 と判断できるようになるからです。また、友人関係や学校生活、趣味など、関心が外に向かうことで、暗闇への意識が相対的に薄れていきます。

ただし、これは一直線に進むわけではありません。ストレスが高い時期、引っ越しや転校、家族の変化などがあったときには、一時的に怖れが戻ってくることがあります。これは後退ではなく、正常な揺らぎです。

 

小学生高学年で怖がっていても、高校生ではほとんどいない

発達の個人差をどう見るか


ここで、多くの親御さんが抱える不安に、はっきりとお答えしておきたいと思います。

「中学生になるまでに、暗闇の恐怖が和らがない子どもも、多くいます。」

 

次回に続きます。

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