模擬国連(MUN)とは? 教室が国際会議場に変わるとき


模擬国連(Model United Nations、略してMUN)とは、国連会議などの国際会議を、主に中・高・大学生が運営も含めてシミュレーションする教育・サークル活動です。その歴史は古く、国連設立前の1927年にアメリカのシラキュース大学で開催された模擬国際連盟会議にまで遡ります。その後、ハーバード大学など全米の学校に広まり、現在では世界中で400以上の模擬国連会議が開催されるまでに成長しました。

参加する生徒たちは、それぞれが一国の「大使」 になりきります。そして、実際に世界が直面している課題、気候変動、難民問題、サイバーセキュリティ、核拡散、人権問題などについて、すべて英語で議論・交渉を行い、決議案の採択を目指します。教室や会議場は国際会議場に早変わりし、廊下では各国が親密な調整と交渉を繰り広げ、まさに「知の総合格闘技」 とも称される活動です。

なぜインターナショナルスクールで盛んなのか?
 

インターナショナルスクールの中学校・高校で模擬国連が特に盛んな理由は、教育理念の親和性にあります。
 
多くのインターナショナルスクールが掲げる「国際理解」「多様性の尊重」「グローバル人材の育成」という目標は、模擬国連の活動目的と完全に一致します。また、IB(国際バカロレア)プログラムを採用する学校では、模擬国連が教科横断的な探究学習やCAS(創造性・活動・奉仕)の一環として位置づけられることも少なくありません。

実際、東京のUIA(United International Academy) では2021-2022年度にMUNクラブが設立され、ハーバード大学で開催される国際大会(Harvard MUN) に参加するなど、精力的に活動を展開しています。また、名古屋インターナショナルスクール(NIS) では、校内会議「NISMUN」を自ら主催・運営するまでに成長しており、生徒主導の運営が実現されています。

 

模擬国連と言うと、他の学校と一緒に参加して、大きな大会になると想像される方も多いですが、そういった大きな大会とは別に、学校の中で定期的にイベントとして開催することもできます。運営は経験者が数人いれば、過去の大会をまねするだけなので、比較的容易です。

関西国際学園のように、小学5年生のクラスに高校3年生の先輩を招き、模擬国連で培った知識や経験を共有する取り組みを行う学校もあります。このように、学年を超えた学びのコミュニティが自然に形成されるのも、模擬国連の大きな特徴です。

実際の活動 舞台裏の努力
 

模擬国連の活動は、大会当日の議論だけがすべてではありません。

 

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