IBDP生よ、最終得点に縛られるな。課外活動こそが君の武器だ。の続きです。


大学が本当に見ているもの:CASと課外活動の力
 

IBDPのコアであるCAS(創造性・活動・奉仕) は、単なる「おまけの要件」ではない。大学にとっては、受験生の人間性や情熱、リーダーシップを見極める最大の材料だ。

海外の大学、特に英米のトップ校は、「教室の外でどう考え、どう行動し、どう持続したか」 を何よりも重視する。これは、IBの最終得点が「学力の証明」であるのに対し、課外活動は「人間としての証明」だからだ。

たとえば
地域の海岸清掃を継続的に行い、環境問題についてのプレゼンを作成した
自分の興味あるテーマで、1年以上かけて自主プロジェクトを遂行した
学校内で新しいクラブを立ち上げ、運営した

こうした活動は、エッセイのテーマになり、面接での会話を生み、推薦状に具体的なエピソードとして記される。点数では絶対に伝えきれない「あなたらしさ」を届けることができるのだ。

 

ちなみに、今書いた3つの例はありきたりの例なので、これでは十分ではないが、なにも無いよりはましである。つまり、何もない生徒が世の中に多くいるということだ。

CASは18ヶ月にわたる継続的な活動が求められる。これを「やらされている」と捉えるか、「自分を表現するキャンバス」と捉えるかで、大学受験の結果は大きく変わる。

日本の大学受験:国立大学医学部だって「36点」が一つの目安
 

では、日本の大学はどうか。

「日本の大学は点数重視なのでは?」という声もあるだろう。確かに、国立大学の医学部医学科では、IBDPの足切り点が設定されているケースが多い。

具体的に見てみよう。
広島大学・岡山大学・筑波大学・鹿児島大学(医学部):38点以上が足切り点の一例
横浜市立大学(医学部):40点以上を必須とする大学もある。合格実績がなさすぎだが、変化の兆しもある。

つまり、国立大学医学部では、36点以上からが受験の目安とされている。その点での合格者がいることははっきりと伝えたい。得点が高い他の受験生より、得点の低い生徒が合格しているという事実。

ただし、ここで重要なのは「足切り点=合格ラインではない」 ということだ。36点を超えていれば自動的に合格するわけではないし、条件付き合格の場合はその足切り点の36点下回ると自動的に不合格となる。つまり、得点さえクリアすれば、課外活動や研究実績、面接での評価が加味されて合格する。

また、医学部以外の多くの日本の大学では、24〜30点台前半が出願条件となっている場合もあるが、出願条件として総合点より科目の選択条件と、その科目の得点を4点以上としていることの方が多い。つまり、最終得点の総合点は関係ないのだ。

 

日本の大学受験においても、IBの得点は「足切り」の要素が強く、それ以上の評価は総合的に行われるのだ。そもそも、30点以下の設定であれば、クリアできる生徒は多く、国立大学のその学部のそもそもの偏差値で考えると、比較することは難しいが、十分に国際バカロレア利用入試は生徒にとって受かりやすい環境が容易されている。また、それだけ国際バカロレアIBDP卒業生を高く評価しているということが分かる。今までの全国世界中の卒業生の大学におけるその努力に感謝。

IBで培った批判的思考力・探究心・行動力は、点数以上に大学で評価されるべきものだったのだ。

どう考えるべきか:「点数」から「ストーリー」へ
 

ここまでの話を整理しよう。

IBDPの最終得点は、大学受験における「一つの要素」にすぎない。 それは以下のような位置づけだ。

海外大学:出願資格のフィルター(多くは24〜30点台)。その先は課外活動・エッセイ・面接で勝負。

日本の大学(医学部以外) :出願条件として総合点より科目の選択条件と、その科目の得点を4点以上と設定する大学が多い。総合評価で合否が決まる。

日本の大学(医学部) :36〜40点以上の足切りが設定されることが多いが、それを超えれば総合評価勝負。医学部担当者によれば、何点でも本当は構わないくらいIBDP生を獲得したいが、他の受験の兼ね合いがあり、設定せざるをえない。

つまり、「点数がすべて」と思い込んでいること自体が、最大のリスクなのだ。

 

👇6割はその続きが完了できずに挫折する海外から日本の大学受験

 

むしろ、IBDP生が取るべき戦略は明確だ。これは学校側にも問題がある。

① 学習と課外活動を「両立」させる

CASを「義務」ではなく「自己表現の場」として捉える。18ヶ月の活動を、大学申請のための「ストーリー」として構築する。これは高校1年から始めさせるべきだ。ボランティア活動ですら、高校入学からすぐに義務とすべきだろう。

② 最終得点に一喜一憂しない
 

予測スコア(PG)が思うように上がらなくても泣くな。それがすべてではない。むしろ、「その点数でもこの活動をやりきった」 という姿勢自体が評価される。過去の先輩は、涙した後、合格の涙をしている。涙は不合格の時に。

③ チャレンジングな大学受験をする
 

「この点数じゃ無理だ」と自分で線引きをするのはもったいない。高校担当者も勘違いするな。海外のIBDP生は当たり前のように、自分の得点帯以上の大学にチャレンジする。不合格を恐れるより、受けなかったことを後悔する方が大きい。幸い多くの海外大学の受験は自由だし、受験料も安いし、オンラインで完結するからその大学へ受験に行く必要もない。面接までこぎつけた場合にその大学へ行く必要がでることもあるが、それはほぼ合格の印。

保護者の方へ:お子さんの「得点」ではなく「成長」を見守ってほしい
 

最後に、保護者の方々にお伝えしたい。

 

👇面接でもみられます。今すぐ対処していきましょう。

 

IBDPは、点数を取ることが目的のプログラムではない。それは、国際的な視野を持ち、自ら考え、行動できる人間を育てるためのプログラムだ。

そもそも、なぜ子どもに国際バカロレアの選択を勧めたのだろう? 自分でその時の気持ちを思い出してほしい。


お子さんがIBDPを選んだ時、きっと「世界で通用する人間になってほしい」「詰め込み教育はむり」「もっと世界的な教育で」「偏差値しか見ない教育はあわない」という願いがあったはずだ。その願いが、いつの間にか「何点取ったか」という数字にすり替わっていないだろうか。

「せっかくIBDPコースを選んだのに、それを活かせていない」そうした声を聞くたびに、私は思う。IBの真価は、点数ではなく、そのプロセスで身についた力にあるのだと。

お子さんがCAS活動に打ち込み、英語でEEの研究エッセイを書き、TOKで哲学的な問いに向き合う、そのすべてが、大学受験の「武器」になる。点数が多少届かなくても、その経験そのものが評価される大学は、国内外に数多く存在する。

 

CAS活動の為の活動ではなく、活動がCASにも該当したという生徒も多い。学びの為にやっているのではなく、好きなことが学習となっているし、それを評価できるのが国際バカロレアの仕組みだ。

どうか、点数だけでお子さんを判断しないでほしい。そして、「この大学は無理だろう」と先回りして諦めさせないでほしい。好きなことをし続ける子どもを、テストの点でしばってはいけない。

 

👇国際バカロレア、IBDP、インター校、帰国子女の話しなら👇noteです。

 

IBDPの真価は「総合力」にある


IBDPの最終得点は、確かに重要な指標だ。しかし、それだけがすべてではない。

海外大学は、課外活動・エッセイ・面接を含む総合評価で合否を決める。
日本の大学(医学部を含む)も、足切り点を超えれば総合力勝負だ。
最終得点が30点前後でも、トップ大学に合格した事例は数多くある。

重要なのは、「点数」に縛られるのではなく、「自分はどんな人間か」をストーリーとして語ることだ。

IBDPで培った批判的思考力、探究心、行動力、そしてCASを通じて得た人間的な成長

これらは、決して点数では測れない、あなただけの武器である。

点数だけを見て大学を諦めるのは、まだ早い。もっとチャレンジングに、もっと大胆に。IBDPを選んだあなたには、その資格がある。

点数は通過点だ。あなたのストーリーこそが、ゴールを決める。
点数が悪い理由なんて、面接官は聞かない。

あなたが学校で何をしてきて、何を学んだか、そして大学で何をしたいかを聞いてくるのが面接であり、書類審査ではそれを審査している。

 

よいだろうか。テストや試験の得点は得点で必要なのは分かるだろう。でも、その得点だけがあなたではない。

 

負け惜しみではない。自分は何が好きで、何をしたいかをもっと突き詰めることが得点以上の物を産み出す。やるべきは研究だが、それは科学だけではない。文系生徒の研究も武器になる。何をやるかは、何をやりたいかから探る。やりたいものがなければ、なぜないのかとそれを研究してみることが答えにつながる。