引き続き連載中の話しです。

 

インターナショナルスクールに通わせても、海外の学校に留学させてもなかなか思うように英語も上達しない、成績は伸びない、このままでは帰国して日本の中高・大学受験をしようにも、どうも目標の学校・大学にはおよばない。

そんなケースが多くあります。

 

そんな悩みに毎回返答していると、やはり同じパターンに陥っていることが分かります。そして、何をすれば良いのかも同じです。

 

今までの別記事では、インター校の選び方から受験の方法まで、人気インターに入学するための方法を書いたり👇

成績だけではない。インター校に絶対に合格したい時に読む特別な「方法」: 入学試験、面接が間近でもすぐに始めることが必要 国際バカロレア (完全版)

 

インター校ではなく国際バカロレア校、またはインター校の国際バカロレアカリキュラム校への進学に関して説明したり👇

 

全面改訂版 子供の為に国際バカロレア校を選ぶべきか悩んでいる時に読む本: 学年別、進学のパターンとその実情

 

メンバーシップ向けの記事などで、各種の問題解決を目指したり👇

 

してきましたが、今回は、マレーシアやアジア各国、カナダやオーストラリア・ニュージーランドなどに留学させる・留学している子どもを持つ親向けに、どうやったら成功に導けるかの話しを連載しています。

 

今回は、ちょっと間を飛ばして

 

失敗ばかりじゃない!インター校留学から掴んだ“成功”の軌跡 の内容から。

 

記事全文は、👇のnoteリンクから読めます。

 

失敗ばかりじゃない!インター校留学から掴んだ“成功”の軌跡

親の甘い期待が子どもを苦しめ、結果的に日本語も英語も中途半端になってしまう厳しい現実がたくさんあります。

しかし、インター校留学が全て失敗に終わるわけではありません。これから実際に見聞きしてきた「成功例」をご紹介します。これらの家庭に共通していたのは、「英語環境に任せる」という楽観ではなく、「帰国後のことも見据えた徹底した学習管理」と「課外活動への積極的な参加」でした。ご紹介する全ての子どもが、サイエンスコンペティション、模擬国連、ディベートといった課外活動に必ず参加していたのも大きな特徴です。課外活動は単なるおまけではなく、学びの「応用力」を育み、受験や進学での「アピールポイント」になるからです。


ケース1:海外インターから有名私立高校への「帰国生合格」

まずは、アジアのインター校からわずか1年という短期間で、日本の有名私立高校に帰国生合格したTさんの事例を、具体的にお伝えします。

移住からインター転校まで
Tさんの家族は、父親の海外赴任でマレーシアへ移住。駐在帯同ですが「教育移住」を考えるご家庭にも多く参考になるケースです。

到着後、まずは現地の日本人学校に入学。両親は「いったん生活を安定させてから、インター校の良し悪しと子どもの適性を見極めよう」と考えました。

そして中学1年生相当学年の時に日本人学校からインター校へ転校しました。当時、Tさんの英語力は「小学4年生から日本の英語塾で週数回通っていた」程度。

孤独な学校生活
「友達ができない」これは切実な悩みでした。英語力が不足しているとなかなかクラスメイトの会話の輪にはいれません。しかし転機は「共通の趣味」でした。Tさんは同じクラスの外国人クラスメイトから「ギターが趣味なんだ」と聞かれました。Tさんも小さい頃からギターを習っていました。それをきっかけに、昼休みに音楽の話で盛り上がるように。

「最初は単語を並べるだけだった。でも好きなアーティストの話なら、調べた英語の歌詞を覚えて話せた」これを皮切りに、Tさんは少しずつ外国人の友人を増やしていきます。放課後にバンドごっこをしたり、相手の家でゲームをしたり。「英語ができないから」と引っ込むのではなく、「好きなこと」を話題にしたことで、自然とコミュニケーションの自信をつけていきました。

両親の強い懸念
しかし、Tさんのご両親は喜ぶ一方で、次のような強い懸念を抱いていました。「Tさんはインターで普通の成績を取れている。でも、学習内容自体はその深さが足りないのではないか?」実際、インター校の理数科は日本の中学と比べて方程式もやさしめ。Tさん自身も「数学のテストはできるけど、なぜその公式を使うか説明できない」と話していたそうです。

「日本の高校受験」という決断
そこで家族会議を開いたのは、中学2年生相当学年の年末。「日本の大学進学を前提にするなら、専門的な学問に入る前に、言語の壁がない環境で基礎を固めるべき」この結論に至りました。そして帰国子女高校受験という道を選びます。決断した時点で、受験まであと1年を切っていました。

日系塾での猛勉強
Tさんは帰国子女専門の日系塾に通い始めます。
平日:通常のインター校授業(15時終了)→ 塾(16時〜19時)→ 自宅で22時まで課題
土曜日:塾で午前中は模試、午後は国語と数学の特別講義(13時〜17時)
日曜日:家庭学習(6時間以上)

特に力を入れたのは国語。Tさんは日本語の小説をまったく読んだことがなく、読解問題で「登場人物の心情を答えよ」に「?」となる状態でした。そこで毎朝30分、声を出して日本の中学国語の教科書を音読。さらに、塾の先生に「1日1つでいいから、自分で体験したこととその感想を具体的に書きだしなさい」と言われ、毎晩日本語で3行日記を続けました。

音楽という軸
Tさんはもともと音楽が大好きでした。ギターを続けており、インター校でも音楽の授業は高評価でした。志望校選びでも「音楽活動が盛んな学校」を第一条件にしました。

調べた結果、軽音楽部が強く、文化祭の演奏レベルが高い私立高校に絞り込みました。偏差値で言えば「ちょっと足りていない」と塾からも言われていました。

決め手はサイエンスコンペティション
しかしTさんには、他の帰国生にはない強みがありました。それはサイエンスコンペティションへの参加です。

中学2年生の終わり、Tさんは「音楽とストレス解消の関係」というテーマで校内のサイエンスフェアに参加。クラスメート20人に「好きな音楽を聴く前と後でストレス値(アンケート)がどう変わるか」を調査。結果をグラフ化し、ポップス音楽が最もストレスを下げるという仮説を立てた。すると、地域大会に推薦され、入賞を果たしました。

この経験は、帰国子女入試の小論文と面接で大きな武器になります。

面接官の質問
「あなたのサイエンスコンペの研究で、一番苦労したことは何ですか?」

Tさんの答え(実際)
「人によって好きな音楽が違うので、結果にバラつきが出たことです。そこを『個人差があるからこそ、医療現場では一人ひとりに合った音楽療法が必要』という結論に持っていきました。将来は医療系を目指し、音楽と医療を結び付けたいです」

この具体的なエピソードと、自分の将来像を結びつける話し方が、面接官に強く印象づけられました。そして合格。

塾の偏差値からは「厳しい」と言われていたのに、覆したのです。

このケースから具体的に学べること

Tさんの場合、「英語を話せるようになること」よりも「自分のやってきたことを日本語で論理的に伝える力」が合否を分けました。海外インターにいる間、ただ授業を受けるだけでなく、自分の興味を研究にまで深めたこと。


ケース2:海外インターから国内大学医学部へ

続いては、両親日本人のお子さんで、海外インター校IBDPを経て日本の国立大学医学科に合格したCさんの話をご紹介します。

※これは非常に稀なケースです。医学科を目指す場合は、国際バカロレアから医学科を目指すには、以前の連載をご熟読してください👇


Cさんが小学生のころ家族で海外に移住。現地のインター校でIGCSEを経てIBDPに進みました。彼女はIBDPの頃から「医師になること」が目標となりました。しかし、ただ「医者になりたい」と願うだけでは、ハードルの高い医学部には合格できません。結果的に日本の国立大学医学科に入学できているので、その実践内容がよかったと考えられます。大まかにまとめます。

学校ではリーダーポジション
Cさんの成績がトップクラスになったのはIBDP直前の学年から。海外の学校を数校転校しており、クラスになじむことは苦手。国際バカロレアのIBDP直前の勉強モード切替時にクラス内で落ち着き始め、成績があがりました。同時に、成績が優秀だと生徒会へ参加できます。積極的に生徒会役職に立候補し、翌年には生徒会長へ。海外インター校で日本人が生徒会長になった例は数少ないものですし、大学受験において、海外インター校出身者の場合は生徒会経験者は評価されます。

 

 

専門的な読書と課外活動
Cさんは海外大の理系学部を目指してはいましたが、日本の医学科を目指してはいませんでした。中学生のころからサイエンスコンペティションに複数回参加。参加するたびに成績をあげて、最終的にはコンペティションで受賞をしています。ディベートや模擬国連にも積極的に参加し、その部活リーダーにもなりました。それらの活動をパーソナルステートメントや面接で具体的に語れるように準備しました。特に、研究成果は完璧に覚えており、質疑対応は学会のポスター発表レベルでした。

病院でのシャドウイングは2回。

海外インター校を6月に卒業後、国内大学医学科受験を目指し、まず大学募集要項を親子で確認。どこの大学でどんな人材を欲しているのかを整理。海外からは複数校受験ができる国立大学ですが、医学科受験はいろんな規則があります。規則違反をしないように注視し、数校に絞って書類を準備しました。自己アピールの為の研究論文などを小型のスーツケースに詰め込んで来日受験。

志望動機はアドミッションポリシーに沿った内容を熟考し記憶。面接は生徒会、ディベートや模擬国連、研究発表で場慣れしているため、緊張もなく、とっさの質問にも普通に返答。面接官から笑顔がでるほど。

合格した後は、初めての日本の生活になれることが大変でしたが、普通に国内一般入試からの学生に混じって医学科の勉強に取り組む毎日。

IBDP利用入試では、IBDPの得点は足切り得点なので、高得点であることが合格の条件ではありません。学力試験を課さない大学において、面接は非常に重要で、そのための書類準備からが本番です。

このケースから具体的に学べること

Cさんの場合、面接練習の成果ではなく普段からの活動が面接に有利でした。面接の練習を行っていてもそれは練習成果であって、本当の姿ではありません。面接官はそれを見抜きます。普段から質疑応答に慣れているCさんにとっては面接練習とはただの発表前整理でした。


ケース3:海外インターから日本の中学校受験・合格

 

は次回に続きます。