引き続き、連載の続きです。
インターナショナルスクールが大人気。海外のインター校に子供だけで留学させたり、親子留学したり。
でも、その半数は失敗したと考えています。
なぜそんなことになるの?
大半は、親のプラン不足です。親がしっかり計画をたててなかった。それが理由です。もちろん、子どもに問題があることもあります。
そんな理由はさておき、留学やインター校での生活を成功させるためにはどうすればよいのかをまとめました。
現在は連載で無料で続けていますが、準備ができたら全てまとめてnote版と、キンドル版に移行します。
👇のnote版はすでに全編編集済みで公開中です。
さて、続きの
もう一つの選択肢:日本のカリキュラムを捨てる
からです。
ここまで、「いかに日本のカリキュラムを維持するか」という観点で書いてきました。
しかし、中には「うちの子は帰国後も海外の大学に行く予定だから、日本のカリキュラムは必要ない」と考える親御さんもいるでしょう。その場合、あえて日本のカリキュラムを捨て、完全に現地の教育システムに乗るという選択肢もあります。
その場合の進路としては、
現地の高校やインター校を卒業して、現地の大学、または他の外国の大学に進学する
インターナショナルスクール卒業資格(海外学校卒業生枠)日本の「特別入試」や「帰国生入試(ただし日本語不要のコース)」を受ける
日本の大学でも、「英語で学位が取れるプログラム(通称:英語コース)」に進む
などが考えられます。
しかし、リスクも大きい
ただし、この「日本のカリキュラムを捨てる」ルートには、いくつかの大きなリスクがあります。
帰国する選択肢が事実上なくなる:途中で「やっぱり日本に戻りたい」となっても、日本の学校に編入するのは難しい。
入試制度が変わるリスク:たとえば「帰国生入試」の要件が突然厳しくなったり、英語コースが廃止されたりする可能性もある。
日本語力の著しい低下:家庭内での日本語維持が徹底されていないと、親との会話すら英語になったりする。
海外大学進学も楽ではない:特にトップ校を目指すなら、IBDPで高得点を取る必要があり、それはそれで非常に厳しい戦いになる。
「日本のカリキュラムを捨てる」という決断は、とても魅力的に聞こえることもありますが、本当にその道で大丈夫なのか、何度も何度も毎年話し合う必要があります。特に、中学生以降の子どもにいきなり「もう日本語の勉強はしなくていい」と言うのは、将来の選択肢を大きく狭めることになります。
繰り返しになりますが、海外でのインター留学を成功させる鍵の一つは、日本のカリキュラムをどう維持するかです。そしてそのためには、日系塾の存在が極めて大きな力になります。
日系塾がある地域 → 友達もでき、教材も揃い、親の負担も軽い
日系塾がない地域 → オンラインなどで代替を探す必要があり、ハードルが高い
もしあなたがこれから留学先を検討しているなら、ぜひ「日系塾があるかどうか」をリストアップしてみてください。それは、そのまま「子どもの未来の選択肢の広さ」に直結します。
もちろん、「日本のカリキュラムを捨てて海外一本で行く」という覚悟があるなら、それも一つの道です。しかしその場合も、リスクを十分に理解した上で、家族全員で納得して決断してください。
親子での留学先と留学中の学習計画の立て方
これまでお伝えしてきたように、海外インター留学を成功させるカギは「英語力アップ」だけではありません。むしろ、日本語と日本のカリキュラムをどう維持するか、そしてそれを具体的な計画に落とし込めるかにかかっています。
今回は、「留学先の選び方」と「留学中の年間・週間学習計画」について、親子で話し合う際のポイントをまとめます。
ステップ1:留学先の候補を「日系塾の有無」でフィルタリングする
前回の「日系塾」の章で詳しく書いた通り、日系塾がある都市は、それだけで大きなアドバンテージがあります。そんな都市なら、放課後や週末に日系塾に通うことで、日本のカリキュラムを日本の仲間と一緒に学べます。親の負担も激減し、子どものモチベーションも維持しやすいでしょう。
しかし、現実には「そんな地区の希望する学校に入れるとは限らない」という問題があります。
人気のインター校は数年待ちのキャンセル待ちがあったり、学力試験や面接で不合格になったり。理想の住環境を選べないことも多いのです。留学の為のビザが取れるからインター校に入学できるという単純な話ではありません。
👇メンバーで読める記事があります。
ステップ2:「日系塾がない地域」では、代替案を事前にリストアップする
もしどうしても日系塾がない地域に留学せざるを得ない場合、留学が決まる前に以下の代替指導機関をリサーチし、契約の目途をつけておくことをおすすめします。
オンライン日系塾(日本国内の塾が配信する海外向けクラス)
オンライン家庭教師(日本のカリキュラムを教えられる人。IBとは別に探す)
通信教材(海外対応が望ましい)
※通信教材は向き不向きがあります。日本にいる間に初めてみましょう。
親の指導(どの教科をどこまで親が見るか、役割分担を決める)
これらを「留学開始前の時点で決めておかない」 と、現地での混乱に拍車がかかります。「現地についてから考えよう」では、子どもの学習はあっという間にストップします。
ステップ3:留学中の「年間カレンダー」を逆算で作る
留学中の学習計画で最も失敗しやすいのが、「とりあえず学校に行っていれば大丈夫」という考え方です。そんなことは絶対にありません。
まずは、1年間の大きな流れを逆算で作りましょう。8月に留学開始(学年の始まり)、翌年6月に帰国を想定したスケジュールを示します。
オーストラリアは2月の始業ですから間違えないように。
【留学中の年間カレンダー例(8月留学開始→翌年6月帰国想定)】
8月〜9月(留学開始・慣らし期間)
インター校のイベント:新学期、環境に慣れる、プレースメントテスト
日本のカリキュラムでやること:日本の夏休み明け単元(算数・国語)をオンライン塾でフォロー。
10月〜11月(中間テストシーズン)
インター校のイベント:中間テスト、保護者面談
日本のカリキュラムでやること:日本の2学期中間範囲。日系塾のテスト対策に集中。国語の読解問題を毎日。
12月(冬休み:ここが勝負!)
インター校のイベント:冬休み(約2〜3週間)
日本のカリキュラムでやること:日本の2学期期末範囲の総復習+3学期の先取り。特に算数・数学は苦手を潰す。帰省中はオンライン家庭教師拡充。
1月〜2月(後期スタート)
インター校のイベント:後期開始、新科目対応
日本のカリキュラムでやること:日本の学年末テスト範囲を並行学習。過去問を入手して傾向を掴む。
3月〜4月(イースター休暇:帰国前の最終追い上げ)
インター校のイベント:休暇(約2〜3週間)
日本のカリキュラムでやること:日本の新年度(次の学年)に向けた総復習。特に算数・数学は積み上げ科目なので、前学年の応用問題を解き直す。
5月〜6月(期末試験・帰国準備)
インター校のイベント:期末試験、卒業式(該当学年の場合)、帰国準備
日本のカリキュラムでやること:日本の1学期の授業に追いつくための最終調整。新学期の教科書を事前に入手し、最初の3単元だけでも目を通す。
ポイント:この年間カレンダーはあくまで一例。各家庭の帰国タイミングや学校のカレンダーに合わせて書き換えてください。最も重要なのは「休みの期間に日本の学習をまとめて進める」ことです。特に冬休みと春休みの使い方で、帰国後の学力が大きく変わります。
このように、インター校の休み期間を「日本のカリキュラムの追い上げ期間」に割り当てるのが鉄則です。特に冬休みと春休みは、日本では通常の授業が進んでいる時期なので、ここでサボると帰国後に致命傷になります。一時帰国の日程調整は重要です。できれば一時帰国時にも学習プランを作ります。
ステップ4:週間スケジュールを決める(リアルな負荷を知る)
次回に続きます。




