連載5話目です。
子どもを海外のインター校に入れて、英語を上達させようと考えている親は年々増えています。
教育予算を十分に確保できるご家庭も多く、それ自体は素晴らしいことです。しかし、安易に「インター校=英語が話せるようになる」と考えると、いろいうまくいきません。
子どもだって、喜んでインター校に入学したいわけではありません。現地の言葉も話せない、友達もできない、授業について行けない。
英語が話せない子どもがただインター校に通うだけでは、英語が話せるようになるという「魔法」は起こらないのです。
これまで多くのご家庭の悩みを聞いてきました。そこで、いったん「どうやったら失敗するのか」「どうやって成功させるのか」を整理するための連載を始めました。
この連載は、子どもをインター校に入れたいと考えているすべての親に読んでいただきたい内容です。
そして、第5話では「日本人コミュニティとの距離の取り方」です。
子供がインター校内の日本人生徒とどうやって付き合うべきか、さらには一緒に海外に行く親は日本人たちとどのように付き合っていくべきかの話しです。
安易な期待で子どもを苦しめないために。そして、せっかくの海外経験を最高の武器に変えるために。
日本人コミュニティとの距離の取り方
これまで「インター留学の失敗例」や「短期留学のすすめ」、「留学前に日本で積むべき経験」などをお伝えしてきました。
今回は、実際に海外のインターナショナルスクールに子どもを通わせる際に、多くの親が悩むテーマです。
「日本人コミュニティと、どう付き合えばいいのか?」
「せっかく海外に留学させたのだから、できるだけ日本人と離れて現地の子と仲良くさせたい」と考える親はとても多いです。しかし、現場のリアルはもう少し複雑です。ここでは、多くの日本人の経験や事例をもとに、バランスの良い距離感をお伝えします。
まず結論:日本人同士で仲良くなってもOK。むしろ助け合える
「日本人同士で固まると英語が伸びない」と言われることを気にしている親御さん、多いです。でも、あえて言います。最初のうちは、日本人同士で仲良くなることを禁止しないでください。
なぜなら、慣れない海外生活では、「同じ言葉を話し、同じ文化を共有できる存在」が何よりの心の支えになるからです。そもそも、友達を選ばないでください。
英語で会話ができる友達が見つかるのであれば、日本人の友達がいても問題ないですし、英語で会話ができないうちから英語で会話ができる友達を作ることは非常に難しいですから、そんな孤独を避けるためには日本語で会話ができる友達が必要です。
日本語で会話ができる日本人の友達がいるから、英語で会話ができる友達が見つからないのではありません。そもそも、日本語でも英語でも、とにかく友達ができる子どもはあっというまに友達ができます。そのきっかけは、いろいろですが、趣味や好きな事、部活など学習以外の共通項があることが多いです。
それらが全くないうちに、親が国籍や言語にこだわっていろいろ子どもの友人関係を規制することは間違いです。
また、子どもが小学生低学年であれば、クラス内の誰かのバースデーパーティーに誘われることが何度かあります。その場合は親も一緒に行きますが、あなたはその場で親同士会話して友人関係を作れますか? それができる場合は、その友人の子どもはあなたの子どもと友人になれます。つまり、親ができないことを子どもに無理強いすることには無理があると言えます。
また、学校の手続きでわからないことがあったとき、体調が悪くて自分の気持ちを正確に伝えられないとき、ホームステイ先で困ったことが起きたとき、こうした場面で日本人の友達がいるかどうかは子どもの精神的な安定に直結します。
これができないと心身不調がおこり、原因も特定できないいわゆるストレス病に陥るでしょう。
「英語、英語」と急かす前に、まずは子どもが海外での生活そのものを楽しめるようにする。 そのために日本人の友達は、立派な「セーフティーネット」になります。
ただし、友達の「勉強態度」はしっかり見極める
ここからが本題です。
日本人同士で仲良くすること自体は悪くありません。しかし、その友達が 「勉強しないタイプ」 だった場合、大きなリスクが生じます。
次回に続きます。


