大学で何がしたいのか分からない。その悩み、普通ですから大丈夫。
しかし、受験に合格していたとしても、実は高校生の約半数は、将来どんな職業に就きたいか、つまり具体的な仕事のイメージがはっきりしていません。それでは、半数はしっかりとした職業の目標があるのか? といっても、実際は合計8割の生徒に、具体的な職業の目標はありません。職業を言ったとしても、それは親のススメや学校の教師からのススメで、実感もなく、本当にそれがやりたいからそれに向かって勉強しているといういことではありません。
さらに言えば、どこの大学で何を学びたいかも決まっていない。これが8割にのぼりう実はとても普通のことなんです。
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医学部医学科に入学する場合、東大理三でなければほぼ確実に医師になる選択肢を目標としていそうですが、じつは半数は親や周りからすすめられただけで医学科受験を選択し、合格すると進学しているだけです。大学内面談調査であきらかになっています。
日本の高校生に限らず、インターナショナルスクールの生徒たちも同じような状況です。ただ、インター校の生徒たちは少し傾向が違って、将来の夢や目標が比較的はっきりしている子が多い。だから「大学名で選ぶ」のではなく、「これがやりたいから、この国のこの大学に行く」という考え方が自然と身についています。偏差値での合格ではない仕組みの受験を受けての合格・入学ですから、なんとなくそうなるだろうと理解できるでしょう。
特に国際バカロレア(IB)プログラムを取っている生徒は、その傾向が強いです。IBDP(ディプロマプログラム)では、大学進学を意識しながら科目を選んでいくので、必然的に自分の進路について考える機会が多いからです。
でももちろん国際バカロレアIBDPの生徒にも「まだ自分が何をしたいのか全然わからない」という生徒も大勢います。そういう場合、大きく分けて2つのパターンに分かれていくことが多いです。
1つは、勉強へのやる気がだんだん失せていくタイプ。
もう1つは、リベラルアーツ系の大学を選ぶタイプです。
後者は分かりやすい選択肢ですよね。大学に入学してから1〜2年かけて、いろんな分野を幅広く学びながら、自分の興味をじっくり探していく。その中で「これだ」と思うものに出会ったら、そこを深めていく。海外の大学の多くはこうした学び方が自然にできる仕組みになっていますが、特にリベラルアーツ大学はそれが前提のようなカリキュラムになっています。東京大学は最初の1年次にそのような教育ですが、本来のリベラルアーツとは多少異なります。
ちなみにアメリカのリベラルアーツ系大学は「文系だけの大学」と勘違いされがちですが、実は理系分野も本格的に学べるところが多いので、気になる方はぜひ調べてみてください。
さて、問題は1つ目のパターンです。
勉強から離れて、趣味やゲームに没頭してしまう。インター校の中にはIBCP(キャリア関連プログラム)という選択肢を用意しているところもありますが、それも結局は勉強が必要なので、「やっぱり難しい」となってしまう生徒も出てきます。
でも、勉強しなくなっても、将来どこかで自立してお金を稼げるようになってほしい。親としては切実な願いですよね。
ここでどうするか。
答えは簡単じゃないので話しにくいのですが、ひとつだけ言えるのは「できるだけ子供に勉強を続けさせること」です。一度勉強に興味を失ってしまうことは、確かにあります。思春期と反抗期が重なって、親としても対応が難しい時期です。
そんな時におすすめしたい方法のひとつが、アジアの経済的に厳しい環境にある国へ、家族で旅行してみることです。
これを書くと「貧しい国を見せ物にするのか」と感じる方もいるかもしれません。でも、子供たちは自分が知らない世界を想像するのが難しい。だからこそ、実際に目で見て感じる経験が必要なんです。
普通に生活できている環境にいると、「なぜお金を稼がないといけないのか」「なぜ働くのか」という根本的な部分を実感するのは難しい。イースターホリデーに、ちょっと変わった国への旅行を計画してみてはいかがでしょうか。
観光地だけではなく、地元の人たちが暮らす市場やストリートを歩いてみる。現地のガイドさんにお願いして、住民の日常生活に触れる機会を作ってみる。そんな体験が、子供の価値観に変化をもたらすかもしれません。
最初に「高校生の半数は将来の夢や目標がない」と書きました。
では、残りの半数は自分で決めているのかというと、実はそれもちょっと違います。
多くの場合、親がいくつかの選択肢を提示して、その中から子供が選んでいるケースがほとんどなんです。
👇国際バカロレア・インター校親の情報源
例えば大学選び。
「あなたはこれが好きだから、ここの学部はどう?」と2〜3の選択肢を示して、子供がその中から選ぶ。本人は「自分で選んだ」と思っているけれど、実は親が用意した選択肢の中での話だったりする。偏差値がこのくらいだから、この都道府県のこの大学のこの学部を受けたら?という選択肢から選ばされていることも多くあります。
だから、もし「うちの子には夢も目標もない」と悩んでいるなら、あまり気にしなくて大丈夫です。
ほとんどの家庭が同じような状況です。それは決して特別なことではなく、とても普通のことなんですから。


