インター校からインター校への転校が必ず成功するわけではない

 

インター校からインター校への転校はよくある話しです。

 

大きく分けて2通り。

 

同じ都市に住み続けながらも、インター校からインター校へ転校する場合と、都市が変わる、国が変わる移動(転職・駐在)の為に転校する場合。

 

まず、住んでいる場所は同じですが、それでも転校する場合です。

 

学校に合わない、成績がふるわない、学年があがるタイミングで学校を選びなおす、カリキュラムを高校受験や大学受験にあわせて考え直して転校する、他の国に移動になる可能性があるので、その国のカリキュラムの学校にする。などなどですね。

 

この場合は学校見学もしやすい、学校の評判や実情も分かりやすい、友達もその学校に転校していった、生活基盤に大きな変化がないのでなじみやすいなどと、デメリットは少ないようです。

 

それでも、転校してみると担任の教師が良くなかった、カリキュラムが思ったほどではなかった、学校運営が悪かったなど、不満はあります。

 

子供にとってみても、新しいクラスメイトになじめない、成績が・・・、勉強内容の前後がかぶらず予習復習が大変。

 

つまり、簡単ではありません。転校は常にリスクが伴いますね。

 

次に国を変える場合です。

 

これは親にとってもストレスですが、子供にとってはもっとストレスです。

 

 

海外から海外、日本以外への移動の話しはパターンが多くなりますので、今回は海外から日本へ帰国して転校する話しをします。

 

つまり、海外ではインター校だった。日本に転校する時に、日本での学校はどうするか?です。

 

これは非常に難し問題ですよね。

 

まず第一に日本の学校は、たとえインター校であっても、日本の学校です。

 

本当に外国人だらけ、日本人であっても帰国して2年程度の帰国子女だらけ、さらにその日本人は数年滞在してまた海外へ行ってしまう生徒だらけの学校であれば、通常の海外でいうインター校として考えられます。あまり身構える必要はありません。

 

そうではない場合はたとえ名前は”インター”校であっても、やはり日本的な生活や友達付き合いなどを予想する必要がります。

 

親の話しではなく、子供にとってです。

 

また、授業などの学校内での学習面でも、日本的になります。

これは、その学校が中高一貫校であれば、また小中高一貫校であれば、その高校3年生の進学先を確認すれば理解できます。

 

つまり、ほとんどの高校3年生が日本の大学を受験しています。

つまりつまり、日本の大学受験、しかも一般入試を目指した学習運営をしていく必要があるわけです。

 

一般入試は全くの非対応で、推薦などの特別入試での入学だけ、その対応しかしない学校ということはあまり考えられませんね。

 

そして、その対応とは、ある程度の詰め込み学習が想定されます。

 

 

日本の学校だから詰込みなのかといえば、海外のインター校でも成績を維持するためには詰め込みも必要です。

 

サイエンスの科目も覚えておく必要がある内容は多岐にわたり、学年が上がるにしたがってかなりの量を記憶する必要があります。

 

その記憶量は成績に直結していきます。

 

日本的な学習と違い、完璧に全てを記憶する必要はあまりないのですが、広く浅めでも多くを記憶することが成績のよさにつながります。

 

海外インターの特徴として、たとえ国際バカロレアのPYPでも、他のカリキュラムでも、小学生の間はあまり勉強が厳しくありません。

 

つまり、「楽しく実験して、楽しく調べて、楽しく学びましょう」という側面が非常に強いです。

 

日本の小学校から海外のインター校へ転校した場合に英語以外で物足りなさを感じる理由がここにあります。

 

つまり、小学生の間にそんなに勉強勉強、詰込み詰込みをさせる教育方針ではありません。どこの国でもほとんどがそうなっています。

 

中学校後半、セカンダリースクールのアッパーに向かうにしたがってどんどん厳しくなり、高い成績を維持するにはどんどん勉強する必要がでてくる。

 

そのような学習の組み立て、スタイルになっているのが一般的です。

 

さらに、国際バカロレアで言えば高校2,3年相当のIBDP。ここでは覚えることも多く、考え、調べ、書くことが大量にあります。

 

もし海外では小学校をインター校で過ごし、日本に帰国してインターの中学校に入学する場合、そのギャップを必ず感じます。

 

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ある程度日本的な詰込みがあること。小学校と中学校との違い。カリキュラムを変更した場合はそれぞれのカリキュラムでの進度と内容の違い。それを親が理解していても、小学生、中学生の子供に納得させて勉強させることは困難です。

 

その予防としては、小学生のうちから帰国対応の塾へ通う必要があります。つまり、日本のインター校でも一般校でも、入学した後ですでにある程度予習がすんでいるから学習が楽な状態に持っていくことです。

 

日本のインター校への転校でもその理由から塾での対応が有効です。

 

もちろん自宅でしっかり先取り勉強をすることでも対応が可能です。その場合は親がテキストを見極め、親が毎晩課題を出し、答え合わせを手伝い、どんどんと先の学年の各ページを学習していく必要があります。

 

ちなみに、中学生・セカンダリースクールでのサイエンスにおいて、ある時点で九九のように元素周期表の丸暗記はあまり必要がありませんが、少しづつ暗記していく、全てを理解する必要があります。

 

学校や教師によってそのタイミングや、暗記のさせ方が変わってきます。

 

また、国際バカロレアのMYPやIGSCEなど他の中学校用のカリキュラムでも同じですが、実験して、追加てインターネットで調べ、それを宿題として家でレポートをまとめることは普通です。

 

ここを乗り越えることで成績の維持ができます。また、このような学習がIBDPやハイスクールでの学習につながりますから、やはり必要です。

 

一端苦手になり、その後将来の目標の為に、つまり大学受験を目指してあらためてサイエンスの勉強を頑張っていき、IBDPなどでケミストリーやバイオロジーを選択する生徒も多くいます。

 

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日本では国際バカロレアの考え方を参考にした教育改革の一環で、PBL型授業を取り入れる中高一貫校も多くなりました。

 

「Project Based Learning」や「Problem Based Learning」のことですね。

 

総合的な学習や探究の時間にあわせた授業です。

 

STEM用と思われがちですが、サイエンス以外の科目でも応用されます。

 

しかし、そんな学校は全ての科目においてそれを実施するわけではりません。

 

また、やはり日本の大学受験の一般入試に合わせて勉強させる必要もあります。

 

その結果、一部の学習は期待通りのPBL型ですが、それ以外の面では日本的な普通な学校となり、インター校から転校をする子供には最初のハードルが高いものです。

 

結局なにが大事なのかを考えると、子供にとっては第一にクラスメイトです。

 

一緒に頑張っていける友達が必要です。

 

友達がサイエンス嫌いだと、それにつられてサイエンス嫌いになることも多く、かなり友達は重要ですが、そんな友達の影響も、逆に友達へ影響させていくことができる子供の場合はあまり心配がいりません。

 

クラブ活動などで運動系を選ぶのではなく、サイエンス系を選ぶことで様子を見ることもできます。

 

環境が変わり、心配なこともストレスも増えます。

 

子供は何が好きなのか。何をやりたいのか。

 

今一度コミュニケーションをしっかりとって、日数をかけつつを再度確認し、それを手伝ってあげることが大切です。

 

また、子供は興味が変わることもありますから、1つを押し付けていかないことや、興味に合わせた新たなサポートをしてあげること。

 

この春休み中には少しだけでもしっかりと先取り学習してみること、小学生であればまだまだいろいろな体験をさせてあげることをお勧めしておきます。