インター校に通う日本人の日本語事情

 

海外のインターナショナルスクールに通う日本人の生徒さんが増加しています。

日本人学校の人数は減っています。

 

実は、みなさんが想像しているよりも、日本語を維持するのが大変なんです。

 

やはり、自分の国籍の言語をしっかりとさせたいと思うのは普通のことですね。アメリカに行っても英語だけではなく、日本語もしっかりとしてもらいたいものです。

 

ところが、学校での学習上はさっさと日本語を捨てて、フランス語やドイツ語、スペイン語、中国語や韓国語を第二言語として選択学習する人もかなりいます。

 

英語と、それらの第二言語学習を学校で行い、家庭での会話は日本語。

 

👇絵本ではありませんよ。英語の本のおススメです。

The Mysterious Benedict Society (The Mysterious Benedict Society, 1)

 

小さいころは日本語の塾や日本語補習校・日本語土曜校などに通ったりしても、プライマリーの終わり、セカンダリーイヤーがちかくなる年ごろには日本語学習をあきらめたり、大学入試を見据えて有利になる第二言語を選択したり。

 

この生徒たちはやはり、いきなりその歳から日本語力が落ちてしまいます。

 

どんどん忘れてしまいます。

 

特に漢字。

 

GCSE/IGCSEの為や、IBDPの為に他の言語を勉強して、大学受験にそなえる場合だけではなく、そもそも学校に日本語の選択肢がない場合は多くあります。

 

もちろん、両親の片方の親の国籍や、将来の駐在予定地、移住先が影響していることもあります。

 

ほんの少数ですが、こういうパターンもあります。

「日本語が年齢相当かそれに近い学力を持っている生徒で、逆に英語がまだ弱く、それなのにさらに第3言語としてフランス語、ドイツ語、スペイン語を学習している」

中学生で日本から外国にきて、インター校に入っている生徒の場合がこれに近いです。

 

👇改訂版です。夏に海外赴任されるなら今。

 

つまり、日本で小学校をすごし、日本語力のかなりしっかりとしたベースができている状態ですね。

 

さらに、語学は好き嫌いなので、韓国語や中国語であれ、興味次第だったり、なにかのきっかけでその言語を勉強している生徒さんです。

 

子供が自分で勉強したい言語がある場合、それを止める理由はありませんね。

 

ちなみに、本当に”ものすごいバイリンガル”、つまり日本語は年齢相当の日本の教科書が読め、漢字検定をとり、英語は日本人訛りどころかネイティブ並みに使いこなせ、学校での英語学習の成績の上位の生徒。

 

実は、そんな生徒はほとんどいません。

 

👇障がい者ものの本で有名なのはWonderですが、こちらもね。

Out of My Mind

 

つまり、どちらかの言語、日本語か英語を少しだけ下げても良いと考えられるかが重要です。

それを踏まえて、インター校を選ぶ必要があります

 

最初から、完璧な英語が欲しいと同時に、日本語はしっかり維持したいとだけ考えていると失敗します。

 

勉強するのは自分ではなく、お子さんなので。

 

インター校の英語の授業において、たとえ訛りが強い生徒でもきちんとペーパー課題をこなし、レポートなどの記述のレベルが高い生徒はもちろんよい成績になり、まわりから英語に関してバカになれるようなこともありません。

 

英語ばかりに集中して、次第に日本語が弱くならないようにするのって、本当に大変なんです。