ミョウガと亡父の思い出 | 紫陽花の咲く頃

ミョウガと亡父の思い出



今年初、家の庭先に自生しているミョウガを採った。

まだ小さいミョウガ。


結婚するまで、ミョウガは、スーパーで買っていたし、そのほとんどは母が食べていた。

1人で食べているので、子供心に不思議だった。


私が結婚して間もなく、母が大腸がんで、手術、入院を長期間した時があった。


その頃、亡父はまだまだ仕事は現役で車の修理工場の工場長をしていたので、朝早くから、夜遅くまで働いていた。

私も少し手が空いた時は実家へと足を運んで、おかずや味噌汁を父の為に作り置きした。


ちょうど、行ったその日は父も休みの日で、庭先で草むしりをしていた。

お昼ご飯に、と家から持ってきた家庭菜園で採れたトマトやなす、ピーマン、ミョウガでおかずと味噌汁を作った。


味噌汁はじゃがいもとミョウガで。


家に入って来て台所にいる私に話しかける父。


父)母さんは、ミョウガが大好きで、何にでも入れるんだよ、味噌汁とか。俺は大っ嫌いなんだよなー、ミョウガは。


私)んっ!今日の味噌汁にミョウガたっぷり入れたよ。🫢


その時の父の沈黙と、やばい!となった顔は今でも忘れられない。


その時、初めて父がミョウガ嫌いと言うのも知った。


だから、母は自分だけの味噌汁に刻んだミョウガを入れていたんだと知った。


私が作ったその味噌汁を父が飲んだのかどうか、すっかり忘れてしまっている私。


どうだったのかなー。


そして、ピーマンも嫌いな父。

実家の食卓に登場する事も今思えば少なかった。


子供みたい!と子供の孫達に笑われていた事も思い出す。


そんなミョウガとピーマンで父の事を思い出して笑えるから、ミョウガ&ピーマン様様かな。


私は美味しくいただきます。😆